【構築記事】クワガノンアロキュウジュナイパー【後編】
こんにちは。ぐんぐるです。
記事を開いてくれてありがとうございます。
一応、こちらは後編の記事になります。
前編の記事も、良ければどうぞ~。
(本記事は5200字、画像12枚になります。)
後編は、構築経緯の話です。
自分の頭の中を整理するために書いた文章ですが、よければ見ていってください。
デッキを組み始めた大会2週間前から、少しずつ構築を変えていく様子を書いてみました。
③ 構築経緯の壱:大会2週間前、構築開始
〇クワガノンを組もうと思った理由
ナイトユニゾンで登場したこのポケモン。2進化ではあるがHPは150と高く、技「エレキほう」は破格の220点。「非GXで、相手のGXを一撃できる。なおかつ、相手の非GXから一撃で倒されにくい。」という、ポケモンカードにおいてサイドレースを有利に進めるためのわかりやすい強さを持ち、環境関係なく単純に高スペックであることに可能性を感じたためデッキを組んでみることにした。最初はクワガノンGXを使うことはあまり考えていなかった。
〇環境考察(ナイトユニゾン環境)
・ナイトユニゾン発売直後
ピカゼク、ウルネクが環境の中心であることは変わらず。
特にピカゼクはデデンネGXの登場により後攻1ターン目のフルドライブ率が上昇し大幅な強化。
とにかく、ピカゼクとウルネクに勝てなければ話にならない環境である。
サナ&ニンフの登場やルガゾロ、ジュナイパー系統の減少傾向もみられた。
・宮城大会1週間前
シティリーグ千葉でクワガノンが優勝した。よって、宮城大会での環境予想は、
→優勝したクワガノンは増えそう
→クワガノンに勝てない耐久系(サナニンフなど)は減りそう
→耐久系には弱いが、クワガノンに勝てるジラサンが増えそう
と読んだ。
・環境考察と構築経緯のざっくりまとめ
最初はピカゼクとウルネクに勝てるクワガノンを組めればいいと思っていた。
1週間前にジラサンにも勝てないといけないと思ったため急遽ジュナイパーを入れてみた。
二文でまとめるとこんな感じ。
〇参考にしたデッキレシピ
ポケカメモ杯様より https://pokemoncardmemo.com/cup/article2019-785/
クワガノンと同じ2進化デッキであるリザードンデッキを参考にしてみた。2進化を安定して使うにあたり、アロキュウかジラーチのどちらかを使おうと考えた。
〇リザードンとクワガノンの特徴比較
クワガノンの現環境での可能性をある程度予測するにあたって、リザードンとの比較を行った。2進化、非GX、大ダメージを出せると共通点の多い2匹。リザードンがトップメタになれてない以上、リザードンには無くてクワガノンにある長所を生かせないとこの環境では戦えないはず。
・リザードンの特徴
☆場に出すだけで、特性「たけるとうき」により勝手にエネルギーがついて技が使える。
★TAG TEAMを倒すために240点以上出すためには、エネルギーが4枚以上必要であり、前のターンからエネルギーを溜めておかないと難しい。
→環境トップであるピカゼクがHP240であり、「タッグボルトGX」はベンチでエネルギーを溜めているリザードンを倒すことができるため、デデンネGXにより強化されたピカゼクと戦うのは難しいかもしれない。
・クワガノンの特徴
☆リザードンと違い、前のターンからエネを溜める必要もなく、瞬間的に240点以上出すことが可能。
★クワガノンを場に出した上でさらにエネルギー(デンヂムシ)を手札から貼らなければ技が使えないため、リザードンよりも技を使うこと自体が困難。大量のリソースが必要になる。
〇まとめ
たとえピカゼクが後攻1ターン目or先攻2ターン目にフルドライブを打ってきても、2ターン目に「エレキほう」で返り討ちにできればクワガノンの大きな長所になる!
手札に揃えなければならないカードが多いため、アロキュウで確実に必要なグッズを持ってくるほうが安定しそう。
→アロキュウ型のクワガノンを組んでみよう!
④ 構築経緯の弐:大会1.5週間前
〇デッキレシピその1
・とりあえず組んでみた。クワガノンは非GXのみ。
テテフ×2、ウツギ×2、ハイボ×4、ポケモン通信×2
この配分は上のリザードンデッキのまるパクリである。
・アロキュウラインは太くした。
必要なリソースが多いこと、ピカゼクとは短期決戦になること、エネルギー(=デンヂムシ)を持ってこれることが理由である。
とにかくアロキュウさえいれば、ふしぎなアメ、クワガノン、エネルギー(=デンヂムシ)、エレキパワーといった、ピカゼクを倒すのに必要なカードを全て高速で手札に揃えることができるのが非常に強力。
〇ウルネク=ギラティナに勝てない!
