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ひぐらしのなく頃に卒 8話感想

概括

 卒全体を通して、今のところ全く面白くはない。が、面白くなりそうな描写がやっと8話で少し出てきた気がする。マジでたのむ……面白くなってくれ……とお祈りしきり。

虐待偽装について

 違和感がある。沙都子のムーヴが全体的にめちゃくちゃガバく、前話で「失敗したとして、気軽にリセットできるとは思うなよ(大意)」と釘を刺された者の振る舞いとは到底思えない。
 8話での沙都子の立ち回りは信じられないほど杜撰で、たとえば鉄平が家庭訪問しにきた知恵に「お前らが沙都子をいじめとるのは判っとるんじゃ! ダラズ!」とか言ってしまえばそこで終わりだったりする(すれ違いが終了し、沙都子1人が嘘をついていることが判ってしまう)。児相からの確認電話で鉄平が余計なことを口走っても同様に終わりうる(児相→村民への情報伝達)し、この辺りの虐待偽装はちょっと信じられないほどに雑だ。
 可能性としては、
(1)沙都子の精神が摩耗し、綿騙しの梨花失踪後に見せたような謎の大胆さが更に加速したという描写(実際に薄氷を踏んでいるよ説)
(2)エウアの介入により、都合のよい世界になっていることの示唆(鑑賞に値する者は最後の最後までしゃぶりたいよ説)
(3)業と卒の対応をうまく取れなかった脚本の手落ち、ただのガバ
 の3通りのいずれかだとは思っていて、流石に(1)であることを信じたいところ。ぶっちゃけ(3)でなければ他の何でもまだマシだが。

 しかし鉄平がめちゃくちゃ阿呆にされているのは結構違和感がある。児相からの電話に「なぜ」とか疑問を持つの、正にこの家で虐待の実績がある者の反応としては異常なのでは……。そりゃ虐待疑いマンが被害者疑い少女と再び同居を始めて、そこに通報が来たら確認はするでしょ。

嘔吐描写とかについて

 面白くなりそうな解釈としては、「沙都子は嘔吐の際には魔女ではない人格に切り替わっており(赤目に一瞬なりかけるが元に戻るカット参照)、嘔吐からの『赦してください』『もう嫌です』『たすけてにーにー』は従来の/人間としての沙都子の人格によるものではないか」……とか。
 仮に祟騙し冒頭の圭一とのお料理展開で見せた旧作沙都子っぽい人懐っこさや、同編終盤での鉄平襲来時の本気で驚いたような反応、そして腸流しでの慟哭なども同様で、実は沙都子が魔女ではなく、人間として振る舞っているシーンが存在している(祟騙し冒頭はどう足掻いてもネタバレになりうるのでカットされた)―――みたいな話だと、まだ面白い展開の目が残る気がする。

 仮に赤目沙都子が別人格だとすると、梨花にとってのフレデリカみたいな存在を想定しておくのが妥当かな。周回を重ねると生まれてくる高次の人格みたいなやつ(原作だとカケラ紡ぎの説明とかしてくれる子)。あれがメタ世界から眺めているだけでなく、実際に駒に入ってくる感じを想定している。

 また、真顔梨花(嘔吐する沙都子を、他のメンバーが驚くなか梨花だけが真顔で観察している)はBDで無修正だったと聞いていたが、卒でも使い回されており、しかもエウア視点の描写だったのでもう確定でよいだろう。
 通常梨花は祟殺し展開の沙都子を想って泣いていたが、赤目梨花(仮称/当該シーンは赤目ではないが……)はこの時点で既に沙都子を疑い始めていた、とかだとアツい。
 これに加えて、知恵と圭一たちが議論するシーンで膝に顔を埋めて黙るシーンがアップで強調されていたことも気になる。これ、実は赤目になってたり、或いは笑みを浮かべているシーンだったりしないだろうか。明かし編の更に答え合わせとかどこでやるんだよと問われると返答に困るが……。

 そんな唐突に沙都子を疑うことある? と思う人もいるかもしれないけれど、卒の沙都子は既にめちゃくちゃ危うい台詞をたくさん言ってる(梨花の前で雛見沢を肯定してみせる、など)ので、伏線自体は既にあると見なしてよい。

展望とか

 OPでふたりが交互に赤目を発現するカットがすごく気になっていて、実は2人とも2重人格状態だったんだ、みたいな展開はなんとなくありそうな気がする。
 ただその場合、ベルンとラムダのオリジンでした! 以上のものになりそうにない気はするのだが……

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