2024年6月29日(土)~7月6日(土)イギリス出張について
今回私は、2024年7月1日(月)~7月5日(金)にイギリスで開催された、「Swansea Summer School in Nonlinear PDEs」というサマースクールに参加してきました。この記事では、そこで経験した体験談を綴っていきます。
昨年のイタリア出張の出来事はこちら↓
0. 出発までの準備
イギリスの基本情報:
・言語は英語
・日本との時差は8時間(サマータイムあり)。
・緯度が高いので日本よりは涼しい。7月当時の気温は20~23度。(北海道は28度)
・通貨は£(ポンド)。当時のレートは約220円/£。
・イギリスのコンセントは3つ穴があるBFタイプで、電源ON・OFFにするためのボタンがある。電圧は240V。
・1階のことを「Ground Floor」という。(実際に記載してあってなんか感動しました)
・エスカレーターは右側にのる。
・現金が使えるところはほとんどなく、クレジットカードが必須。
・車は右ハンドル、左車線(日本と同じ)。
今回は(昨年のイタリアでの経験を踏まえて)次のように準備を行いました。
・(念のため)現金は100£(約22,000円)を換金。(結局現金は1£も使いませんでした)
・海外旅行傷害保険は大学で提携しているものに入会(1日800円程のものを7日間)。
・wifiは普段使用しているものが海外対応だったので用意はなし。念のため、「World eSIM」というサイトを利用して、1Gだけローミングを使えるように(約600円)。
・クレジットカードはVISA(海外保険あり)。
・(昨年のイタリアを反省して)ロフトに行き、全タイプ対応の変換器を購入。変圧器はなし。
・服装は3種類を着まわせるようにして、量はなるべく少なくした。無印良品にある圧縮ケースを2つ使用。
・100円均一で、失くしてもよい財布を購入。
・(昨年購入していた)AirTagとeufy Security SmartTrack Cardを使用して荷物の安全管理。また、モバイルバッテリーは2つ持参。
・シャンプーと洗顔料は持参。スリッパも持参。
・日本食の持参はなし。
1. 現地までの往路の出来事
まずサマースクールが開催された場所についてですが、イングランドの西にあるスウォンジ(Swansea)という場所にあるスウォンジ大学(Swansea University)で行われました。
どの空港を使用するかがかなり難しく、サマースクールのホームページにも4つの空港が記載されていました。6/30(日)18時までに大学に到着するために、次の旅客日程で向かいました。
・飛行機
航空会社:JAL
往路:
6/29(土)21:15-22:55 札幌(新千歳)→東京(羽田)
6/30(日)00:20-6:25 東京(羽田)→ロンドン(ヒースロー)
帰路:
7/5(金) 19:20-17:20 ロンドン(ヒースロー)→東京(羽田)
7/6(土) 18:40-20:15 東京(羽田)→札幌(新千歳)
総額:401,340円
・電車
往路:
ヒースロー空港(Heathrow)→パディントン(London Paddington) by Elizabeth line
パディントン(Paddington)→スウォンジ(Swansea) by
Great Western Railway(GWR)
復路:
スウォンジ(Swansea) →リーディング(Reading)by
Great Western Railway(GWR)
リーディング(Reading) →ヒースロー空港(Heathrow) by Elizabeth line
総額:141.0£(約30,000円)
昨年イタリアに行ったときは、ロシアの下から回るルートだったのですが、今回は北極圏を通過するルートでイギリスに向かいました。初めて深夜便を利用しましたが、飛行機に乗っている14時間のうち8時間くらい寝ていたので、体感としては(体がバキバキになってしんどいことを除けば)短くてよかったなと思いました。
深夜便ということもあり、出発から8時間後に機内食がでました。和食と洋食から選択できたので、洋食を選んで食べました。途中でおかしやツナパンが提供されたので、お腹が空きすぎることはなかったです。
そして朝6:30にヒースロー空港に着きました。入国審査の際に、日本人がことごとく自動ゲートを通過できずに有人ゲートに連れていかれていたのには驚きました。(幸いにも自分は自動ゲートを通過できました。)
さて、ここからロンドン観光をするためにエリザベス線を利用してパディントン駅に向かいます。
イギリスの電車はクレジットカードで乗れるようですが、今回は「オイスターカード(Oyster Card)」を利用しました。こちらの詳しい解説は以下の記事を参考にしてください。
8:25にパディントン駅に到着しました。パディントン駅はイギリスの童話「くまのパディントン」の舞台としても有名な駅だそうですが、時間がなかったので探索はできなかったです。(調べてみたら公式ショップがあるそうです。詳細は以下のサイトをご覧ください。
ここからロンドン市内を観光するので、一度スーツケースを預けることにしました。今回は駅にある「Left Luggage」を利用しました。こちらは3時間で10£(約2,200円)、24時間で15£(3,300円)で荷物を預かってもらえる施設です。ちなみに、預けるときに注意事項を読んで確認したのですが、「これは自分の荷物ですか?」「これは誰かに預けられた荷物ではないですか?」などにYesと答えていたら、最後の質問が「爆発物などの危険物を所持していますか?」だったのについYesと答えて「Really?」と聞き返されました(笑)。
手ぶらになったところで観光スタートです。3時間しか観光できなかったので、以下のルートで観光しました。