ピカゼクには有利を取れそうで安心。やはり2ターン目から打つ「エレキほう」は強力。
しかし、ウルネクに勝てないという問題が発覚した。なぜか。ギラティナが強すぎたからである。
・ベンチのアゴジムシに「やぶれたせかい」で20点を与えられると、クワガノンに進化しても「シャドーインパクト」1回で倒されてしまう。
・クワガノンは2進化であるため何体も立てるのが難しいが、ギラティナは永遠に復活するため、息切れして負けてしまう。グズマが使いやすいのも圧倒的にギラティナ側。
…クワガノンは非GXから一撃されなければ有利…と思ったんだけどなあ(白い目)
今回学んだこと:HP150はギラティナの圏内
〇ギラティナに勝つためにデッキ改造
ということで、ギラティナとは真正面から戦うのを諦め、ギラティナの苦手なバラマキ攻撃で戦うことにした。
今のレシピにバラマキ攻撃を加えるには…
→クワガノンGXは簡単にデッキに入れることができるので、「ギガトロンGX」を生かす方針が良さそう。
→カラマネロに30点乗せることができれば、「ギガトロンGX」でカラマネロと進化前のマーイーカを一掃することができる。
→アロキュウが「はくぎんのかぜ」を使えるようにフェアリーエネルギーを入れてみよう。
となった。
⑤ 構築経緯の参:大会1週間前
〇デッキレシピその2、その3
・デッキレシピその2を組み、「はくぎんのかぜ」+「ギガトロンGX」でカラマネロに有利を取れることを確信。さらに洗練させて作ったデッキレシピその3は、大会当日に使ったものとほぼ同じ(4枚違い。OUTアロコン、リーリエ、シロナ、エレキパワー INモクロー×2、ジュナイパー、ロケット団の嫌がらせ)。概ね基本形は完成したと言って良かった。
・カラマネロ系統のデッキはトキワの森が入っていることが多く、思った以上にアロキュウで技を使うのは容易だった。カラマネロを一掃することを意識して戦えば勝てるようになった。
・ここまでで、環境の中心であるピカゼクとウルネクに勝てるようになり、このまま使うのもありかなと思った。しかし…。
〇この頃、シティリーグ千葉でクワガノン優勝。
宮城大会の1週間前にクワガノン優勝の情報が入った。
よって環境予想は、
→優勝したクワガノンは増えそう
→クワガノンに勝てない耐久系(サナニンフなど)は減りそう
→耐久系には弱いが、クワガノンに勝てるジラサンが増えそう
となり、本番でクワガノンを使うならジラサン対策が必要となった。
しかし、現状の構築ではジラサンには歯が立たなかった。
⑥ 構築経緯の四:大会直前
〇クワガノンでジラサンに勝つためには?
まずは、そもそも何故勝てないのか、理由を書き出してみよう。
・進化前のポケモンが「アサルトサンダー」でどんどん倒されるため、サイドはほぼ確実に先攻されてしまう。また、進化前のポケモンが倒されているうちに相手の手札にエレキパワーが3枚くらい溜まり、クワガノンも一試合に一回くらいはエレキパワー×3回の「アサルトサンダー」で、一撃で倒されてしまうためせっかくのHP150の耐久力が活きない。
・非GXマッシの「スレッジハンマー」が超強力。たった2枚のカードで120点はお手軽すぎるので、エレキパワーを手札に溜めたりグズマを使ったりと自由に行動できてしまう。クワガノンGXの動きは封じられ、デデンネGXも一撃で倒されてしまうのでとにかくきつい。
・相手の場が非GXで構成されているため、なかなかサイドが逆転できない。こちらの場は非GXのみで構成することがほぼ不可能なので、終盤はカプ・コケコGXの攻撃でこちらのGXポケモンが一撃で倒されて〆。
こんなところだろうか。
特に、サイドレースで勝てないこと、非GXマッシが超強力であることが大きな問題と考えた。
一応、「はくぎんのかぜ」と「ギガトロンGX」をうまく使えば「スレッジハンマー」の回避だけは可能だった。しかし、サイドレースについていけないため勝てない。
アロキュウを回復することも考えたが、アセロラはバリヤードによって封じられ、まんたんのくすりはエネルギーの少ないこのデッキに入れるのはほぼ不可能。
なんとかサイドレースについていく方法を探すべきと考えた。
