Fenderは商売上手
Feel the Fenderという動画がYoutubeで公開されている。佐藤タイジ(THEATER BLOOK)、亀本寛貴(GLIM SPANKY)といった普段Fenderのギターを使用しているイメージの無いギタリストにFnederギターをインプレッションしてもらうという企画だ。
他の業界ではよくあることなのかもしれないが、ギターブランドではかなり珍しいことだと思う。というのも、各タイプのギターには、それぞれアイコン的なヒーローがいる。近年のGibson社の広告にはGuns ’N RosesのSlashが起用されているし、Gretschの日本版の広告には浅井健一やチバユウスケが起用されている。もちろん、Fenderにだってヒーローはたくさんいる。Jimi HendrixにStevie Ray Vaughn、John FruscianteにJohn Mayer。しかし、Fenderはそんな定番すらぶち壊していく。たしかに、商業的に考えればいままでFender製品を使ったことがない人々にFenderのギターを売ることが一番合理的だ。しかし、古いものや定番がもてはやされるギター業界で広告の形態すらぶち壊していくFenderの商売上手さに感銘を受けた。
気になって調べてみると、Fenderの現CEOであるアンディー・ムーニー氏はNikeやディズニーで経験を積んできた生粋のビジネスマンであり、伝統を重要視しつつ改革を積極的に行っていく姿勢を牽引しているようだ。考えてみれば、Fenderの由来にもなったレオ・フェンダー氏もキーボーディストでギターは弾けなかった。時代ごとに追っていくと、Fenderは本当に面白い会社だ。他にも私が気づいたことはまた別のお話で。
ではまた。
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