1)パディントン駅からベーカー・ストリート駅まで徒歩(町を散策)
▷ザ ランドマーク ロンドン(The Landmark London)
▷シャーロック・ホームズ博物館(The Sherlock Holmes Museum)
2)ベーカー・ストリート駅からウェストミンスター駅まで電車移動
▷ビッグ・ベン(Big Ben)
▷ロンドン・アイ(London eye)
▷ウェストミンスター寺院(Westminster Abbey)
▷グリーンパーク(Green Park)
▷バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)
3)グリーンパーク駅からキングス・クロス・セント・パンクラス駅まで電車移動
▷9と4分の3番線
4)キングスクロス駅からパディントン駅まで電車移動
<詳細なルート解説>
1)ベーカー・ストリート駅は世界初の地下鉄として知られています。その特徴として、地下鉄の電車はかなり狭く、めっちゃ地下に降ります。近くにシャーロック・ホームズ博物館がありますが、写真だけとって移動しました。道中、ロンドンの2階建てバスとか電話ボックスとか横断歩道とか、イギリスらしいものに触れ合えて楽しかったです。
2)ウェストミンスター駅から出たら目の前には人気の観光名所「ビッグ・ベン」があります。川をはさんで大きな観覧車であるロンドン・アイが見えました。ここで写真を撮りまくりました。世界遺産のウェストミンスター寺院を見に行こうとしたのですが、日曜日は休みということでダメでした。その後、グリーンパークという国立公園を見た後に世界遺産であるバッキンガム宮殿に行きました。ここでは毎日11:30から約40分間の衛兵交代式があり、多くの人が集まっていました。今回は時間がなかったので断念しました。
3)最後にキングス・クロス・セント・パンクラス駅にやってきました。ここは『ハリーポッター』シリーズにホグワーツ特急の始発駅として登場することで有名で、映画のシーンを再現した9と4分の3番線があり連日写真を撮影するために観光客が列をなしています。(他の方の写真しかなかったので掲載は控えます。)
<詳細終わり>
本当は電車の時間を15時にして6時間程観光しようと思っていて、
・バラマーケット
・ロンドン塔
・タワーブリッジ
・ポートベローマーケット
・大英博物館
・セント・ポール大聖堂
・グリニッジ天文台
・ハイド・パーク
とかにも行きたかったのですが、電車が11:45のものしか取得できなかったので今回は断念しました(泣)。
ちなみに、ロンドン観光の際には「Citymapper」というアプリを利用しました。いわゆるNavitimeのイギリス版ですが、めちゃくちゃ便利でした。
パディントン駅に戻ってきてLeft Luggageでスーツケースを回収した後、お昼ご飯を買ってスウォンジ行きの電車に乗りました。たまたま駅に「わさび」というお寿司の弁当を売っているお店があったので試しに購入してみましたが、味は微妙でした。(味付けが微妙なのとパサパサのお米が押しつぶされた状態でした。)
電車はGreat Western Railway(GWR)を利用しました。予約した席にカップルが座っていたので、「ここ俺の席なんだけど…?」と話しかけたら、「どの号車に乗るかは指定されているけど、席は自由なんだよ」と教えてくれました。おそらくそんなことはなく、どこからどこまでの区間の間は予約席というマークが光っていたので、単にルールを守っていないだけだったのかなと感じました。
また、隣に座っていた方は「(スーツケースを)上の棚に乗せるの手伝おうか?」と声をかけてくれてとても助かりました。
ちなみに以下のサイトで予約しました。
3時間の電車移動の末にようやくスウォンジ駅に到着しました。ここから大学まで2.8マイル(約4.5km)離れているのでタクシーを使うかバスを使うか迷った結果、せっかくなら歩いていこう!と思い、1時間かけて歩きました。
スウォンジ駅周辺を歩いているときに、道端の女性(あきらかにこちらをロックオンして近づいてきた)から突然「旦那と別れてお金がないから、この犬にビスケットを与えてくれないか?」的な内容のことを尋ねられました(半分くらい聞いてなかったので間違えているかもしれません)。あきらかにやばい雰囲気を感じたので、「I'm so sorry.」とだけ言ってすぐ逃げました。
1時間歩いて15:40にスウォンジ大学に到着しました。出発から実に24時間の移動でした。スウォンジ大学はあまり広くなく、20~30分あれば大学内を散歩することができました。大学が海沿いにあり、すぐ近くに砂浜と海があります。
部屋についてしばらくゆっくりしましたが、次のことに驚きました。
・宿泊施設の部屋にはエアコンとドライヤーがない。
・部屋を出る際にはカードキーをかざさないとロックされない。
・今は夏休みなのでお店がやっていない。(平日の8-17時だけ)
2. サマースクール中の出来事
さて、ここからはサマースクールの内容です。今回のサマースクールは、7/1(月)~7/5(金)まで実施されました。連続講義と特別講義、学生によるポスター発表が行われました。
朝食・昼食・夕食は大学から提供されているので、毎日そこで食事をしました。基本的に90分の講義をして30分のコーヒーブレイクという流れで5日間行われました。コーヒーブレイクの会場にはポスターが貼られていて、適宜ポスターに関する質疑応答が行われました。私もポスターを貼っていたので、たびたび質問を受けました。(英語で回答するのは難しいですね)
個人的に、粘性解理論では有名人であるMartino Bardi先生にお会いできたことは非常によかったです。しかもポスターに興味をもってくれて、研究内容を話す機会をいただきました。感謝です!!
