【軍用地投資】素人が必ずハマる悪質な罠
「え?それ、騙されているますよ!」
先日、30代の関西にお住いの個人投資家から相談を受けた際、私が、思わず口に出た言葉です。
その男性は、初めて軍用地投資を始めるに当たり、ネットで県内の不動産会社にコントタクトを取りました。
これまで、IDECOやNISAの株式投資で稼いだ資金1000万円を元手に軍用地を購入しようと決心。
不動産投資は、初めての経験です。1000万円もの大金を一度に投資するのも、もちろん、経験はしたことはありませんでした。
その相談内容というのが、以下の通りでした。
「嘉手納飛行場が49倍で約1000万円で購入できるが、共有持分です。嘉手納飛行場は、返還リスクは低いので、共有持分のままでも構わない。県外に住んでいるので、融資を受けることもありません。」とのこと。
ここで、軍用地の共有持分について、おさらいします。
共有持分とは
不動産を複数人の名義にした状態を「共有名義」といいます。複数人いる名義人は「共有者」と呼び、共有者それぞれがもつ所有権は「共有持分」と呼びます。
共有名義の不動産は、単独名義の不動産にはないルールや注意点があります。
共有名義の土地は自由な活用や売却が難しく、共有者の同意が必要です。
そのため、共有名義の土地を手放したい場合は、自身の共有持分のみを買取業者へ売却するケースが多いようです。
軍用地は、土地を活用できないので、自由に取引されていますが、共有持分は、単有より、若干低い倍率で売買されています。
嘉手納飛行場のように、将来、返還されないのであれば、比較的利回りの高い共有持分を購入するのもありかと「素人」投資家は、そう考えているのもかしれません。
現時点において、約1000万円程度の嘉手納飛行場で、50倍を切る物件は、共有持分以外ありません。確かに、相談者の仰る通り、嘉手納飛行場は、返還予定地ではないので、共有で持ち続けるのもいいかもしれません。
素人には、共有持分を勧めない理由
①銀行の担保評価が低い
軍用地の担保評価とは、嘉手納飛行場の場合、年間借地料の50倍まで、融資を行います。その施設ごとに、定められた倍率に年間借地料を掛け合わせた金額を担保評価といいます。
ですが、共有持分の場合、単有よりマイナス5倍と低く評価する銀行も存在します。インターネット上で、共有も単有と同じ評価と記載しているホームページもあるようですが、それは嘘です。
必ず、銀行の融資担当者に問い合わせて、確認してください。
②売却するとき、買い叩かれる
当然ですが、安く買えるということは、売却するときも、安くしないと売れないということを意味します。
まして、1000万円もの物件だと、その時の相場にもよりますが、間違いなく売れないしょう(笑)
販売価格が高額になればなるほど、その傾向は高くなります。素人投資家が、いきなりポンと1000万円を共有に突っ込むのは、かなりリスクが高いです。
万が一、売却せざるを得ないことになれば、当然、買い叩かれでしょう。
私は、共有を購入するときは、ある程度の経験者で、返還予定でない500万円以下の物件を推奨しています。
なぜなら、500万円以下の方が、売却しやすいからです。また、経験者は、資金や心に余裕があるので、持ちこたえる「器」が大きいからです。経験者は、出口戦略にも熟知している点も見逃せません。
不動産業者の騙しの手口
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