paper moon 8話
⭐︎⭐︎8話⭐︎⭐︎
それから
ノラは
暖かい手に柔らかな毛布に
美味しいごはんに
そしてペーパームーンと
ルナっと言う名前を貰い
ノラの願いは叶いました。
ただノラはいや、
ルナはなんだか
夜になるとソワソワしてます。
ペーパームーンに
ルナは訪ねました。
あのね
なんだか分からないけど
幸せなんだけど
落ち着かないの
教えて
私の願いはなんなの!?
ペーパームーンは
キラキラと光るだけ
その晩ルナは
窓から遠くに見える
月を眺めていました。
お月さま
遠いなぁ
会いたいなぁ、、、
ふと呟いた自分の声に
ハッとしました!
そうか!
ルナは
もう一度
窓から見える月をみて
窓の外の木に向かって
勢いよく飛び込みました!
無事に飛び移ったノラは
月美丘に向かって走ります!
久しぶりの夜風は冷たくて
胸がドキドキします。
はやく!
はやく!
月美丘に着いたノラは
月に向かって
叫びます!
お月さま
私の願いは
ぜんぶ叶ったの!
ルナって名前も
貰ったの!
すると
『ルナかぁ俺の名前の方がかっこいいな!』
桜の木から
タガーが飛び降りました。
『タガー!』
『ノラ何してるんだよ?』
『あのね、タガーに言いたくて』
『 ありがとう! 』
タガーは月を見上げて
『それはノラが諦めずに走ったから
願いが叶ったんだよ』
と言いました。
『でも、タガーが居たからだよ!』
ノラはタガーに聞きました
『タガーの願いはないの?』
するとタガーは
『オレは
あのキラキラした
お星さんみたいなヤツを
腹いっぱい食いてえなぁ』
え?お星さまを!?
二匹は顔を見合わせ思わず笑いました!
『よし!
食べれる星を探しに行こう!』
とノラが夜空を見上げます。
『叶うかなぁ』
とタガーは笑います。
ノラは知っています
『願いは叶う
声にすれば』
今宵は満月
月は
2匹の願いを
いつもの月明かりで
優しく照らしてました。
そして2匹の
願いは
お月さまと
あなただけが知っています。