この大学についてから気が付いたのですが、看板などの表記が英語とウェールズ語の2か国語表記になっていました。ウェールズ語は英語とはかなり異なる言語らしく全く読めません(子音が全くないものが多かったです)。
川東先生のホームページにも同様の記載がされています。
水曜日にはエクスカーションとして、世界で最も美しいビーチの一つとしてThe World’s 50 Best Beachesに選出された「Rhossili Bay」に行きました。自然が豊かで絶景でした。
大学から1時間ほどバスで移動したのですが、その道中、羊や牛などが放牧されているところを通りました。牛が道路に飛び出してきてバスが止まった瞬間があり、日本では考えれられない文化だな~としみじみとしました。
その日はチャペルみたいなホテルでディナーをいただきました。チェコのビールと羊肉がサイコーでした!
その会場の柵に次のような看板があり、めちゃくちゃ面白かったです。(羊を外に逃がさないための柵ではなく、外にいる羊を中に入れないための柵ということです笑)
4日目には、参加者同士集まってお酒を飲みつつ交流しました。英語が苦手なので会話を聞き取ることに精いっぱいで会話に参加することがなかなかできずに終わってしまいました。今度はきちんと会話できるように練習しておきます!
3. 札幌までの帰路での出来事
最終日は飛行機の都合上、早めに大学を出発しました。電車の時間が13時だったので、スウォンジ駅周辺を少しだけ観光しました。
さて、ここからが波乱の幕開けでした。
まず、スウォンジ駅からリーディング駅の電車が15分ほど到着が遅れ、それに付随して列車が少しずつずれたため、ヒースロー空港に到着したのはチェックイン締切20分前でした。急いでチェックインを済ませて検査場に進みましたが、そこでパソコンを取り出すのを忘れたために検査に10分ほど時間を費やしてしまい、結局空港でお土産を購入する時間が全く取れませんでした。
飛行機に乗り込んで日本に帰るぞーと思った矢先、エコノミークラスの機内食の個数が足りないとのことで30~40分ほど飛行機内で待つことになり、遅れての出発になりました。
羽田空港には40分遅れの18:05に到着したのですが、雷雨の影響で羽田空港の地上作業がすべて停止しており、飛行機内で2時間待つことになりました。
当然札幌までの飛行機はすべて欠航になっていたので、羽田空港近くのホテルに1泊してから翌日の朝6:35の便で帰ることになりました。その手続きに30分ほど時間を要し、ホテルに到着してからチェックインまでにも30分ほど時間を要しました。(その結果、すべてのレストランが閉まってしまい、夕食はコンビニで済ませることになってしまいました泣)
ホテルで3時間程睡眠をとって、朝5時にホテルを出発しました。国際線近くのホテルにいたので、国内線乗り場に移動しました。そこには、私と同じように飛行機の振替をする人で大行列をなしていました(ざっと100人くらいでしょうか)。その時点で出発まで40分(チェックイン締め切りまで10分)だったのですが、係員の人に聞いても「とりあえず並んでください」とのことでやや困惑しました(係の人もあたふたしていて十分な対応ができていないように感じました)。結局、優先的に案内され始めたのが6:10(出発の25分前)でチェックインが完了したのが6:35(出発時間)でした。そこから(お土産も変えず)走って飛行機まで移動して、25分遅れで羽田空港を出発しました。新千歳空港には無事8:30には到着できました。