鉱物人/アバターについて「まとめ!」

ようやくまとめ1つ目を書き出せるよ!
(*´∀`)ノ


■鉱物の化身、鉱物人/アバター

▼概要

このミネラルペインの世界には人間の他の知性体が、確認されているだけで二つ、存在します。
ひとつが、この項で説明する「鉱物人」アバター。PC同士でバディを組む片割れです。

アバターは鉱物の化身のような存在です。
彼らは自分たちを「意志ある鉱物、あるいはその分身」とみなしています。

「基盤」となった鉱物に因んだ様々な特殊能力を持ち、頑丈で身体能力も高く非常に長寿です。
五感は有りますが、痛覚や空腹感は元より欠落しています。

また、概ね人間と共通する「美意識」を持ちます。
さらに、人よりも「美」を重んじ、身体や魂をより「美しく」することに強い意義を感じています。
その理由として、一説には「そもそもアバターは、鉱物がより美しくなるために、人間とコミュニケーションをとる【端末】であるから」とされています。

性格はそれこそ人間のように様々ですが、迫害の歴史を経た者でも基本的には人間に好意的です。
ただし、その好意の形は様々です。
人間は自らを研磨してくれる良き隣人であり、殊に【畏使】事件に関しては助け合うべきだと考える大人しいタイプから、鉱物人は人間より優っているがゆえに難事には慈悲・慈愛を与えてやらねばと考える傲慢なタイプまでいます。

これは、後述の鉱物人の間で伝わる神話や、人間とバディの盟約を組むことで自らの身体や魂が「より美しく磨かれていく」ことに起因しています。

――――――――――――――――――――――――
▼特徴

アバターはゴツゴツした石がそのまま歩いているわけではありません。
パッと見ると、人間に見えます。
ですが、少し観察すると、すぐただの人間ではないと分かる特徴が幾つかあります。

まず、髪、目、爪、何より血の色が「基盤」となった鉱物と同じ色です。
インクルージョンや屈折率も反映され、内側から発光しているように見える者さえいます。
さらに、手足の先、耳、肩甲骨など身体の先端の一部が鉱物の結晶となっていたり、草食動物の角やウーパールーパーのエラのように、頭部に基盤となった鉱物の結晶が生えている場合もあります。
身体から生えている結晶サイズは様々で、帽子や髪で隠れる程度から、背中から羽のように張り出して生えていて隠しきれない大きさの場合もあります。
鉱物人にとっては身体に結晶が生えているのは当たり前、かつ、美しさを存分に魅せられる器官なので特に恥じたりすることはありませんが、人間との大きな差異であることも理解しているので必要なら隠します。

また、彼らにとっての基本能力である不老不死などの他、基盤となった鉱物の特徴に因んだ特殊能力を持ちます。
これはルール的には基盤:ブラッドカラーの《固定エッセンス》と呼びます。
基盤一種類につき、1つ所有しています。

このルールブックでは以下の64種類を用意してあります。

★RoC用№(D88)・ブラッドカラー・固定エッセンス名

11・ダイヤモンド・《孤高の星》
12・アラゴナイト・《千変武具》
13・カルサイト・《地の牙》
14・カルセドニー・《波紋集約》
15・サファイア・《至誠の青》
16・ラピスラズリ・《夜天絵具》
17・アウイナイト・《蒼の真髄》
18・ラリマー・《浅瀬のカーテン》

21・アクアマリン・《大海流》
22・アイオライト・《隠れし黄金》
23・ラズライト・《天藍布》
24・アパタイト・《臨界光》
25・カイヤナイト・《アイの欠片》
26・ターコイズ・《護りの大空》
27・ジルコン・《風の伝言》
28・セレスタイト・《聖天回帰》

31・ルビー・《血星》
32・ガーネット・《冥府の果実》
33・スピネル・《尖晶の槍》
34・モルガナイト・《淑女の盾》
35・レッドベリル・《赤の女王》
36・アンデシン・《幻影陣》
37・ロードクロサイト・《鴇色の熱》
38・カーネリアン・《古王の飾》

41・エメラルド・《癒しの翠》
42・ペリドット・《緑の火弾》
43・マラカイト・《孔雀扇》
44・モルダバイト・《虚空の一撃》
45・フォスフォフィライト・《燐翅》
46・アマゾナイト・《天河瀑布》
47・クリソベリル・《鸚鵡の慧眼》
48・ヒスイ・《不砕》

