見出し画像

ポエマーLv.28

この間、職場の人に「ちょっとフリーの人、紹介しようか。」と声をかけられた。


いやいやいやいや、えー、いや、えー、え、えーー


そんなこと初めて言われたのでドギマギマギドギしちゃった。
ヘタレの極みなので、結局は断ったのだけど。

どうもこの人は私のパートナー事情を気にかけてくれていて、ちょっと嬉しい。
事務所に2人だけになった時だけ、「どんな人が好きなの?」などと聞いてくれる。
その度にどぎまぎするのだけど、まあ自分のことを興味持って聞いてもらえるって嬉しいもんで。
興味があるのか無いのか、聞き上手すぎるので、こちらもあれやこれやと口走る。


「音楽の話がしたいですね。」「映画の話もできると嬉しいです。」


ああなんか、アラサーにもなってサブカル女みたいじゃないか。(事実)
なんか普通のこと言わなきゃ。


「自分の意思が強い人が良いです。」「好きなことがある人が良いです。」


・・・ん?なんだかモラ男がチラつくような気がする。


どぎまぎガチャガチャしている間に先輩が戻ってきたので、会話が終わる。

言わずもがな興味は深々なくせに、大人なリアクションができない自分に対して誠に遺憾。
「紹介してください!」「彼氏ほしいです!」と声高々に言える女の方が清々しくて良いなと思った。

紹介されるのも怖いし、彼氏が欲しいかはよく分からんし、てかあなた、私のこと全然知らないですよね、どのあたりで相手様に見合うと思ったのですか?いや、いいです、本当のことを言われてしまったら怖いから聞きたくない。


いつまでもこんな調子。


高校生まで全然友達がいなくて、人を大切にするとかまじで分からなくて、大学で色んな優しい人に出会って、少しずつ分かってきたと思っていた。
でも新たな環境で自分が生き残るためにまとわり着けた鎧だっただけで、結局は未成年の頃の自分とは本質的にあまり違わないのだ。

あの時ほど自分が嫌いではないけれど、どれが無理やり背負った鎧で、どれが私の本体なのか、ちょっとずつ分かってきている気がするアラサー。

と、この話題からここに終着する?というルートを辿る思考回路は、なかなか混みあっています。

自分の鎧がどんな感じなのかな、私ってどんな人間なのかな
それらを放置して外の誰かを愛するということは、とてもハードルが高いのです。

誰かを好きになりたいし、自分は自分を愛したいなと思っておるわけです。
言葉がポエマーすぎるし、10代の頃と言っていることはあまり変わっていないけれど
その質は、確実に良くなってきていると思うのです。

いぬ

いいなと思ったら応援しよう!