第一回ガンダムウォー杯(第15弾)環境デッキ
はじめに
皆さんこんにちは。添削です。突然ですが旧ガンダムウォーやりたくなったので自分がやっていた第15弾までの環境の大会を開くことにしました。
遥か昔の話なので当時やっていた自分も全然覚えてなかったですし、皆も覚えてないと思います。当時やっていなかった参加者の方もいると思いますので復習も兼ねて環境のメジャーなデッキのリストや主要なカードをまとめていきたいと思います。
1.ウィニーデッキ
1-1.青単ウィニー
解説
低コストのユニットを序盤に連打して早期にゲームを決めるウィニーデッキ。
この環境では低コストに優秀なユニットがいる、あるいは横の支援の強い青か緑のどちらかで組まれることが多い。
青のウィニーデッキの持つ特徴としては急ごしらえやパイロットの現地徴用によって手札が補充が期待できる点、中盤以降でもセイバーフィッシュを代表する軽量高機動ユニットで攻められる点、パイロットの現地徴用というにバックアップされた各種キャラクターによる多彩なギミックによる攻めができることなどがあげられる。
低コスト域で組んでいる都合上、最序盤では圧倒的に優位なものの中盤以降は相手のユニットを越えるのが難しくなるという構造的な欠点をコアブースター・セイバーフィッシュ+キャラクターによる組み合わせで3~4点程度の高いクロックを高機動でかけられるため中盤以降も止めずらく、完走まで持っていきやすい。
また、コウ・ウラキやカツ・コバヤシによるリロール/ガンダムEz8によるコンバットトリックを持ったカードも多く、こういったカードで相手の計算を狂わせながら攻めることができればさらにこのデッキの輝きも増すだろう。
青の特色としてオペレーション破壊カードに長けているという特徴に漏れず、このデッキにおいてもマスター・P・レイヤーや陸戦型ガンダムによって簡単に相手のオペレーションを割ることができる。
1-2.緑単ウィニー
解説
青単ウィニーと並ぶウィニーの双璧、多くのプレイヤーに愛された緑の小粒ユニットを並べて突撃するデッキ緑単ウィニー。
この15弾環境では緑単ウィニーにとって重大な変更である「ドップ・ガトルのクイック削除エラッタ」発効後のデッキとなっている。
緑単の最大の強みの一つであったドップ/ガトル連打を絡めた横並びからの全体強化は上記エラッタにより弱体化されたものの、その後も同様のコンセプトのデッキが中心となる。
プロトタイプ高起動型ザク(エリオット・レム機)やシャア専用ザクⅡ、ジッコといったプレイアブルなクイックユニットはまだまだ健在のためドラッツェ、ザクⅡなどのリロールインユニットと組み合わせればまだまだ序盤からの横並びして十分プレッシャーをかけられることは可能だった。
ただ、展開力は補足できたとしてもキャントリップが減っており継戦能力が低くなっているのは事実で、痛い弱体化ではあった。
緑単の横並びデッキを成立させていたのは大きく二つの存在が大きく、ひとつはサンプルデッキのような総攻撃、背水の陣といった全体強化オペレーションがあること、もう一つはガイア・マッシュ・オルテガのいわゆる黒い三連星がいたことである。
総攻撃は一枚制限になっているほどの強力なカードで、序盤に置くことができればそのまま勝てるほどのパワーカード、背水の陣はクイックによる横並びが得意なこのデッキではほぼないような条件で全体強化ができ、置くことで打点/ユニットの生存力がかなり変わるだろう。
ガイア・マッシュ・オルテガも一人がでれば二人をサーチできる能力があるため実質全体強化のような動きをすることができる(正確には1部隊全体強化のような形になる)。三人のうちだれかを引けばそろうため再現性が高く安定感がある一方で3国が必要なので背水の陣型ウィニーと比べるとややGENERATIONを多く採用されていることが多い。
