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刑事ドラマに出てくる被害者遺族が大概警察を嫌ってる理由
岩田です。はてなブログの過去記事転載です。
刑事ドラマって見ますか?
近年の有名どこだとやっぱり「相棒」になってしまうのでしょう、最近はだいぶ飽きてきたけどそれでも相棒は面白い。
それは水谷さんの演技力があっての事かもしれないけど面白い。
その前になると踊る大捜査線や古畑任三郎が刑事モノを引っ張ってきた時代もありましたね、もっと昔になってくると西部警察や太陽にほえろになってくるのでしょうか。
そんな刑事ドラマ...
正直言いまして大好きです。
ただ刑事ドラマには沢山のジャンルがありまして、その時代の人気的な役者さんを使ったタイプや渋い役者さんを使ったタイプなどなど大まかな分類が出来たりもします。
私が好きなタイプは渋い役者さんがやるシリーズでお決まりのパターン物が好きすぎてどうにもなりません。
ベタな刑事ドラマにおける重要な要素
私が刑事ドラマを考えるにあたって重要な項目がいくつかあります。
沢山ありすぎて困るレベルですが、とくに重要なものを箇条します。
断崖絶壁
20年前の事件
不倫・愛人
恨み
ひらめき
犯人の言い訳
幼なじみ
おばちゃん
借金及び倒産
連帯保証人
かばう
悪どい男
河川敷、橋の下
浮浪者
特急列車、急行列車、臨時列車
石川県の「金沢」
莫大な遺産(数億)
被害者遺族の警察嫌い
この要素を満たしている、またはチョイチョイ含むものがとても大切であると考えています。
とくに太文字が最重要項目になり、他の重要項目との組み合わせにより威力を発揮させるのであります。
科捜研の女
沢口康子さんと内藤剛志さん主演の科捜研の女が上記で上げた項目を上手く取り込んでいるドラマが科捜研の女になります。
操作が進展する時の躍動感溢れる音楽
「トゥ~トゥルル~ トゥルルルットゥットゥ」
は、よし!俺も行くぜ!のような気分になります。
犯人逮捕の決め手になるのが科学的な要素だったりもするのですが、その科学的な要素を見つける段階において何らかの「ひらめき」が存在するパターンが多い刑事ドラマになります。
この「ひらめき」...刑事ドラマにおけるお約束になり、何の関係もないひょんな出来事、日常の些細な出来事からヒントを得なければなりません。
いきなり答えが分っては絶対にダメなのです。
一時間番組なら放送開始30分前後で「ひらめき」のシーンが用意されているところも魅力の一つですね。
最近の刑事ドラマだと前半に「ひらめき」を差し込み捜査を進めるも行き詰まってしまい、後半で再び「ひらめき」を入れるパターンも多く見受けられます。
法医学教室の事件ファイル
名取裕子さんと宅麻伸さん主演の夫婦系刑事ドラマ、法医学教室の准教授(妻)と警察警部(夫)がベタな展開を繰り広げる安定感MAXの刑事ドラマになります。
事件解決後のホンワカした夫婦のやり取り最中に終わりの歌が流れ始めるのが特徴的な刑事ドラマになります。
正直いいましてどこが法医学に関わってくるのか良く分らないし、もはや法医学じゃなくてもいいんじゃないの?と言いたくなる部分がかなりあるドラマになります。
重要な要素である「ひらめき」回数は比較的多め、名取裕子さんはとにかく色んな事をひらめきまくって首を突っ込みまくって夫に怒られ続けます。
また犯人の言い訳時に名取裕子さんが説得的に相手をなだめまくるる演技は一級としか言いようがありません。
この手のベタなシリーズになってくると犯人が全て白状して心のモヤモヤが無くなるぐらいのタイミングで県警的なパトカーが到着します。
ドラマのエンディングでBoAさんの Smile againが流れるころには何かを守りたくなる気持ちに駆られますね!
十津川警部
西村京太郎サスペンスシリーズ、もはや王道であり、ベタな刑事ドラマにおける重要な要素を殆ど盛り込んでくるモンスタークラスの刑事ドラマになります。
絶妙なタイミングで連続して起きる事件、振り回される警察と頭の弱い偉い人、20年ぐらい前の過去の因縁...そしてラストは断崖絶壁的な場所でたっぷりと時間を設けた言い訳シーン、完璧です。
とくに不倫・愛人系の要素をどこかにねじ込んでくるパターンが多く、悪どい男はだいたい真犯人にやられるようになっています。
そんな不倫・愛人系の事後のベットシーンは家族で見ても比較的大丈夫なように設定されており、その際の男優は間違いなく満足させた男的な雰囲気をかもし出さねばなりません。
このピロートーク中に相当悪どい企てを話し合ったりするのも特徴的。
被害者遺族は警察を嫌う
上記で書いてきた刑事ドラマはほんの一例に過ぎません。
ただ刑事ドラマに出てくる被害者の遺族...全部じゃないけど警察嫌い、憎んでるパターンが多く見られます。
そのうような遺族は事件が解決する頃にはすっかりと警察と打ち解けているような雰囲気になる...
