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陰キャ・ぼっちの私がPTA委員長 

学校大嫌いな私が
PTA委員長をやってみて 学校をちょっと好きになった話。

私は、物心ついた頃から、集団行動が嫌いだった。
幼稚園も学校もクラスメイトも先生も大嫌い。
子供の頃、火事のサイレンがなると
(どうか学校が全焼しますように)
と心から祈るほど、学校が嫌いだった。

この感情は、私が結婚して子供を産んでも変わらなかった。

子供が保育園のことから中学校を卒業しても、ママ友は1人もできなかった。

ママ友というワードはキライだ。

学校嫌いなのに 親になってまで学校のことでつながってなきゃいけないなんて最悪だ。 


そんな中でも死ぬほど憂鬱なのが

毎年新年度になると行うPTA委員決めである。

くどいようだが、私は

学校嫌い、参観会も行きたくない、懇談会なんてなくなってしまえ!
PTAのバカヤロー!


本気でそう思っているがのだが
気が小さいので、学校行事は最低限参加する。

そして、意に反してPTA役員は 2年に1回は受けてきた。

なぜなら、参観会の後の懇談会(PTA役員決め)で、役員が決まらないと、訪れる地獄の時間に耐えられないからだ。

保護者は決まるまで教室に残される。

「だれか引き受けてくれませんか?そんなに大変じゃないですよ。」

前年度の委員さんが一生懸命説明する。

下をむいて シーンとして座っている保護者

困り顔の先生と前年度の役員・・・・。

時間だけが過ぎていく教室。

あ、あ・・・地獄だ。 一刻も早く家に帰りたい。

地獄の空間にいると気がおかしくなりそうなので、私はおずおず手を上げて地獄をおわらせる。

私には、学校のことを相談できるママ友はいないのだが、
やることが決まっていれば、淡々とやればいいので問題ない。(死ぬほど面倒くさいけど)

それにPTA委員長じゃなくて委員であれば、
委員長に言われた仕事だけやっていればいいのでいうほど苦じゃない。


息子が中学3年生になった新学期、

例のごとくPTA役員決めの日がやってきた。

ママ友同士でできる バザー委員や 体育委員は早めに決まっていく。
残るは 郊外委員

郊外委員は
地域と学校をつなぐ役割があり、講演会、講習会の企画運営がある。

立候補者不在で 地獄時間がはじまりそうだったので「やります」と立候補した。

まあ 委員長にならなきゃいいでしょ。

そう思っていたら 「委員長はくじ引きです」と割り箸クジが登場する。

委員長なんてそうそう当たるもんじゃないでしょ。

と割り箸クジを引いたら なんと 真っ赤っ赤大当たりでした。

割り箸の赤をみた瞬間膝から崩れ落ちた

本当に崩れ落ちたと思う。

陰キャぼっちのキモキャラの私

「こ・・・困った〜。わ・・私には無理です〜。あわわゎ・・」

崩れ落ちたまま 嘆いた。

(話せる人もいない、知り合いもいない、無理でしょ)

泣きそうな顔をしていると

「「1年間よろしくお願いします」」

と明るくハツラツと声をかけられる。

振り返ると 見知らぬ 保護者2名

彼女たちは 立候補で副委員長になったのだ。

聞けば2人共部活の保護者会でも役員をしていて、

もともと学校行事にも熱心に関わっているのだそう。

惰性で役員を引き受けてきた私とは違う人種だ。

2人共 保護者の中で友人や知り合いが多く、

「前任の先輩からも情報収集するよ。」

と言ってくれて本当に 神 に思えた。


今までPTA委員はやったことがあったが もちろん委員長は初めてだった。

やってみて感じだのだが

委員と委員長では 仕事のボリュームや責任の重さが全然違った。

1つのイベントにしても、

委員は数日前に、役割や持ち場を確認して当日はそこに行けばいいのだが、

委員長の仕事は

①イベントの1ヶ月前から、本部役員や先生や自治会の方と打ち合わせ

②打ち合わせで決まったことを、委員に周知して、役割を伝え、休まず参加するように呼びかける。

③委員から「仕事でいけなくなりました」「子供が具合悪くて」など緊急の連絡が来た場合の、調整

③クレーム対応

④イベントの後の報告書 

⑤理事会に参加 議事録の作成

これらを1年通しておこなった。

書類を作るのは好きなので苦ではなかったが、
一番苦労したのは、30人近くいる委員をまとめることだった。

いろんな保護者がいるので いろんな考え方がある。
郊外委員としての役割を周知して、みんなの方向を揃えていくのは大変だった。

委員長としてで大きな声で喋るとか仕切るとか、
私のキャラに合わないことしてるな、と泣きたくなることもあった。

それでも2人の副委員長がいたから 1年頑張れた。

私がPTA委員長にならなければ、交わることがなかった2人だ。

そのくらい キラキラまぶしい2人

私のような根暗ぼっちを 一生懸命励まして 引っ張ってくれてた。

そして 委員の人たちも、忙しい中、文句も言わず手伝ってくれた。

私は、学校なんて大嫌いだとおもっていた。

いつだって根暗ぼっちの私には居場所はなくて 居心地が悪かった。

先生も クラスメイトも 学生時代の私には恐ろしい存在だった。

でも 

私が心を開けば 学校も優しい場所なのかもしれない。

学校というものを卒業して 何十年もたってからやっとそう思えた。

PTA委員長、やるって 自分で選んで良かった。

ママ友って良いかも!

#自分で選んでよかったこと

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