遭難
春の兆しが来たかと思えば
急に肌寒い風が身を刺す
腹が減っていなくとも胃袋に物を詰めれば
それなりに幸福感は満たされるものだが
如何せん生きている感覚が薄れてくる
いっそのこと断食でもして
生命の鼓動を聞いてみるのも良いのかもしれないが
今時分免疫力をいたずらに下げるのも思わしくない
生きている、生かされていることを考えた時
人はなぜこうも清々しくなれるえのだろうか
決して僕は褒められた人間ではないので
自らの業に沿った行き場にたどり着くのだろうけど
今は
映画のような現実を、体感もできず
モニタ越しに眺め
窮屈な安全に身を潜め
この嵐が去ってくれるのを待っているのだ
無論
事の結末は
生き残った者たちが後付けで批評するだけのものでしかないのだから
ここで
静かに
サルベージされるのを待っているのです
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