恐怖と勇気どちらがより良し?
海は広いな〜
おおきいな〜
そんなことをまったく考えずに海を眺めていたら、別に船にのっていたわけでもないのに、しかも地上にしっかりとそびえたっていたにもかかわらず、酔ってしまったおっちゃまは吾輩である。
ここ数年人類史をふくめて、この世界の仕組みについて調べて調べて書いて描いているのですが、その調べ学ぶ過程でObject思考について学ぶ機会があって、それからというもののぼくはObjectにフォーカスしてものごとを少しずつ考えようと思っている。
Objectとは日本語に変えると「目的」「対象物」「対象」となるのだけど、意訳すると「目標」「ゴール」もそこに含まれると思ってる。
ぼくらホモ・サピエンスは意識するしないに関係なくなんらかのObjectに向かって行動している。というか、行動の先にObjectがある。
このObjectが行動を支配するとぼくは考えている。たとえば、「怖い」をさけるためにお化け屋敷をさける。すごくわかりやすい例で言えば、そういうこと。
あとは、ある問題を他人のせいにして蓋をして、問題があるのに目を背ける。これも問題があることを認めると、自分の恐怖心に触れたりするからなのかもしれないけれど、何かにつけ行動の先にはObjectが存在する。
で、このObjectってもうちょっとぼくらに近い言葉で表現すると「物語」になる。ぼくが「望んでいる物語」あなたが「望んでいる物語」と言えばもうちょっと近くなるかな。
この物語、人間集団になると、その組織の仕組みそのものが「物語」を作る大きな土台となる。たとえばある企業の物語が「義務」と「善悪」の物語ならばそこには常に「恐怖」が潜むようになるかもしれない。
行動の動機が「恐怖」であればあるほど、集団は停滞し、周囲の変化に対応しきれなくなる。たとえば北朝鮮がなぜあれだけ貧しいかというと、社会が「恐怖」によって支配されているからだ。当然、北朝鮮の支配者だって「恐怖」に支配されている。つまり彼らのObjectは一部の支配層の失敗に目瞑るというものなのだろう。
それもこれも「恐怖」から発している。
ビビりと揶揄するのは簡単だけれど、実際その立場にいる人たちは潜在的な恐怖に支配されちゃうんだよね(国の仕組みがそうだから)。
では、日本がなんだかんだ世界第3位の経済力をほこっているのは「恐怖」が少なく、北朝鮮よりはるかに「勇気」を発揮しやすい社会だからだ。
では、なぜ勇気を出しやすい仕組みが必要なのか?
多くの人の知識や技術が共有されればされるほど、その共有速度が上がれば上がるほど、社会の仕組みや最新技術の発展は早くなる。
自分の出した案が間違っても殺されることはないし、再チャレンジの機会もだいたいある。恐怖に怯える機会が少なければ、もう1回チャレンジしよってなりやすい。
当然、これは企業でも同じで、恐怖よりも勇気が発揮しやすい企業のほうが発展しやすいし、継続しやすい。
反面恐怖が強く出やすい企業ほど、人材難にあえぎ衰退しやすい。
当然、恐怖のほうが支配的な企業の場合、問題に向き合うよりも問題に蓋をする傾向が強いため、その問題に疲弊した人は辞めていく。さらに悪いことに頭が賢い人ほど、その場を去りやすいし、ましてや管理職になりたがらない傾向がある。
すると、対人コミュニケーションを権威的に行う人が上司になりやすかったり、一見丁寧そうだけれど、他人の気持ちを考えずに正論を振りかざすだけの人が管理職になりやすい。いや、そんな人が管理職になってもいいのだけれど、その後の改善を促す仕組みが作れない。
では、なぜそんな仕組みが作れないのか?
雑に述べると。
企業となると経営陣が怖がっているから。多くの人に勇気を与える仕組みとは多くの人に権限を割り振ることになる。となると、その多くの人の失敗は経営陣の失敗とみなされる。そんなことない、俺優秀、私優秀だもんと社会に認められ続けたい!(=Object、彼らが望んでいる物語)
だからこそ、権限なんて社員に与えるなんて言語道断と考えてる。
悲しいけれど、経営上の責任は経営陣に最終的に帰するわけですよ。
そんな恐怖にかられた経営陣が自分の部下たちに「勇気」を分け与えることなんてできるわけがない。だって自分たちがビビってるんだもん。
たとえ社長や一部の取締役が「勇気」を出しやすい組織にしたがっていても、実質的な権限やパワーがなければ通らない。だからここは個人というよりもチームとしての経営陣に問題がある。(そう言われちゃうからこそ、高給取りなわけ)
もともとある組織の取締役になると、そうそう簡単に物事は変えられないと思うから、取締役も辛いよね。
そんな会社ばかりじゃないし、今は新しい組織体な会社もどんどん増えている(はず)。21世紀成長したり生き残りやすいのは「勇気」を持って経営している企業になっていくよ。だって、発展の仕組みにのっとってんだから。
「「勇気」とは 「怖さ」を知ることッ! 「恐怖」を我が物とすることじゃあッ!」(ウィル・A・ツェッペリ)
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