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記憶と感情
数日遅れで確定申告を提出した。
毎年3〜4件分の申告を1人でする私は、終わったら必ずケーキを食べる。
自分の分だけ買って1人でたべる。今年はシフォンケーキにした。
天気も良いしどこかで食べようと、ふと頭をよぎったのは子供の頃よく遊んだ河原。
今は遠くに住んでいるので、近くを車で通り過ぎることはあっても、河岸に降りることはなかった。
小さい頃は、頭に来た時、とてつもなく悲しい時、河岸に座って夕陽を眺めてた。
持久走でこの河沿いを走った。
友達とバケツを持って、なんだかわからない奴を捕まえた。
橋の下には誰かの寝床があった。
……40年ぶりに同じ場所に座った。
変わらない。
誰かの寝床はないし、歩道や草木は前より整備されてる。
変わらないのは私だ。
先月、人生最大の喪失感を味わった私は、40年前と同じ場所に座って、同じようにしゃくり上げながら泣いた。
いや、理由はきっと1つじゃなくてものすごくたくさん蓄積された物があるんだろう。もしくは珍しく感傷に浸りたかっただけかもしれない。
素手でシフォンケーキをむさぼり食って、その後しゃくり上げて泣いている50代のおばちゃん。不審極まりない。笑
さて、夕陽眺めるほどの余裕はないので、帰って家の事と仕事をやろう。