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手堅いDRXとリテイクの問題点 VALORANT Masters Reykjavík — Groups DAY1 ZETA DIVISION VS DRX Map1:Icebox
おはようございます、ガムボールです。
ZETAを応援しているのは勿論ですが、今回は正直DRXが勝ってしまうのだろうとは思っていました。
全体を通しての感想として、多くの人が言うように、チームとしての熟練度の差が出たように思います。
twitterでも少し触れましたが、撃ち合いを有利に進めるためにはヘイト管理が大切ですが、そこで大きな差があったと思います。特にサイトの取り返しのタイミングなどですね。
今回はアイスボックスの試合の中でもZETA側がかなり有利な状況を作れた十一ラウンド目を見ていきます。
VALORANT Masters Reykjavík — Groups DAY1 ZETA DIVISION VS DRX Map1:Icebox(1:30:25から)
ラウンド解説
ラウンド開始から先ずは順を追って。
1:26時点での配置。
攻撃側DRXはラッシュのラウンド以外では毎回決まった配置をしていて、今回も例に漏れずセージKayoがA側でそれ以外がB側orミッドといった配置。
ただ今回は他のラウンドと違って、カーテンを使ってBロングの箱まで攻撃ジェットが進行し、そこにハイドする形となりました。
このジェットの動きで生まれる利点は、前詰めを咎めやすくなることと、既にロングの手前までクリアリングできているわけですから、早いテンポでのエントリーが可能となります。
防衛側ZETAはチェンバーのトレードマークで入りを確認し、ミッドは引き目で三人で見るというかなり奥手な配置。
そこから攻撃側DRXは人数をかけてゆっくりとBロングを進行、ZETAは三人での裏取り。
0:34時点での配置。
この裏取りは良かったと思います。
今までしていなかった動きで、かなり早かったので設置もまだ間に合っていませんでした。途中まではちゃんと刺さっています。
最初に防衛ジェットが攻撃ソーヴァをキル。
カーテンで隠しながら詰めているので、攻撃側DRX視点だと、距離感が掴めずフラッシュなどのスキルを不用意に吐きづらいです。
なのでカーテンが無くなったタイミングでのドライピークを攻撃側DRXは選んだわけですが、攻撃Kayoが防衛チェンバーを、攻撃セージが防衛ジェットをキル。その後防衛セージにポップフラッシュを当て、そのままキルして蘇生。
一瞬のうちに攻撃側DRXが人数有利になりました。
ここは防衛側ZETAからすれば見るところも少し多かったので、惜しいですがしょうがないです。
その後はDRXがカーテン越しにフラッシュで出てキルを取りにいったり、ZETAにチャンスを与えないDRXでした。
ZETAの勝ち筋
1.初期配置
自分が一番、「本当にこれで良かったのか?」と思ったのがこれです。
この守り方というのは完全なリテイク配置というのはそうなんですが、前提として、互いに五人生存している状態でのリテイクは非常に難易度が高いです。
何故難しいのかというと、一つは情報量が多くなるからです。
valorantでは、正しい情報と、チーム全体での強い共通認識を持っているというのが非常に重要なわけです。
敵がどこにいるとか、どこまでエリア取られてるとか、相手がどれぐらいスキル吐いたとか、それらの正しい情報。
フラッシュ入れたら一緒に出るとか、壁解除するとか、裏詰めしてるからそれを待とうとか、それらの共通認識。
簡単に言うなら、情報を加味しながら強い動きを全員で合わせてやろうって話です。
そして5vs5という事は、十人分の情報の管理と、五人全員の認識を合わせなくてはいけない訳です。
これがまぁ本当に重労働で、毎ラウンド完璧にこなす事なんて到底できた話ではありません。
酷な事を言いますが、ZETAは現状、アドリブで5v5のリテイクを成功させられるほどの完成度には無いと思います。
前までのラウンドで、Bリテイクが難しい事は何度も見せつけられたわけですから、早い段階でスキルを使ってこちらから仕掛けたり、もっとBロングは前で止めて、人数を減らす動きが求められていたと思います。(一応十二ラウンド目はそれで取れましたね。)
2.リテイク時の動き
これは結果論の話です。
裏詰めがバレた時点でDRXが壁を貼ってプラントし、サイト内で耐える判断をしました。私はこのタイミングで、サイトにいるZETA側のソーヴァとヴァイパーが前に詰めるべきだったと思います。
折角裏が早く到着して暴れてくれているのに、一向に表が取り返しに行かないのが勿体無くてしょうがないです。
先ほどの情報と共通認識の話になりますが、DRX側がどこまで詰めているのか情報が無いのでZETA側は仕掛けづらく、表と裏、それぞれ考えてることに相違があったのか、裏が撃ち合っても表が取り返せていないので、一人一人不利な状況で戦ってしまうこととなりました。
しかし初戦ですから、固くなってしまっていた部分も大きいのかなと。
リコンをもう少し遅らせて別の場所に撃って、最悪死んでも配置がわかるから大丈夫の精神で前詰めができれば、裏取りがもっと楽になって表か裏が全員負けても1vs2ぐらいには持っていけたのかなと思います。
3.スタイルの見直し
旧NTHのLCQでの躍進。
あれの大きな理由は、セットアップが戦い方のベースとなっていたからでしょう。
それまでの、相手に対応して戦う日本的な動きとは違った、積極的に自分達の強みを押し付ける戦い方。
セットアップをベースにすると対策されやすいことも事実ですが、日本のチームが一勝するにはそれしか無かったと思います。
ただ、XQさんがセットアップを嫌っていて、柔軟な戦い方を長いスパンで練習していくという話だそう。
それ自体には概ね賛成ですが、初見殺しでもリテイクのセットアップが何個かあれば、ラウンド数はもう少し違ったのかなとか思いました。
最後に
もっと話したい事ありますが今日はこの辺で。
散々言ってきましたがそれは記事としてであって、私個人としては、メンバーも皆好きですし素直に応援しています。
Fnatic戦もきっと苦しいと思いますが、健闘を願っています。
ご意見募集中です。
これからも応援の程よろしくお願いします。