「カレー味のうんことうんこ味のカレー」という哲学的問題とワクチン接種するしない問題の相違
いつからライスカレーをカレーライスと呼ぶようになったのだろう? それともカレーライスをライスカレーと呼び出したのかもしれない、などと考えたことは誰でもあると思う。
先日、小学生から「うんこ味のカレーとカレー味のうんこやったらどっち食べる?」と尋ねられた。目の前にいる小学生の5倍くらい長生きしているがゆえに、ぼくは高らかに、そして誇らしげ「うんこ味のカレー」と述べた。「ええ! オレカレー味のうんこ」と小学生は述べていたが、ぼくはこのネタを小学生か幼稚園の時代に知ってから、かれこれ37年ほどは悩んできた。(なんできたはず)
この結論にいたるまでに40年近くを費やした。小中高で理科や化学を学びつつ、大人になってからも元素生活からウイルス図鑑、生化学入門、放射線医学の基礎から学び続けた結果が「うんこ味のカレー」であった。件の小学生からは「うんこ味やで?」と言われたが、ぼくは半ば確信を持って「うんこ味っていうけれど、うんこ食べたことないやん。カレー味のうんこやったら、むしろ病気になるで」と反論した。
後日、この質問を大人にもぶつけてみた。7人に聞いてみると2名はカレー味のうんこ、のこりはうんこ味のカレーであった。その後の会話は非常に大人にとんでいて、まるで大人な感じだった。小学生の前提としてはお母さんが調理して出すイメージがコンテクストとしてあるとか、うんこは排泄物を蔑んだ用語とかなどなどである。
多くの小学生はこの問題をそこまで深くは考えないだろうけど、この深く無駄に掘り下げるところはやっぱり大人してるな〜と思った。
さて、この手の質問は、実はぼくらの日常に意外に存在しているのではないだろうか?「○○さんは優しいけれど年収不足、■■さんは空気読めないけれど年収は○○さんの2倍」「○○くんは浮気性だけれど、私の気持ちわかってくれるイケメン。■■くんはやさしいけれど、顔がタイプじゃない」などだけでなく、「○○案は予算を少しオーバーするが成功する可能性は■■案より高く収益が■■案よりも大きい、しかし■■案は予算をオーバーしないし成功する可能性は◯◯案より低いが成功しても収益が◯◯案の70%まで…」なんかもあるかもしれない。
今だったら、ワクチンなんかそうかもね。ファイザーとモデルナどちらも副反応が出る可能性はゼロではない。出たとしても3日前後熱にうなされるなどの症状で済むワクチン接種と、罹患し軽症なら自宅待機2週間、少し重くなると自宅で様子をみつつ経過観察、入院になると静脈に管をぶっ刺して人工肺を使って自分の体の中の免疫暴走が止むのを待つか、さらに死の0.5歩前までのところで人工呼吸器をつけるか、あとは死ぬかのCOVID 19罹患。どちらも苦しむ可能性があるがどっちが良いか? というのはこの「カレー味のうんことうんこ味のカレーやったらどっち食べる?」の質問と同じ性質があるように見える。わからないものに対する不安や恐怖という点では非常に似通っていると考えている。
ということで、まずは「カレー味のうんこ」と「うんこ味のカレー」を比較してみよう。
カレー味のうんことうんこ味のカレーの比較
■カレー味のうんこ
・味:カレー
・中身:死んだ細胞と腸内細菌(死んだのから生きているのまで)、なにかのウイルスなど
・食後の状況:味は満足できるかもしれないが、その後病気になる可能性があり、場合によっては死亡する可能性もある(うんこによる)
■うんこ味のカレー
・味:うんこ味。しかしその味はよくわからない。
・中身:普通のカレーと同じ(食べ物)
