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美術展「ベル・エポックー美しき時代 パリに集った芸術家たち」

東京都汐留の「パナソニック汐留美術館」で開催中の展覧会「ベル・エポックー美しき時代 パリに集った芸術家たち」に行ってきました。


展覧会情報:

ベル・エポックー美しき時代 パリに集まった芸術家たち ワイズマン&マイケル コレクションを中心に
2024年10月5日(土)〜2024年12月15日(日)

会場情報:

パナソニック汐留美術館
〒105-8301 東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階


ベル・エポック―美しき時代 パリに集った芸術家たち 展覧会レポート

現在、パナソニック汐留美術館で開催中の「ベル・エポック―美しき時代 パリに集った芸術家たち」展は、19世紀末から第一次世界大戦前夜までの「ベル・エポック」と呼ばれる華やかな時代の芸術文化を多角的に紹介しています。

絵画、ポスター、工芸品から衣装に至るまで、当時の文化や社会背景を感じられる内容で、訪れる人々をタイムスリップさせてくれるような素晴らしい展覧会です。


展覧会の見どころ

会場には、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックやジュール・シェレによるポスター、ブルジョワ階級の女性や子どもたちが身に纏った衣服、エミール・ガレやルネ・ラリックの工芸作品が展示されています。特にデイヴィッド・E.ワイズマン氏とジャクリーヌ・E.マイケル氏の絵画コレクションは日本初公開で、モンマルトルの芸術家たちの華やかな活動を垣間見ることができます。会場内で流れる音楽や詩の朗読が雰囲気を高めていました。
なお、写真撮影は第3章のみOKでした。


展示構成

第1章:古き良き時代のパリ – 街と人々

普仏戦争やパリ・コミューンを経た安定期のパリを描いた作品を中心に、街並みや人々の生活が紹介されています。ブルジョワ階級のファッションや工芸品、そしてその背後にある社会の多様性を感じることができます。

第2章:総合芸術が開花するパリ

モンマルトルを拠点とした芸術家たちの作品群を通じて、当時の芸術の融合と多様性を感じることができます。トゥールーズ=ロートレックやスタンランらによるグラフィックアートが特に印象的です。

第3章:華麗なるエンターテイメント 劇場の誘惑

劇場やサーカス、フォリー・ベルジェールを舞台にしたエンターテイメントの世界が広がります。ロイ・フラーの幻想的なダンスやポスターが見どころで、この章は写真撮影も可能です。

第4章:女性たちが活躍する時代へ

社会的自立を目指す女性たちがテーマです。物理学者マリー・キュリーや画家シュザンヌ・ヴァラドンなど、多彩な分野で活躍した女性たちの作品が並びます。


個人的な体験談:不思議な「大鴉」体験

展示の中でも特に目を引いたのは、エドガー・アラン・ポーの詩『大鴉(The Raven)』のフランス語翻訳本でした。この本の挿絵を描いたのは画家エドゥアール・マネで、その繊細かつ力強い描写に心を奪われました。エドガー・アラン・ポーは世界初の推理小説と言われる「モルグ街の殺人」を執筆し、推理小説好きの私には非常に興味深い展示でした。
関連グッズとしてハンカチやポストカードが販売されていましたが、今回は見るだけに留めました。

展覧会の後、カフェに立ち寄ったところ、地下にも関わらず、なんと店内にカラスが飛び込んできました。お客さんたちは驚きつつ、私は「まるで『大鴉』そのものだ」と感じました。不思議な偶然が重なり、この日は「カラスに取り憑かれた日」とも言えそうでした。


巡回展情報

本展示は全国を巡回しています。すでに終わっているところもありますが、今後岡山美術館を予定されています。
 山梨県立美術館(巡回済)
 栃木県立美術館(巡回済)
 岡山県立美術館 2025年4月11日〜5月18日


まとめ

「ベル・エポック―美しき時代 パリに集った芸術家たち」展は、当時のパリの芸術と文化を通じて、華やかな時代の空気感を感じることができる貴重な機会です。美しい時代を彩るアートに触れ、特別な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?

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