51・アレキサンドライト・《双ツ貌》
52・トルマリン・《雷虹》
53・ラブラドライト・《刹那の一撃》
54・フローライト・《骸と螢》
55・ゾイサイト・《紫星の夜》
56・オパール・《妖精の翅》
57・トパーズ・《遥かの灯》
58・アンバー・《微睡み》

61・スファレライト・《閃光一閃》
62・ウルフェナイト・《破砕橙火》
63・ジェット・《鎮魂歌》
64・コーラル・《生命の枝》
65・アンモライト・《悠久の生命》
66・オブシディアン・《影の鋭刃》
67・クォーツ・《無限の透輝》
68・ローズクォーツ・《薔薇の微笑》

71・シトリン・《篝火》
72・アメジスト・《酔神の祝福》
73・アメトリン・《調和の唄》
74・オーロラクォーツ・《蒸着式鎧》
75・ルチルクォーツ・《斬糸乱舞》
76・モリオン・《真なる黒》
77・セレナイト・《蒼白の薔薇》
78・スターマイカ・《天の光は》

81・サンストーン・《陽光彩》
82・ムーンストーン・《月光景》
83・タイガーアイ・《獣神の瞳》
84・アゲート・《無限曲線》
85・パイライト・《幾何学陣》
86・ヘマタイト・《鉄の華》
87・モアッサナイト・《模造の星》
88・ビスマス・《人虹結晶》

意識の差でいうと、彼らは同じ鉱物であっても、意思や自我を持たないをもたない通常の鉱物のことを「基盤」と呼びます。
例えば、サファイアのアバターなら、サファイアのことを指して「自分の基盤」と言うでしょう。

基盤となった鉱物に関しては、近隣に大きな鉱脈があるか、目の前にある加工された宝石が本物かどうかくらいは一目で判別が付きます。
これらの売買に関しては特に何とも思っていないのが普通(本屋で俳優などの写真集を見る感覚に近い)ですが、バディなど特別な関係にあるものが同じ基盤の標本を購入した際に「私というものがありながら!」という観点で怒られた例もあります。

外部からの衝撃でただ「壊れた」場合、砕けた部分と同じくらいの質量の、粉々になった基盤となった鉱物が残ります。
活動に必要な部分が残っていれば、同じ基盤の鉱物をあてがうか、砕けた部分を「研磨師/マイスター」が処置すれば修復されます。
完全破壊された場合は、同じ質量の砕けた鉱物の山が残ることでしょう。
かつて科学者や錬金術師などがそれが研究の素材として適している、とアバターを狩り出した迫害の時代もありました。

人の研磨師/マイスターとバディ盟約を結んだアバターが完全破壊された場合は、事情がやや異なります。
その場合、質量を無視して、研磨された小さな宝石や純粋で綺麗な結晶へと変化します。
彼らの認識では「魂が研磨された為」だと言われています。

さらに、【楔石】の盟約で結ばれたバディの同盟が同時に死亡した場合、この結晶や宝石に研磨師/マイスターの魂が内包され、特殊な効力を持つ【ジュエリー】へと変貌します。

――――――――――――――――――――――――
▼成長と発生

成長はしますが、それは基本的に何百・何千年単位のことです。
身体が崩壊するほどの衝撃を受けたりしなければ、寿命も容姿の変化もほぼ無い、人から見れば本物の不老不死です。

ただし、性別は有りませんし、自分たち同士で交わって繁殖したりもしません。
彼らは鉱脈を苗床にある日芽生えたり、長い年月、人から崇められた宝石などの媒体を核にして生まれてきます。
現代では大自然のなかから自然発生した個体より、既に磨かれてなんらかの御神体とされて崇められたもの、伝説や逸話の能力をもって鉱脈から新たに生まれる個体の方が多いようです。

ただし、元々壊されない限り不老不死ですので、何千年単位で活動しているアバターがいる反面、絶対数は非常に少ないです。
一時、錬金術が発達し科学の時代が幕を開けた頃は、超常能力を持ち、ほぼ不老不死である彼らの肉体を素材として見る人間が増え、その数は激減しました。
そのため、一般の人間達にはアバターの存在は秘されています。
とはいえ昔から【畏使】事件と関わってきた政府上層部、宗教関係者、あるいはそもそも鉱物との関わりがある鉱物・宝石業の関係者はその存在を知っています。

