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あんこの話

散歩していたら、近所に良い雰囲気の和菓子屋を見つけて大喜びしました。

ショーケースにつるんと美味しそうな羊羹が並んでいます。
奥には一人で切り盛りするおばあちゃんが居て。古民家風で、老舗な気配が漂う店構えがまた良い。絶対美味い。
のれんをみると「○○3年創業」という文字が目についた。おっ!と思い、ちゃんと目を凝らしてみたら「令和3年創業」と書いてありました。去年じゃないか。書かない方がいいよ令和のうちは。



あらためて、僕は和菓子が大好きです。特にあんこに目がありません。あの独特の甘さはなんでしょう。なにものにも変えがたい、甘露のような。甘ったるいなんて言葉はあんこに失礼です。


羊羹、きんつば、ぜんざい、あずきバー、あん団子、かるかん饅頭、どら焼き、あんバター、おはぎ。
あんこの含有量が多い順に並べましたが、その順番に好きです。ああ、和菓子屋になりたい。ちなみに怒りのつぶあん派であります。


特にきんつばが好みです。昔、きんつば欲しさにスーパーに投書したことがあります。行きつけの大型スーパーにて、きんつばがよく売り切れていたのです。

ぐんぴぃの投書
「きんつばが毎日売り切れており非常に残念です。需要と供給が崩れているのではありませんか。いつ来店してもきんつばが置いてあるスーパーを望みます」

何が望みますだ。立派なクレーマーです。しかし投書は翌週にはお店の壁に張り出され、
「ご意見ありがとうございます!きんつばの増量が決定しました!」と回答欄に書かれていました。直ちにきんつばが大量に陳列されるようになったのです。
最初の頃は喜び勇んで大人買いをしましたが、じきに飽きて食べなくなりました。
その後は、お菓子コーナーを膨大なきんつばが圧迫しているのを見ては強い罪悪感に駆られたのを覚えています。ごめんよ、西友 三軒茶屋店。


話は変わりますが、"和“菓子というぐらいですから、海外の方はあんこを食べる習慣がないそうで、むしろ嫌い寄りらしいです。

向こうの人からすると、あんこは"黒すぎる"とのこと。「こんな黒いモンよう食わん」って感覚があるそうです。黒は悪魔を連想させるとかなんとか。たしかに、西欧は何かと白いですからねぇ。生クリームの国ですよ。

あと豆に砂糖をまぶす行為がオエッとなるらしいです。豆=おかずという認識のため、しょっぱくしてナンボだそうです。

たしかに我々も、焼き魚を甘くするのは抵抗ありますもんねえ。本当は魚の塩焼きに砂糖を振ると美味しいと聞くのですが。

昔ホリエモンがブレイクしたての頃、番組でおすすめのスイーツを紹介してて。たしか「ご飯とマンゴーのピュレ」を振る舞ってて。食べた古舘伊知郎が「これ無理。お米が甘いのが抵抗がある」と今にも吐きそうな顔で正直すぎる食レポしてたのを思い出します。

食文化ってのは見事なもので。食べるものが全世界的に同じだったら、枯渇する食材が出てきます。うなぎやマグロも、よその国で人気になって日本の流通量が激減しました。
蝶が、わざわざイモムシからサナギを経由する理由の一つが、食糧を被らないようにする生物戦略と言われています。膨大な葉を必要とする幼虫と、わずかな糖蜜で飛べる蝶。同じものを食べないことは、生態を変えてもおつりが来るほど合理的なのです。
だから海外の人があんこを食べないのはある意味では歓迎するべきだ、と自分に言い聞かせてます。でも本当は悔しい。チョコより美味いだろと。


でも最近は海外でもちょっと流行ってきてるみたいです。
和菓子のスーパースター「あんバター」の登場です。甘味の王様と塩旨味のプリンスが手を組んだ、夢の共演ですよね。

あんバターは元々は名古屋の喫茶店が発祥らしいのですが、いつの間にか日本では下火に。近年になって おとなりの韓国で再ブレイクして、逆輸入の形でこちらでも流行ってるみたいです。
あんバターYouTuberのうさもぐさんをずっと追っています。

あんバター自体はめちゃくちゃ好きなのですが、食べる時にアラバスタの豪水くらい寿命を削ってる感があるので気が引けてしまいます。

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まとまりのないnoteですが、つまり、差し入れはあんこの和菓子にしてくれ、ということです。いえいえ、うそです。調子乗ってすみません。ではまた。

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ぐんぴぃ(バキ童・春とヒコーキ)
身に覚えのない慰謝料にあてます。