・食後の状況:めちゃくちゃ不味い可能性があり、その後カレーを食べられなくなる可能性があるが、それ以外に健康に影響を及ぼす可能性はまずない。
次にCOVID19についてはワクチンを摂取するしないの差は次の通り。
コロナワクチン接種とコロナワクチンを摂取しないの比較
■コロナワクチン(ファイザー/モデルナ)接種
・副反応:発熱、倦怠感、筋肉痛などがでる場合がある
・効果:二回目摂取から約14日後には抗体が急増し、COVID19の発症を90%前後抑えるだけでなく、もし発症しても重症化する可能性が現状の手段の中では限りなく0に近くなる。
厚生省資料によると2回目接種済みで発症予防効果はモデルナで約94%、ファイザーで約95%。半年後も90%以上の発症予防効果があると確認されている。変異株のデルタにも有効性はある。(参考1)
ただし、他人にウイルスをうつさないわけではないので、現状ではワクチン接種後もマスク着用や手洗いは継続して行う必要がある。(参考2)
■コロナワクチンを接種しない
・副反応:ワクチンを摂取しないため発生しない
・効果:なし
・払う可能性がある代償
1)周囲にウイルスをまきちらし、ワクチン非対象者である18歳未満のCOVID19罹患させてしまう可能性がある。(無症状であってもウイルスを保持している可能性は高い)
2)COVID19罹患可能性が高い
3)罹患後、免疫暴走により肺炎が発症する可能性がある
4) 免疫暴走の影響は必ずしも肺だけに終わらず、脳や心臓などに血栓をつくることがある。(実際にCOVID 19による脳症にかかって発症から2日半で亡くなった20代前半の例がある。参考3)※
5)重症化し酸素吸入に問題が生じた場合、人工肺=ECMOを利用することになる。この場合、太ももと首の静脈に管をぶっ刺して外付けの人工肺に血液を送り酸素を供給することになる。また人工呼吸器を使うことになる。
6)最悪死亡する。
7)生き延びても後遺症が残る可能性がある
ステロイドを投入するなどして肺炎を抑える対応などもされているようだけれど、おそらく現在それは自費医療になり健康保険対象外のはずだ(友人の親戚がまさにそれは何万か自腹切っているので、おそらく自費だろう)。
しかも必ずステロイドを投与したからといってCOVID 19起因の肺炎が改善するとは限らない。
現在(2021年8月1日)症状が重くなったからといって、入院できるとは限らない状況が既に東京都で発生している。医療人材は限られており、とうぜん医療で利用できる機材や資材も限られている。不眠不休で働けと述べる人もいるかもしれないが、不眠不休で1ヶ月ずっと働けるのか? いや、無理でしょ! というだけでなく、不眠不休で働けたとしても、機材と人材の量を超える重症者の出現で症状に合わせた適切な処置が行えなくなることが予測されている。またその他の疾病・疾患での手術が行われるべき時に行えず、延期され、対象の患者のQOLが下がる可能性が考えられる。
これを読むあなたも機械ではなく、壊れたら部品を取り替えれば良いというものではないです。それは医療従事者も同じです。また壊れたら部品取り替えができないからこそ、COVID19治癒後に後遺症に苦しむ人たちもいるわけで、今後も人生を続けるなら、やっぱり罹患しないようにした方が良い、というのが僕の結論。
また、未対策のままで発症し、病床や設備を埋める要因になることで、他人の必要な手術の延期要因になりたいわけではないだろう。なら、ワクチン摂取して他人の人生を壊す要因にならないようにした方が、心が楽になると思うがどうだろうか?
