【第18章】弦を上げる?!チョーキングに挑戦!解説資料
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■この解説で得られる知識(メリット)
・チョーキングのコツ
・チョーキングの練習方法
■資料の役立たせ方やコツ
・まずはチョーキングの基本フォームを出来るようにする。
・基本のフォームが完成したら実際に音を合わせるように練習する。
・教材を利用して各弦の感覚に慣れてあげる。
・伴奏音源に合わせて練習を行ってみる。
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■前置き
ギター演奏のテクニックの中でも、エモーショナルで個性的なサウンドを生み出す「チョーキング(Bending)」は、初心者からプロまで幅広いギタリストが頻繁に使用するテクニックです。この技術を身に着けることで、あなたのギタープレイに更なる表現力とダイナミクスが加わります。
チョーキングとは、指で弦を持ち上げることによって音を一時的に変化させる方法です。このテクニックをマスターすれば、より感情的でエモーショナルなソロプレイが可能になり、ロックやブルースなど様々な音楽ジャンルでその効果を発揮します。
今回は、チョーキングとは何か、その基本的なやり方、そしてコツについて詳しく解説していきます。
チョーキングとは?
チョーキングとは、ギターの弦をフレット上で押さえた状態から指を使って弦を上に引き上げる、もしくは押し下げることで、音程を上昇させるテクニックです。これによって、フレットを押さえたまま音程を微調整し、より感情的なニュアンスを加えることができます。
具体的には、通常は1音(全音)または半音、時には1音半(3フレット分)の音程上昇を目指して弦を引き上げます。たとえば、5フレットで弦をチョークした場合、結果として7フレットまたは8フレットの音が得られます。このように、チョーキングはフレット移動なしに、音を一時的に上げる方法として活用されます。
チョーキングは特にロック、ブルース、カントリー、メタルなどのギタープレイで多用され、曲の中で強烈な感情表現や「泣きのギター」と呼ばれる印象的なフレーズを作り出すことができます。
※TAB譜では「C」「cho」「H.C」表記されます。H.Cは半音チョーキングの表記です。
※教材では作成ソフトの関係上、全音チョーキングは「full」半音チョーキングは「½」の表記となっております。
チョーキングの種類
チョーキングにはいくつかのバリエーションがあり、どれも音楽において異なる効果を生み出します。ここでは、代表的なチョーキングの種類を紹介します。
1. ハーフチョーキング(半音チョーキング)
ハーフチョーキングは、フレット上で指を使って弦を少しだけ引き上げ、音程を半音上げるテクニックです。半音分だけ音が変わるため、さりげない表現として使われることが多いです。ブルースやジャズで特に多用され、繊細な音の変化が特徴です。
2. フルチョーキング(全音チョーキング)
フルチョーキングは、弦を大きく引き上げて音を全音(2フレット分)上昇させる方法です。ロックやブルースのギターソロで頻繁に使用され、力強くダイナミックな印象を与えます。全音チョークは、サビやソロパートでの盛り上がりを作り出すのに最適です。
チョーキングのコツ
チョーキングは、シンプルに見えるテクニックですが、正確に行うにはいくつかの重要なコツがあります。これらのコツを身に着けることで、スムーズかつ効果的にチョーキングを行い、演奏に深みを持たせることができます。
1. 弦に指をきちんと固定する
チョーキングを行う際は、指をきちんと現に対して固定してあげることが非常に重要です。弦に対して力を加えてしまうと音程がシャープしてしまい狂う原因になってしまいます。力を入れるのではなく、あくまでもきちんと固定してあげるイメージです。
2. 複数の指を使って支える
チョーキングをするとき、ただ1本の指だけで弦を引き上げるのではなく、隣の指を一緒に使ってサポートするのが効果的です。例えば、薬指でチョーキングを行う際に、人差と中指も同時にフレットに置き、指で支えることで、弦をより安定して引き上げることができます。これにより、音程が安定しやすくなり、疲労感も軽減されます。
ここで参考画像を見てみましょう。
NG例(指を1本だけ使う)
正面
NG例(視点)
このように指にかなりの力を入れないと1本の指では弦を上げづらくなってしまいます。
それではOK例を見てみましょう。
OK例(正面)
OK例(視点)
このように、薬指を使う場合はフレットに人差し指と中指を置くと力が分散され、チョーキング時に力を分散することが可能になります。
3. 親指でしっかりとネックを支える
チョーキング中は、親指でギターネックをしっかりと支えることが重要です。親指をネックの背面にしっかりと当て、力をかけながら指を引き上げることで、弦を正確にコントロールできます。親指の位置が適切でないと、チョーキングが不安定になり、音程もブレやすくなります。
上記の参考画像のようにきちんとネックを握りこんでいることが分かると思います。
この構えはクロマチックトレーニングで解説した「指を斜めにする」という箇所に該当するポイントです。
きちんとネックを握りこむようにしましょう!
