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夏の終わり

22年の夏が終わる
人生で五度目のぎっくり腰はまだ痛い
結局今年もマスクをしたままだ

夏にやり残したことがあるか?と問われれば
できたはずだが、やらなかったことのリストが
五月雨式に思い浮かぶ
どうして人は出来なくなってからやりたくなって
出来るときには怠いばかりなのだろう

やり残したことはごまんとあるが
敢えてやらなかったこともごまんとある
ひと夏に使える時間と手数は思ったよりずっと少ない

今年も花火をしなかった
子供の頃は毎年夏の終わりといえば花火だった
いつから花火に火をつけてないのだろう
花火大会も何年も見に行っていない
あの大会後の葬列のような人混みも懐かしい
夏を花火で締めくくれていない

火薬の匂いも
燐の刺激も
色褪せてしまって
くすんだ世界に
置いてきたままで

何年もボクは夏を終われていないのかもしれない
流されるように秋になってあっというまに凍える冬
目を覚ますと春で

風が吹くように過ぎ去ってしまう季節を
温めのコーヒーを飲んで
まったり眺めては皺を刻んで
もう何十回目だっけな
指折り、指が足りない

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