ちなみに、ワクチン関連死が何百人と喧伝している詐欺が横行しているようだけど、疫学上ワクチン摂取後の事故による負傷や死亡も含めてその人数を一旦計上し、その後内容を精査した上でワクチン摂取に関わる死亡かどうかを判断するので、一切信じるに値しない(このデマ情報をあたかも事実であるように、疑いを換気するような表現で主張を発信し広告収入を得ようとする人もいる。このような行為は詐欺行為に等しいと考えている)。
疫学は感染症の伝搬なども含めて研究する学問、その調査結果をもって判断することが適切。疫学の観点から「ワクチン摂取後に亡くなった=ワクチンが原因」ではないことがほとんどと考えられ、おそらくワクチン摂取が原因の死者は0人であると現時点では予測されるます。
現在摂取人数が延4800万人以上(2021年7月29日まで48,862,145人)となり、その中で約800人と考えてみると、
800 ÷ 48000000 = 0.0017% が何かの要因で亡くなったわけ。本当にワクチンがヤバイなら、こんな数値なわけがない。
しかも……
ワクチン摂取後もぴんぴんしている人は99.9983%以上です!
ワクチン摂取後もぴんぴんしている人は99.9983%以上です!
(大事なことなので2回)
ウルトラ単純ではありますが、ワクチンを摂取しても99.9983%は安全なだけでなく、その後もCOVID19に罹る可能性がウルトラ低くなるだけでなく、もし罹患しても重症化リスクが非常に低いので、自分の太ももと首に管をぶっ刺すこともなく、元気に生きていける可能性がワクチンを打たない人よりもひっくり返るほど高い。
すでに10歳未満でも重症化が発生していることから、18歳未満の人々を守るためにもワクチン摂取する方が適切なのではないだろうか。
とくに保育士、小中高の教員の方は摂取義務課して良いと思うな。子供に自分からウイルスを伝染したい教員がいるとは思えないから。
あと、忘れずに述べておきくけれど、写真のカレーは美味しくいただきました!
【参考1】
・厚生労働省 新型コロナワクチンQ&A「日本で接種が進められている新型コロナワクチンにはどのような効果(発症予防、持続期間)がありますか。」
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0011.html
・COVIーNavi(こびナビ) 「3-1 mRNAワクチンの有効性について教えてください。」
https://covnavi.jp/category/faq_public/
【参考2】
・CDC(Centers for Disease Control and Prevetion) COVIE-19:When You’ve Been Fully Vaccinated
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/vaccines/fully-vaccinated.html
【参考3】
・Olivia Guidry: Louisiana Nurse Dies of COVID-19 Complications, Family Says
https://heavy.com/news/olivia-guidry/
・新型コロナ 重症患者の13%で脳梗塞などの「血栓症」発症
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201219/k10012772621000.html
【その他参考文献】
・『しっかりわかるワクチンと免疫の基礎知識』(電子書籍版)監修:峰宗太郎 PHP研究所 2021年
https://www.amazon.co.jp/dp/B09BMXZ5W1/ref=cm_sw_r_tw_dp_TXNEKCT4W3MF9GV3MNQK
・新型コロナ重症患者の“最後の切り札”ECMO”
https://www.medius.co.jp/asourcenavi/ecmo/
・ヒューモニー特別連載 第42回 じつは難しい人工呼吸
https://humonyinter.com/column/med/med-42/
【補足】
1.参考2の英語の記事の概要について
・Olivia Guidry: Louisiana Nurse Dies of COVID-19 Complications, Family Says
https://heavy.com/news/olivia-guidry/
反ワクチンを主張していたアメリカ合衆国ルイジアナ州の24歳の看護師がCOVID-19発症後2日半で肺炎と脳腫脹(脳が膨張する症状)の症状が見られるなど重症化。人工呼吸器での処置に加えてステロイドを投与するも、勤め先でもあった病院の集中治療室でお亡くなりになっています。
記事では彼女のボーイフレンドと両親もCOVID-19 を発症。父親の方は回復していきそうだとの内容となっています(最終的にどうなったかまでは言及されていない)。
【注意】
本記事は中国製のコロナワクチンとロシア製のコロナワクチンについては言及しておりません。中国製が不活化ワクチン、ロシア製がウイルスベクターワクチンと性質が日本で現在接種されているmRNAワクチンと異なることと、日本では中国製とロシア製は利用されないことから、これらのワクチンがどのように機能しているか情報を探していないためです。
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