4. 耳で音程を確認する
チョーキングは音程を意図的に変えるテクニックですので、自分の耳でしっかりと音程を確認することが必要です。特に、半音や全音など、どのくらいの高さに音を引き上げるかをしっかり把握していないと、音程がズレたチョーキングになりがちです。弦を引き上げたときの音が、目標の音程に正しく到達しているかを常に意識して練習しましょう。
練習方法としてはチョーキングを行う際の音を予め弾いて記憶しておきます。その音に合わせられるようにまずは弦を上げる感覚を掴んでみましょう。
ここで参考動画です。動画では1弦13フレットの音(ファ)を先に鳴らした後に12フレット(ミ)を半音チョーキングして13フレットの音を出しております。
NG例
初めはこのようにどれくらい弦を上げてあげたらよいか。と迷うため正確に合わせることが難しいかもしれません。
しかし、練習を徐々に積み重ねていくことで感覚が分かってきますので沢山失敗してチョーキングの感覚を物にしていきましょう!
OK例
最終目標としてこのように1回で目的の音になるようチョーキングをすることです。
過去の私も1回で出来るようになるのには相当苦戦しました、、、(笑)
しっかりとポイントを落とし込み、上手くできなくても意識を持つだけで変わってくるので練習してみましょう!
5. 弦を上げる際に手首から腕にかけて回転させる
指の力のみでは安定せず、綺麗に音を鳴らすことに限界があります。
そこで使うのが腕と手首の回転です。参考動画を見てみましょう。
正面
視点
このように指で弦を指で持ち上げるというより、指は固定して回転を利用しチョーキングしてあげるというイメージです。こうすることで滑らかにチョーキングを行うことが可能となりますので参考にしてみてくださいね。
6. 他の弦をミュートする
チョーキング中、意図していない他の弦に触れてノイズが発生することがあります。これを防ぐためには、チョーキングしていない指で他の弦を軽くミュートし、余計な音が出ないように工夫しましょう。特にライブやレコーディングでの演奏では、ノイズを最小限に抑えるためのミュート技術が重要です。
7.低音弦は下にチョーキングする
4弦から6弦は下にチョーキングをしましょう。
実際に上にあげてみると分かるように非常に演奏しずらいと思います。
コツとしては指を立てるよういして、指でひっかくようなイメージです。
しっかりと弦に指を固定して行うようにしましょう。
チョーキングの練習方法
チョーキングは、繰り返し練習することで精度が上がっていきます。ここでは、初心者から上級者まで実践できる段階的なチョーキングの練習方法を紹介します。
1. まずは上記のポイントを参考にして感覚に慣れる
初めは上記で解説したポイントを落とし込むことから始めましょう。
例えば、始めは回転のみの練習を行い、音程の合う合わないは気にせずに行ってみたり、どれか1つのポイントを細分化して練習してみると良いです。
初めから全てのポイントを行ってしまうとリソースが多くなるため、1つ1つ着実に目標を持って練習を行うことが大切です。
2.感覚に慣れたら実際に教材を使う
私の教材では各弦毎、感覚に慣れるように作成しております。
まずは、1弦から着実にチョーキングが出来るように練習を行ってみましょう。最終的には伴奏音源に合わせて演奏できるようになることを目標にするのが良いです。
3. 曲中のフレーズでチョーキングを練習
最後に、実際の曲中でチョーキングを使ったフレーズを練習しましょう。チョーキングは単なるテクニックではなく、音楽に感情や表現を加える重要な要素です。好きなギタリストのソロをコピーし、その中でチョーキングを練習することで、実際の楽曲に応用できる力がついてきます。
チョーキングのコツまとめ
チョーキングを上手にマスターするためのコツを以下に箇条書きでまとめます。
弦をしっかりと押さえる
複数の指を使って支える
親指でネックをしっかり支える
耳で音程を確認する
スムーズな指の動きを心がける
他の弦をミュートする
腕と手首の回転を利用する
低音弦は指を立ててひっかくように行う
チョーキングはギターテクニックの中でも、音楽に感情を込めた表現を加えるための非常に重要なテクニックです。このテクニックをマスターすることで、ソロプレイに深みを持たせ、強い印象を与えることができます。
まずはしっかりと着実に日々の練習を行ってあげることが大切ですので是非、教材を参考にして頑張ってみてくださいね!!