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Happiness is nothing more than good health and a bad memory.

幸せとは、健康で記憶力が悪いということだ。

アルベルト・シュバイツァー

健康はもちろんのこと
記憶力が悪いってことが幸福とか
まぁアルツハイマーで苦しんでいる人がいるのは承知しているけど
幸か不幸かは別の話なんじゃないか
このあたりの記憶と幸福度の関係を探ってみたい

記憶という観点から脳にフォーカスしてみた
ケンブリッジ大学のバーバラ・サハキアン教授の研究によると
人間は1日に約6万個の物事を考えて3.5万回の選択をしているという
その6万のうち95% は昨日と同じことを考えていて
昨日とほぼ同じ選択をする
そして80%はネガティブなことを考えていると言われている
脳ってスゲーなっていう反面、数がデカすぎて嘘くさくなってる

まぁ自己啓発系のセミナーとかでよく使われている学説で
「うわーそんなに考えているんだ」とか
選択肢を誤らないために心がける7つの習慣とか
ネガティブ思考にならない為に深層意識を変えるポジティブシンキングとか
クソみたいものが並べられたりしてるんだけど
そんなのはどうでもよくて

ぶっちゃけ
それらすべては意識していない脳内で行われている処理だったりする
まぁ6万個の考え事なんて意識下では到底無理
95%近くは同一の思考で選択をするという所は
完全オートメーション化されているのでRPAみたいなもん
まぁ残りの5%でも1,800って結構残ってるんだけど…
心の声をカウントしていけばそんなもんじゃねぇかな

んで80%はネガティブといっても危機回避の情報蓄積なので特に問題なし
これも無意識下で危険やミスに対する過去事例データベース
検索し参照しているようなもんで
いわゆる「直感」「虫のしらせ」がこれにあたる

んで幸福とどう繋げていくかなんだけれども
「嫌なことを忘れるように努力しましょう」っていうのは
海千山千でたくさんメソッドがあって好きな人はやればいいんだけれど
歳をとれば勝手にボケて解決じゃん

そもそも人間の記憶は”基本”全部残っている
忘却・消去はしない
シナプス回路が細くなって引き出せなくなるだけ
人はそれを「忘れる」というだけ
引き出す力がなくなったことを記憶力が悪いと云っている

個人的にはさ
嫌な事の蓄積は生きてゆくうえで必要なんじゃあないかなって
引き出す力がなくなっても意識下でしっかりアラートを出してくれる
深層意識の意識下のものであって故意に変な事する必要はない
そんなことよりも老化という現象で記憶力が弱くなることについて言いたい
思い出や経験や良い事や悪い事ひっくるめて引き出しずらくなってしまう
それはひとえに悲しい事なんだけれども
また新しい記憶のひとつとして引き出し可能な記憶を経験できる
以前見た感動した映画をゼロベースで見ることができるし
行ったことある場所も初めての場所として認識できる
繰り返しの「変わらない日常」が日に新たの毎日に変わる

人生の体感時間経過は過去の経験則に比例する
小学生の夏休みの1ヶ月がものすごく長かったように
未経験(記憶が引き出せてない場合も同様に)の事柄は新鮮であり
人生の体感時間が延びる
90歳まで生きる人間の体感時間の折り返し地点は20歳だという
20歳から90歳までジェットコースターのように時に飲まれるなら
最後のコーナーはゆっくりでいい

幸せとは「主体的な自我」からくるものでしかない
他者と相対的に評価するものでもないし
他者から評価されるものでもない
「あなた自身」が幸せかどうか

加齢からくる記憶力の低下は
人生最終コーナーのボーナスステージなのかもしれない


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たくやぐみかんぱにー
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