ピラミッド原則
ケーススタデイ
会社役員が社員に訓示を与えるために朝礼をしたとします。A常務は、「今日、みなさんにお伝えしたいことは10個ありますから、良く聞いて下さい。」と言いました。
次にB専務は、「今日、みなさんにお伝えしたいことは3つありますので、良く聞いて下さい。」と言いました。
さて、どちらの話がわかりやすいでしょうか?
教訓
人間の記憶力は、個人差はありますが、一度に7つ前後くらいしか覚えられません。これを、「マジックナンバープラスマイナス」と言います。
10個伝えたいのであれば、グルーピングで情報を整理して話した方が良いでしょう。
相手にわかりやすく説得する原則として「ピラミッド原則」があります。「ピラミッド原則」は、結論を説得するために、因果関係で整理したものです。「うさぎは、ペットとして最適だ」という結論を相手に説得する場合で考えてみます。「うさぎがペットとして最適な理由は10個あります。」というのは論外です。では、どうするのか?
まず3つくらいの主要な理由をあげます。
例えば、「エサ代が安くすむ。」「マンションでも飼える。」「散歩の手間がかからない。」と主要な理由を訴えます。
すると「何で、エサ代が安くすむのか?」と疑問を持つ人がいます。そこで、「肉を食べない」「たくさん食べない」と理由をあげると、説得されたような気になります。
このように、説得する論理先を考えてから相手に話す方が、相手にとっても分かりやすく、説得力が増すのです。
「大切なお話が、3つあります。1つ目は・・、2つ目は・・、最後に3つ目は・・」といって整理して話します。詳しい情報は、ピラミッド原則に従って順次説明していけば、わかりやすい説明や説得ができるのです。