また、ウィニーデッキは相手が高国力帯のユニットが出てくると不利になる弱点があるが、緑単に関しては制圧作戦やサイド後などは強行偵察といったG破壊カードが採用することで長い時間自分の有利な国力帯での戦いに引きずり込むことができるという大きな強みがある。
2.中速デッキ
2-1.青単中速
解説
強力な効果を持ったユニット、優秀なキャラクター、便利なドローカード、裏目のない本国回復、防ぎにくいオペレーション破壊と優等生なカードで構成されたグッドスタッフというようなデッキ。
全体的に優れたカードが多いが特にユニットは強力なものが多く、4ターン目から高機動でクロックを仕掛けられるガンダム試作1号機をはじめ、通常で7点、高機動でも4点の打点を叩き出すZガンダム(ハイパー・メガランチャー装備)、さらに早いときには5ターン目に着地する高機動5点クロックのペーネロペーなど破格の性能を持ったユニットが多く、さらにウッソ・エヴィンやアムロ・レイなどが載ればとてつもない破壊力になる。
立ち上がりがやや遅いのが難点。抱擁やガンダム(ハイパー・ハンマー装備)、カミーユ・ビダンなど受けに強いカードを上手く使いこなして自分の得意なレンジに持ち込みたい。
2-2.緑単水ランデス
解説
制圧作戦、ガルマ・ザビによるG破壊(ランデス)を行いながら様々な水ユニットのシナジーによりアドバンテージを稼ぎながら相手を攻めていくデッキ。
ユニットのコストがウィニーに比べると一回り大きいが攻め方に多様性があり継戦能力が高い点が長所。
キャントリップの枚数がかなり多く、ドップ、サイド3、シーランス、ドップ(ガルマ・ザビ機)、突撃隊潜入、水中仕様と6種類ものカードが入っている。
このカードたちは単純に手札を失わずに展開できるだけでなくゾックとの組み合わせにより手札を補充できる役割もあり、特に水中仕様+キャントリップユニットを戻せればまるで密約のような働きもする。
シャア専用ズゴックはリロールインの上に2体以上の水のみの部隊の先頭であれば敵軍本国にダメージを通したときに敵配備エリアのユニットを破壊できる強力な能力があるため、相手次第では疑似的なロック状態に持っていくことも可能になる。
サンプルデッキでは採用されていないがズゴックE(ハーディーシュタイナー機)との組み合わせは抜群。
2-3.黒単中速
解説
黒の持つ特徴で大きく目立つものと言えばやはりハンデス(手札破壊)である。
シンデレラ・フォウやシロッコの眼で相手の手札を確認してゲームをどう進めるかの指針にしつつ一番邪魔になりそうなカードを抜くことでゲームをかなり有利に進めることができる。これこそが黒の特権と言えるだろう。
手札を見ることはできないものの手札をランダムに二枚捨てさせる能力を持ったハンブラビ(ヤザン・ゲーブル機)も強力で、アドバンテージを稼げるこの能力をついたオマケの本体が4/1/3高機動というのは脅威である。
また、ハンブラビ(ヤザン・ゲーブル機)と並んでデッキの顔とも言えるユニットがゴトラタン(メガ・ビームキャノン装備)はさらに強力で攻撃に出撃するだけで対戦相手のセットされていないG以外のカードを破壊できるという能力を持っている。
ユニットもオペレーションも、キャラクターのついたユニットすらも順次破壊していけるこのカードはこの時代最強のユニットと言っても差し支えないであろう。
ここまで挙げてきたカードを見てもわかる通り、全体的に国力帯が重めで序盤に弱いという点はこのデッキの欠点の一つである。
ウィニーデッキなどを相手にするときは核の衝撃、誘爆といった全体除去を上手く使って自分の得意な展開に持ち込みたい。
また、もう一つ黒単の持つ欠点として他の色にあるような使い勝手の良いドローコマンドが存在しないためやや安定感に欠けるという点がある。
黒単のドローソースにはオペレーションが使用されることがありサンプルデッキでは裏取引が採用されている。
フル採用されているモルゲンレーテはこの裏取引と相性が良く、実質的な手札であるハンガーに送ることで継続的な多重ドローと手札の温存を両立できる。
2-4.茶単バルチャー破滅
