倍率をも超越する軍用地の購入とは?
最近、セミナーでこのような質問を受けました。
「レア物件の奥間レストセンターは、オクマプライベートビーチ&リゾートが近くになるので、返還されたら、リゾート開発用地として大きく変わる」とのことでした。
この質問者は、不動産業者の営業トークに看過されているようですが、私は間違っていると思います。
沖縄県基地対策室のHPによると、奥間レストセンターは、米軍人、軍属及びその家族の福利厚生施設として使用され、宿泊施設やレストラン等があります。現在使われていない軽飛行機用の滑走路があり、施設の南側は、米軍基地の返還跡地であり、現在ではリゾート施設として県内外の人々に利用されているようですが、同時多発テロ以降、一般の方の立ち入りは厳しく制限されています。
私も何度か訪れたことがありますが、ゴルフのショートコースも設置されていました。レストランでは、オクマバーガーと呼ばれているパサパサした肉のハンバーガーがありました。微妙な味だったと記憶しています。
話を戻します。
昔、地元が全面返還を要望したそうですが、現在は、そのような要請の動きはありません。
つまり、返還する予定もない、公的な報道もされていないのに、現在と将来の周辺環境について、事実と違うか、著しく良いものとして誤解される様な表示はしてはいけません。表示しなくても、口頭でもいけません。
もし、これに違反して誇大広告を掲げてしまうと実害が発生していなくても業務停止処分となります。
復帰直後のように、返還されて、地価の上昇を当て込んで軍用地を買い占めた不動産開発業者のように、奥間レストセンターを購入するなら、話は別です。
しかし、いつ返還されるのか見通しがきかない軍用地を、果たしてリゾートの開発用地として購入する意味はあるのでしょうか!
過去には、那覇訓練場用地を地主の求めに応じして、返還した事実はあります。この場合は、地主が事業者に転売することが既に決まっており、陸上自衛隊もその土地が返還されても、訓練に大きな影響は与えないと判断したからです。
奥間レストセンターが返還云々という、不動産業者や自称投資家の夢物語に一喜一憂されてはいけません。
美しい軍用地の購入とは?
私が、一番心を動かされた話があります。
それは、伊江島補助飛行場を購入された方の話です。
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