アバターがいつから発生したかは定かではありません。
人類文化黎明期の伝承や神話には王や巫女の側に「人と同じ姿持つ宝石」が侍っている描写があります。これらは、一般には「王や巫女が付けている装身具の擬人化」として捉えられていますが、アバターの存在を知っているものはすぐ察しが付きます。
世界最古の叙事詩である「ギルガメシュ叙事詩」のエンキドゥも泥から人に変わったという描写から、なんらかのアバター(おそらく固有の隕石か、隕石由来の鉱物)だったらしいことが分かっています。

新たに発生する場合、「自我」から先に芽生えるため、人に似た姿であるアバターとなるかどうかは本人の意思次第です。
自我は芽生えたものの、人の手の届かない地底でずっと微睡んでいるものもいると言われています。

アバターが基盤から生まれるトリガーは「根本的に魂というものを所有している」かつ、「『人間』がどれだけ対象の鉱物に美を感じ、思い入れたか」らしいということはわかっています。
近年、人工結晶や人造宝石から発生したアバター自身からは「そうであれ、と、『君たち』が望んだから生まれてきた」という証言も得られています。
また、加工品のアバターや、人工結晶のアバターなどの存在から、一度砕けても、そこに美を感じられたならアバターとして再度生まれるらしいことも分かっています。
ただし、一度【ジュエリー】となったものが壊れても、再度アバターになったという例は、ありません。

※オケナイトのアバターとかいれたかったけど彼らに戦闘(活動自体)は不向きだと思うんだ…

――――――――――――――――――――――――
▼「アバターたちの神話」

アバターたちは先述の通り、外部要因で壊されぬ限りほぼ不老不死です。
ですから、彼らが語るのはほとんどが「昔語り」であり、事実です。(ウソをつく個体や、オブラートに包んだ話し方をする個体、敢えて語らない個体ももちろんいます。)

ですが、彼らに共通して語れらる「神話」があります。
それは「鉱物人の発生神話」です。

基本的に、以下のように語られます。

■ ■ ■ ■ ■ ■

―我々鉱物の化身/アバターにとっても、遥か大昔。

鉱物たちの美しい「形(かた)」は既に存在していた。
光あれ、と大いなるものに願われたからである。

―ここでは、そこに魂はなく、地の底に在る大きな塊であった。

しかし、あるとき、地に蔓延っていた巨きな人たちが、地を全て覆うほどに荒れ狂う大洪水によって押し流され、魂ごと砕けてしまった。
砕かれたその魂を、洪水によって大地を削られ、水中で顕になった鉱物の塊が内に包み込んだ。

―ここで、塊は魂をもった。

やがて水は退き、遺志と言う「魂」をもった鉱物たちは陽の光を浴びた。

そこに幾つかの舟に乗って洪水を乗り切った小さな人たちが現れた。
鉱物たちは彼らを観て、そして人を識った。

小さな人たちは、なにもかも無くなったはずの大地から現れた美しい鉱物たちに魅入られた。
そして「纏わり付く泥を削れば、もっと美しくなるでしょう」と言い、自分達と同じような形に削り、美しく磨いた。
鉱物たちはその時、自らの歓喜と、小さな人である人間たちの持つ魂の輝きを感じた。

そこで、包み込んだ魂を振動させ「自我」を目覚めさせた。
人間との意志の疎通を善くし、より身を美しくさせる為である。

―ここで、人間の姿と意志を真似た端末、「鉱物人/アバター」が地に生まれた。

自我をもった我らは、人の子のように同士で交わって産み増えないので、地表に蔓延ることは無いにせよ、そうである彼らと近くにあるようになった。

■ ■ ■ ■ ■ ■

……という、一見ただのというおとぎばなしです。

しかしこれは、現代の神秘学に照らし合わせると、人間のとある宗教の神話「ノアの方舟」と大方が一致します。

「ノアの方舟」自体はあちこちで矛盾も多く、また世界各地で類似の神話伝承が散見できる逸話なのでこれがアバター発生の真相とは言えません。

しかし、少なくとも何かの拍子に「魂」という「意思の下地」をもった一部の鉱脈が「人間との円滑なコミュニケーションのため」に「人間に似た容姿と自我」を造り上げたという流れは間違いないようです。

近現代になって「自我」が目覚めるアバターがいるのも、「目覚めていないだけで元々魂をもっていた」からだとされています。
ただ不思議なのが、現代になり、人工結晶や人造宝石からもアバターが出現している事です。
名付けられ、人が鉱物や石ころに「美」を認識することが、どうやら「自我」が発生するトリガーである、という説もあります。

人間が自身の祖先の発生についてまだ謎だらけである以上に、彼らにも謎が多く残っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?