解説
茶を代表するリセットカード破滅の終幕を中心に据えたデッキ。
破滅の終幕は戦場、手札を全て捨て山送りにできるが、ハンガーには触らないためモルゲンレーテやニュータイプの排除によりGや軽量カードをハンガーに送っておいて破滅の終幕を打ち、自分だけ有利な状況でリスタートする、という動きを目指すデッキである。
下準備にかなりの時間を要するが、そのための時間稼ぎをしてくれるのがこのデッキのもうひとつの主役、エアマスター/エアマスターバーストである。
エアマスター/バーストは戦闘で破壊されたカードのコストに応じたポイントによりジャンクヤードからカードを回収できる能力「バルチャー」があるため、相手のユニットと相打ちしても(エアマスターバーストであれば一方的に討ち取られても)手札に帰ってくることができ、エアマスターはリロールイン、バーストは換装持ちのため毎ターンブロックに回り続けることが可能である。
相手からすれば時間を与えれば相手だけ有利な状況下での破滅の終幕からの再スタートされることになるが不十分な状態で攻撃してもバルチャーによるアドバンテージの損失を被ることになるため非常にいやらしい構造をしたデッキである。
苦手とするデッキは赤単などの「受け」のデッキ。
宝物没収、月のマウンテンサイクル、ニュータイプの排除いずれも茶のドローソースの特徴である「捨て山からのドロー」という性質を持っているため本国を積極的に攻撃してこないデッキ相手には使い所がゲームの後半になってしまうことや、単純にキーカードである破滅の終幕を無効にされてしまい狙いが通しにくいといった点で相性が悪い。
メイン戦であれば一級品の攻撃力を持ったコルレルを軸にボルジャーノンなどの足の速いユニットで攻撃するか、サイド戦であれば抵抗する意思によって無理やり通すこと作戦などが考えられる。
2-5.白単中速
解説
白の効率よく打点を稼げる優秀なユニットを軸に構成された中速デッキ。
中でもラゴゥ(アンドリュー・バルトフェルド機)のコストパフォーマンスはずば抜けており、3国でキャストできる軽さに反して単独でも6点、キャラクターが載れば二桁の打点を叩き出すことができる。
ただし回避能力を持っていないためそのままだとチャンプブロックされてせっかくの軽さを活かしきれずターンが経過するおそれがあるため、デスサイズのマルチプルによる侵入禁止能力や部品ドロボウによってブロッカーを排除するなどで上手く打点を活かすことが重要である。
また、白単のデッキパワーを一段上に上げたフリーダムガンダム(ハイマットモード)についても触れていこう。
敵軍本国にダメージを与えた際にこのカードが一枚のみのユニットの部隊だった場合、与えたダメージ分本国を回復できる能力を持っている。
単純に1回殴っただけで6+6点分の差が付くだけでも強いが、反対側で出撃した部隊のダメージ分も回復するため一瞬で莫大なライフアドバンテージを生み出せる。
これがPS装甲によりリロールインするため、土俵際からでも逆転できるスペックを持った一枚と言えるだろう。
また、デスサイズのマルチプルによってダメージを通せる能力は単騎出撃が条件になっているこのカードとも相性が良い。
2-6.白茶マルチプル
解説
ジャンクヤード(または手札から)同一名称のカード1枚をゲームから取り除くことで効果を発揮するマルチプルを軸にしたデッキ。
通常だと使いにくい能力だがディアナ帰還により大量にジャンクヤードを肥やすことが弾を補充することができ、また使われているマルチプルカードも同名カードの範囲を拡張するカードが採用されているため非常に使いやすくなっている。
ガンダムデスサイズ/デスサイズヘルはトリッキーなマルチプル能力を持ちこのデッキに欠かせないカードだが、やはりこのデッキの中心、花形は何と言ってもウイングガンダム0である。
マルチプルによりすべての本国と自身以外のユニットに3点のダメージを与えるというトンデモ制圧能力を持ちながらさらにマルチプルの要件が1枚制限のカード全てを利用できるというもののためマルチプルの弾の数が各段に広くなり1体でゲームを決めることができる。
