【メンター・インタビュー 03】各人が自分らしく全力で輝ける環境を作る(出口 恭子さん)
女子中高生のためのエンパワーメントプログラム、Girls Unlimited Program(GUP)。
2017年のGUPにてスピーカーとして参加してくださった出口さんに、GUPとはメンター・ガールズにとってどんな場所であるのかお話を伺いました。(肩書きなどは2021年のインタビュー当時)
世代を超えた交流と対話
2017年のGUPにて、「Never Give Up」というタイトルで講演しました。小学校での小さな挫折を語った時、「否定されてもいじけず、他の自分の長所を磨くという考えが大事だと思う」と意見を述べたガールズがいました。彼女の決意が伝わり、私も心に灯がともるように感じました。また、メンターの方々がガールズと同じ目線に立ち、彼女たちが感じている課題を、真剣に討議してくださる姿をみて、「私も学生時代このようなメンターがいたら、更に色々挑戦できたかな?」と頼もしく感じました。今までのキャリアの中でも、偉大なリーダーは常に他者の意見に対して謙虚に耳を傾けていましたし、私自身も年下の人からの声に気付かされたことが多くありました。そのような対話が生まれる場所だと感じました。
仕事外の出会いに見つける新しい自分
現在は、大学院で実務を教えながら数社の社外役員を勤め、自分でも新事業の立ち上げをしています。新しい発想やチャンスにふれ、常に学ぶことができる環境にわくわくしています。また、同じくらいのやりがいを感じているのが、ボランティア活動です。経済同友会を通した講演事業では、教育困難校に派遣され、多様な背景を持った学生と向き合う機会があります。自分になかった発想にハッとさせられることも多くあります。ハーバード大学院の同窓会を通しても、面白いテーマに取り組む卒業生(例:仮想通貨、AIなど)を紹介するイベント企画を行っています。このように、常に出会いを求め、多様性にふれ、自分の考えを新鮮かつ柔軟に保つ機会は、職業人としての自分を伸ばすために欠かせない重要なものだと考えています。
次世代を育成する
女子中高生が自ら考える力をつけるための事業は、将来の人財育成には欠かせないものだと思います。私自身、雇用機会均等法世代としてキャリアをスタートしました。社会の中で女性が生きやすくなるように、自分の前の先輩が道を開いてくださった努力を身に染みて感じています。女性や、他の多様な人々が、環境に律され、障害を取り払うことにばかり力を削がれてしまう環境を変えていきたい。次の世代の女性たちに、各人が自分に全力投球できる環境を残したいのです。自分がした苦労に対して愚痴を言うのではなく、次の世代への「恩送り」というアクションに変えて、行動を起こし続けていきたいと思います。
ガールズへのメッセージ
人の期待にこたえるための人生ではなく、自らの可能性を追って欲しいです。2017年の講演でお話ししたのは「Grit」諦めない力の重要性です。1つダメでも、また別の1つの可能性がある、こんなマインドセットを持つ若者を育てていきたいと思います。「失敗」という言葉が、「学び」という言葉におきかえられれば 、人生がもっと豊かになるのではないでしょうか。人生最大の資産は「時間」だと思います。この資産は増えることはなく、減る一方。今日が人生最後の日だとして、自分は満足できる1日を送っただろうか?と常に自分の心に問いかけ、1日、1日を大切に生きてください。
出口 恭子 さん(BBT大学大学院)
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