知らない間に豚骨醤油インベイジョンにさらされている金沢市について書きたくなったのは、ラーメン狂な女子高生と遭遇したから(知らんけど)
その女子高生は笑って「どうぞ」と言った。
と記憶している。
ラーメン屋の入り口前にあるメニューの看板を凝視し、何を食すべきか吾輩は考えていた。ふと背後に気配を感じて振り向くと笑顔の女子高生が立っていたのだった。アルバイト? と思ったが、後ほど違うことが判明した。
男子高校生と女子高生のカップルだった。女子高生の方は楽しそうに話ながら、男子校生の方は優しいのだろう。そんな風に彼らはラーメンを食い、男子高校生は替え玉(百五十円)を頼んでいた。
そこにあったのは無邪気な幸せなのだったと感じた。そしてその幸せを演出したのは、実はその店のラーメンだった。なぜ、女子高生が吾輩がメニューを決めるのを待ちきれずにメニューの看板を気配有りありで覗き込んでいたのか?
彼女はおそらくこのラーメン屋のファンで、彼女が愛して止まないそのラーメンを、大好きな彼と一緒の食べること、この彼女が頭の中で思い描いていたであろう物語が、このダブルで渦巻く望んでいる結果こそが、彼女をメニューの看板に前のめりにさせた要因だった。
ここまで断言できるのは、ここの豚骨醤油ラーメンはたしかに美味で、替え玉を頼んで食ってさらに満足できる代物だったからだ。
そう、吾輩はこのラーメン屋に初めて行ったのだから、大盛りを頼むことはないのだ。失敗した時に後悔を少なくするために、まずは「並盛り」を頼み様子を見るのだ。しかしだ! 食べてうまかったのだ。初めは太麺で、その後替え玉は細麺でダブルで楽しめるのだ。
かの女子高生が彼氏と一緒に食べる物語と、ここのラーメンを楽しむというダブルな楽しみを享受したように、吾輩はダブルで楽しんだのだった。
ちなみにこの式で照らし合わせるなら、彼氏の男子高校生はトリプルで楽しんだことになるのであろう。知らんけど。
実は二日連続で豚骨醤油を食べたのだけど、この店もその前日に言った店もどちらも替え玉して、替え玉含めておいしかったことを静かに主張しておこう
・豚蔵(かの女子高生がたまらずメニューを覗き込んでいたラーメン屋)
https://retty.me/area/PRE17/ARE155/SUB15501/100000046754/
・ご当地ラーメン巡(その前日深夜にふらりと訪れたラーメン屋。ここの豚骨醤油も美味かった)
https://retty.me/area/PRE17/ARE155/SUB15501/100001240755/
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