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「手出しツモ切り」
そう「手出しツモ切り」。苦手な人多いよね。
言葉を聞くだけで、反射的に構えちゃう人もいるくらい。
「そんなもん見て覚えて何の役に立つんじゃい!」
「うるせー!分かんねぇんだ!その言葉二度と言うな!」
分かる。スゴイ分かる。
腹立つ。訳わからんこと言われてドヤられる。ムカつく。
でもね、少し分かると、麻雀がもっと楽しくなるのよ。
ということで、私が少しだけ手出しツモ切りが分かるようになったキッカケについて。
手出しツモ切り対愚兄
初トライは、「手手ツ手…」方式。
毎巡の全員の打牌を、手出しは「手」、ツモ切りは「ツ」として記憶していくのだ。
6巡目。
親は「手手手ツツ手」
南家は「手ツツツツ手」
西家は「手手ツツ手手」
パソコン画面の前で何やら呪文を唱えるおじさん。ほら、声に出した方が覚えやすいから!
「テテツテツテツツツテ」
不気味なことこの上ない。
7巡目になった!
親は「手手手ツツ手、で、ツ」
南家は「手ツツ、?なんだっけ?」
西家は「手、・・・?」
無理じゃね?断念。
次のトライは「映像記憶方式」。
なんのこっちゃ?
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天鳳の牌譜は、このようにツモ切り牌は暗転して表示することができる。
これを頭の中に再現できれば良いのだ!
なんてカンタン!
やってみる。
「ん、あそこにグレーのスケスケシートを乗せて。あ、次も乗せてぇ。ちょっとあけてぇ。連続でスケスケシートを乗せてぇ。」
さぁ再現!
・・・できるかい!
ギブアップ
ギブだギブ!ふざけるな!
手出しツモ切りなんか覚えられるかい!
(この反応がそもそも私には間違いだった)
手出しツモ切りなんか覚えなくても、言うて私は当時から鳳凰民。鳳凰卓で勝ち越せる程度の成績は残せていたので、それなりに勝てる、と言う自負もあった。
別に良くね?大したメリットも無いだろうし。諦めよう。楽しくやるわ。どうせ勝つし(ナマイキ)。
ブレイクスルー
手出しツモ切りを諦めて楽しく天鳳していた愚兄くん。
そんなある日、下家さんの2m手出しに違和感を覚える。
3巡前に5mを切ってる。
そんなありふれた手出しに、なぜそのときに限って違和感を覚えたのかはもはや分からない。
と言うか、今となっては逆にどうしてそれまで何も思わなかったのかが不思議なくらい。
「5の後に2が出てくるっておかしくね?」
「孤立なら5の方が価値が高いのに、2が後。2の方が大事だったの?え?もしかして、これってなにか分かるんじゃないの?」
流局して開かれた下家の手には、都合よく埋まってない23mターツが残っていた。
!これだ!分かるものだけ見て覚えとけばええやんけ!
それからは暫くの間、サルのように「5の後の2」だけを探すようになった。いや、だけではない。もちろん「5の後の8」もね。ふふ。応用きくタイプの打ち手だからね。
「あ!上家さん!5mの後に8m!ふふ69mターツがあるね?透けてますよ。手出しツモ切りの神こと愚兄のゴッドアイでお見通しだ!」
開かれる上家の手。並ぶ789m。
ふ、埋まってたか。なかなかやるな(なにが?)。
楽しい。
なんせカンタン。5について記憶する必要が全くないの。2が出てきたときに、前に5があるかどうか見るだけ。その5が手出しだろうがツモ切りだろうが関係ない。
カンタンなゴッドアイを手に入れて楽しい。
異変。ゴッドアイ敗れる。
ゴッドアイを手に入れた愚兄に敵はない(そんなわけない)。
今日も元気に「5の後の2」を見つけた。
無事流局。
「ふふ。14mターツがあるでしょ?埋まってるのかい?埋まってないのかい?どっちなんだい!💪」
開かれた相手の手には、「12m」の辺張ターツが!
そんなバカな!「5の後の2」は14mのはず!
混乱する愚兄。落ち着け。素数を数える。1、3、5、7、9(素数ってなんだっけ?)。
・・・そういうことか。2mの方が必要だったのは、122mという形だったからか。
ふぅ。なかなかやってくれる。深いぜ「5の後の2!」。
まとめ
で、今に至る。はしょり過ぎてるがその繰り返しで現状なんです。
何かに気付く。
そのとおりか確認する。
例外に驚く。
パターンの1つとして記憶する。
それが定着すると、「手出しツモ切りを覚える!」なんて意識することは無くなるの。
得意の「5の後に2」が出てきたら、
「14mターツ警戒!まれにペン3m。1mシャンポンもあるかも。」
という情報の方が頭に残るの。
さらに余裕があれば、
「この巡目でペン3m固定するだろうか?2mが2切れか。ギリギリあるかも。ん?よく見たらアイツ他の色の123を1つも切ってねぇな。下の三色固定ならしやすいか?」
「1m対子固定はどうだ?」
とか考えることができる。
たぶん一生そう。
気付いて、確認して、例外にビックリして、パターンを把握する。
無理に手出しツモ切りを覚える!と考えるのは間違いだと思うのよ。
自分の中にパターンが増えてくれば、自然と分かるようになる。
手出しツモ切りで困ってる人の、ちょっとしたブレイクスルーのきっかけになれば嬉しいです。
私にとっては「5の後の2」がきっかけでしたが、他のなんでもいいので、あなたにとっての「5の後の2」を見つけてみて欲しい。今まで以上に麻雀が楽しくなるはず。
さぁ、新しい「5の後の2」を見つけるために、また打つのだ!
実践編はこちら。