〇サイドレースについていくための方法
そこで考えたのが、バラマキ攻撃の要素を少しだけ増やし、HPの低いジラーチを効率よく倒してサイドレースができないか?だった。
「はくぎんのかぜ」と「ギガトロンGX」を使い「スレッジハンマー」を回避すると、60点乗ったジラーチやマーシャドーなどが場に残っているはず。それを倒せばサイドを取れる。
候補としてあがったのは、ジュナイパーとカプ・コケコ(回転飛行)の二つ。
しかし、コケコは無理だと判断した。その理由として、
・大会まで時間が無いため、現在の構築の形を大きく変えないことが大前提。
・ダブル無色エネルギーをデッキに複数枚入れるスペースの確保が困難。また、試合中にダブル無色エネルギーをサーチする手段が無いため安定して技を打てない。
・ウツギ主体の構築のためネストボールが少なく、コケコを場に出すのが困難。
・相手がベンチポケモンを多く並べたタイミングでしか「かいてんひこう」を強く使えない。ジラサンはある程度ベンチを絞って戦うこともできる。
・特性ではなく技であるという点で、ジュナイパーに比べてサイド調整が不自由。
といったことがあげられる。
ふしぎなアメを使ったデッキだったのでジュナイパーを入れるのは可能だと思ったのでさっそく投入してみることにした。
しかしこれ…
色々詰め込んで贅沢し過ぎw
正直デッキが回るか不安しかなかった。(笑)
ウルネクとジラサンに勝つためのパーツって、基本的にピカゼクには使わないしね…。
ジュナイパーを初めて入れたのは大会3日前(の寝る直前)。
大して回す時間も無く、大会前日がやってきた。
チームサニーで最終練習。
気分転換にこのデッキを使ってみた。
すると、チームメイト(カイリさん)が、一言。
「そのデッキで全部に勝てるんなら俺もそれ使いたいな。」
…え?? まじで?? こんな回るかわからん怪しいデッキを??
正直この反応は意外であった。
その後数回の練習と構築の見直しが行われた。
練習してみると、案外勝率が高かったので、ジュナイパー入りを煮詰めることにした。
〇デッキレシピその4 完成形
ということで、大会で使ったデッキレシピが完成した。
ここまでが構築経緯です。
最終的には俺ともう一人(かざぐるま)が使うことになった。カイリさんは使ってくれなかったw(大会終わったあと、調整する時間がもう少しあれば使いたかったかも、と言ってくれた)。
大会当日は4-1の最終11位でした。
ちなみに、クワガノン2枚とデンヂムシ4枚とアゴジムシ4枚をはっしーに、クワガノン1枚をしんくあにお借りした。いつもお世話になっておりますw
〇このデッキで大会に出ようと思ったわけ
他に使用デッキの候補はなかったのか?と聞かれれば、もちろんあった。ジラサンである。
ただ、サナ&ニンフは減るだろうと思っていたけど、もし当たったら嫌だなあと思い選択できなかった。
クワガノンアロキュウジュナイパーは、デッキレシピがあがっていない初見殺しデッキになりうるかもと思った。まさかクワガノンがジラサンに勝てると思わんやろ。的な。
そして何より、クワガノンを組んで対戦するのがとにかく楽しく、愛があった。これ一番の理由。愛があった故に一番練習していたデッキだった。
〇あとがき
最初は軽い気持ちで書き始めたけど、ずいぶん長い記事になってしまったw
ポケカ記事を書くのは初めてだったので非常に大変だった。あらまあ。
今回のデッキ、チームメイトから予想外の反応が無ければ煮詰めなかったし使わなかったと思う。改めて仲間に感謝。
また、宮城大会に来ていた新潟勢の皆さんにもヤヴァいデッキとお褒めをいただいた。感謝。
自分の作ったデッキを誰かが面白いと言ってくれることはとてもありがたいことだと感じた。
これからも、楽しくポケモンカードやっていきたいなあと思う。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
↓前編(前回記事)の目次
① 自己紹介
〇プロフィール 〇戦績
② デッキの紹介
〇基本的な使い方 ・VSピカゼク ・VSカラマネロ系統 ・VSジラサン 〇雑感 〇今後の展望