自軍本国にもダメージを入るデメリットがあるもののディアナ帰還により逆にジャンクヤードに一枚制限のカードを落とすことにつなげたり本国を癒すこともでき、またアンドリュー・バルトフェルトと組み合わせるとお互い本国に大量ダメージからの追加ターンにつなげて一気にゲームを決めることもできる。
キーカードのユニットが重めで、プリベントなどもついていないためコントロール相手に主導権を取られやすいのが欠点。
3.コントロールデッキ
3-1.黒単重速
解説
黒単中速よりさらにコントロールに寄せた構築のデッキ。
デッキとしては国力帯は重いものの、小粒なクリーチャーで攻めるタイプのデッキ相手にはジオン掃討作戦だったりパラス・アテネを採用することによって耐えやすい設計になっている。
全体的に1:多数のアドバンテージを獲得できるカードで構築されており、ユニットや御しえぬ野心のドローなどで差をつけたあとはジャブローの風によりアドバンテージ差を相手に突きつけ、ゲームを決めます。
3-2.赤単カウンタークスィー
解説
6/4/6という一級のユニットサイズに高機動という回避能力、サイコミュという梅雨払い能力も兼ね揃えた正にフィニッシャーとして文句なしの性能を持ったユニット「Ξガンダム」を中核に据えたコントロールデッキ。
デッキコンセプトは赤コントロールとしてはごくごくオーソドックスな「赤三種の神器」こと内部調査、サラサ再臨、密約により手札を整え、作戦の看破、逆襲のシャア、カリスマといったカウンターカードにより相手の呪文を弾きながら、フィニッシャーであるΞガンダムを降臨させるというもの。
赤コントロールの宿命として序盤は何もしない、相手のユニットには触りにくいという点があるがそこはフィニッシャーであるΞガンダムが紫国力の枚数によるコスト減少により早出しできることやギラ・ドーガや転向などのカードで対処することになる。
また、メタに応じてそれでも不足するようであれば木星圏からの脱出や女帝退場などが採用されるケースもある。
また、基本的な骨組みは変わらずにフィニッシャーを変えた派生形としてクロスボーンのマルチプルに寄せたカウンタークロスボーン、白を足してフリーダムガンダム(ハイマットモード)+キラ・ヤマトによる両面出撃本国回復を見込んだカウンターハイマットといったデッキもある。
3-3.赤黒カウンターゴトラタン
解説
優秀なカウンターとドローソースを有する赤と優秀なユニットや除去を有する黒とを組み合わせたコントロールの美味しいところ取りデッキ。
欠点はやはり色基盤で、うまくかみ合わないと大事なところで除去やカウンターが打てない恐れがある。
ユニットで採用されているのはゴトラタン(メガビーム装備)にギラ・ドーガとジ・オ。
キャントリップにより手札を消耗せずに中盤~後半にかけて攻防に活躍できる優秀なカードとしてギラ・ドーガが採用されているが、他にも中盤を支えるユニットの選択肢としては色拘束が非常に厳しいが除去の役割を兼ねるガンダム(ティターンズ仕様)、さら重いが手札差をつけられる/フィニッシャークラスの打点を持つハンブラビ(ヤザン・ゲーブル機)などがある。
また、フィニッシャーとしてゴトラタン(メガビーム装備)はまず外れることがないと思うが、それと同レベルでデッキの方向性にフィットしているジ・オも採用率は高い。
維持コストのない転向であり、(強奪したユニットがいると攻撃できないものの)単体能力としても5/1/5の強襲は十分フィニッシャークラス。
また、コントロール向きの赤/黒の2色のカードプールすべてから組めるため、環境に応じて入れ替えられる幅が多く、例えばウィニーが多い場合にはジオン掃討作戦により横並びデッキへの耐性を上げたりコントロールが多いときにはシロッコの眼などのピーピングハンデスを取り入れるなど都度都度最適な構築にしたい。