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ワインからの生還

ワインを呑んだら肩が重い
久々に肩にきた
尋常じゃなく重たくなる
初めてこの体験をしたのは20歳のころ
立ち上がれなくなるほど苦しんだ
それから何年かごとに来る
前世でワインにまつわる呪いでもあるのではないのか
なんてスピってしまうほど重たいんだなこれが

まぁアルコールなんて
身体に毒以外の何物でもないので
少量だろうと大量だろうと毒は毒だ
飲むと脳が毒で麻痺するなんて猛毒じゃないか
身体が拒絶反応を起こしてもなんら不思議ではない
ということで引きずる足でカフェに向かい
アイスラテをがぶ飲みして血中アルコール度数を下げる治療を施す
小一時間ほどで肩の重みが緩和されてきた
往年の承太郎並みに感情のこもった
「やれやれだぜ」が口をつく

歳を取るごとに怒ってくれる人が減っていく
行き過ぎてしまったり、調子に乗った時に諌めてくれる人がいないのはきつい
まぁいい歳なんだから自己責任ということもあるのだろうが
悲しいことに自分を甘やかせられる状況がどんどん増えてくる
まだ怒ってくれる人がいるうちに自制心を醸成しておくべきだと本当に思う
まだ自分が痛い目を見るだけならいいのだけれども
如何せん人様に迷惑をかけてしまうことが大いにある
人は少なからず繋がりがあって皆広義での隣人であって
なにかしらの影響があるからだ
しかし誰も更生しそうにもない迷惑な隣人に関わりたくないもので
隣人は目を瞑り口を閉じ耳を塞ぎ知らないフリをしてくる
そうして老害という鎖から解き放たれたワガママモンスターが跋扈し始めるんだろうなぁ

嫌だなぁ
常に自己否定をし続ける人格を飼い続けるしかないのかな


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