それは警察や事件を解決に導くお節介すぎて手に負えないオバちゃんオッチャンや事件を担当する刑事の親身で真剣な行動、
即ち事件の解決も勿論だが「あなたの為に真剣にやっています!」という情熱が伝わってこその打ち解け、ひいては被害者遺族の警察に対する信頼回復、全てOKよ!のような流れがとても大切になります。
「あんたらに話すことは何もねえ、帰ってくれ!」
から
「刑事さん、息子の無念を晴らしてくれありがとうなぁ...」
のような雰囲気になるわけです....
で、疑問。
コレってどうなのよ?
コノパターンは必要なの?
っていつも思ってしまいます。
そしてここからが本題、
私の考察とうか推察というか...になります。
刑事ドラマの撮影にはリアル警察の協力が必要なのでは?
刑事ドラマを見て思うのは製作時にリアル警察の協力体制がどれぐらいの範囲まで及んでいるのか?になります。
パトカー、交番、警察署などは刑事ドラマに外せない要素がかなり強いので協力体制があるってのは確実でしょう。
他にもドラマ「MOZU」の香川照之さんがいた刑事部捜査一課捜査官の部屋の雰囲気なんかも現地を見せてもらってセットを作って...のように感じます。
このような協力体制が整っている状態で作るドラマならですね、リアル警察を持ち上げるような雰囲気の脚本にしなければいけないのではないか?少なくともリアル警察を悪く見せるような終わり方はご法度なのではないだろうか?
こんな風に考えています。
そのような意味も含めて最初の段階では警察や警察組織が悪く見えるような演出をして視聴者の警察に対する評価を落とし、最後にググっと持ち上げる....その為にも被害者遺族は警察が嫌いである必要がある。
一旦壊してから再構築して心を引き付ける...悪というべきでしょうか、テクニックと呼ぶべきでしょうか。
これは刑事ドラマにおける悪人には不可能な役割だと思うのです。
そこで被害者遺族という一般庶民的な感覚を持つであろう人物に警察を嫌わせることによって視聴者目線でも「警察は嫌いだなぁ」といった感覚を最初に植えつけさせる手法なのではないかと....あくまで私の考察です。
じゃあ、
そんな事を言ったらリアル警察が協力しない刑事ドラマってあるの?
それは可能なの?
ってな疑問が沸いてきます....
アホな私なりに考えてみました。
映画「日本で一番悪い奴ら」
稲葉圭昭さんの「恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白」を原作とした北海同警の不祥事をやり過ぎなぐらいに表現した映画になります。
これは稲葉事件と呼ばれるもの、wikiを参考にどうぞ。
映画の原作と同じで主人公は警察官(綾野剛)、始めは普通の刑事だったのにどう見ても警察に見えない先輩刑事(ピエール瀧)の影響を受けて無茶苦茶な方向に進みます。
かなりエグイ内容の映画なんだけどストーリーのテンポが良く、どんどん映画の世界に引き込まれていく面白さ、
「諸星...!今ならバレずに引き返せるかもだよぅ..」
「もうそんな事やめてよぅ....!」
といった視聴者の気持ちなんぞガン無視して突き進む描写は本当にドキドキします。玉ヒュンではなく玉キュンですね、キュンキュンしまくって耐えられないほど刺激的な映画になります。
「日本で一番悪い奴ら」という映画、ハッキリ言って警察を良く見せる描写が無い。よくこんなエグイ映画を作れたもんだなぁ...と。
それと同時にこれってリアル警察は協力したのかね?と思わずにいられませんでした。
「北海道警の雰囲気やセットがチープ」
「警察の表現が他の刑事ドラマに比べて弱すぎる」
これは私のような刑事ドラマ好き野郎なら多分同じうように思ったはず、刑事ドラマで重要になる制服警官、パトカー、警察署... これらの描写があまりにも少なすぎるのです。ということは...
もしかするとこの映画はリアル警察がほとんど撮影に協力していない映画なのではないだろうか...?
...
あくまで私の推測になります。
この辺の事情はテレビ局や製作会社なんかだとメッチャ詳しいんだと思います。
ニュースを扱うメディアなんかは警察と仲良くしないと情報が入ってこないなんて言いますもんね。
最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました。
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