クッパJr.と行きたい世界の観光名所3選
あ〜旅行行きたいなあ……
君、一緒に行こうよ
なに、親の結婚式の予定が入ってる?
いや、今週ならどこでもいいんだけど。
え、今週全部? 七連?
ならしょうがないか〜
誰か一緒に行ってくれる人、いないかなあ……
???「ハハハァ!」
ん?
ハハッ
ああ、クッパJrか
ホッホゥ
そうなんだよ。旅行に行きたくて、誰か誘おうと思ったんだけどさ、みんな空いてないみたいで
ヤッ
えっ、一緒に行きたい?
ホゥ
しかも、飛行艇を自由に使っていいって? てことは、世界中回れるじゃん!
ホワアゥ
そうと決まれば、さっさと準備して出発だ〜!
ハハハハァ!
1 : シンガポール
モートンの施工ミスのせいで飛行艇が大破し、大混乱の中でマリーナ・ベイ・サンズに着陸。
屋上にあるインフィニティプールは、上空から安全に不時着するのにもってこい。
プールを飛び出し、地面につく直前でタイミングよく受け身を取ったら、いよいよ観光スタートです。
ハッハァ
まずは定番のマーライオン。その規模感と迫力のある水流に、Jrくんもご満悦。
あらあら、浮かれちゃって。こんなはしゃいだ姿は、お父さんには見せられませんね。
お次はユニバーサル・スタジオ・シンガポール。ハリウッドや古代エジプトなどの六つのエリアから成る、世界最大級のテーマパークです。
ギァピィ
おや、Jrくんが不機嫌なご様子。一体どうしたというのでしょうか。
ヤッテャヤゥ!
どうやら、ニンテンドーエリアがないことに腹を立てていたようです。にっくきマリオやルイージにイタズラをした写真を撮って、お父さんに褒められたかったなんて、人の子も魔王の子も、考えることは一緒ですね(笑)。
でもねJrくん、ニンテンドーエリアは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンっていう、日本のテーマパークにしかないんだよ。
ホワオゥ!
納得してくれたようですね。
切り替えの早いJrくん。さっきの不貞腐れた顔はどこへやら、横Bで勢いよく入場ゲートに突っ込んでいきました。
⏰
USSを満喫していたら、もうこんな時間。ホテルに戻らないとね。
ハハハハァ
マリーナ・ベイ・サンズには数多くのバーがあります。
ホゥ
一日遊んで溜まった疲れを、高級感に包まれながら癒す……
つもりが、ナイトクラブの熱気にいてもたってもいられなくなり、飛び込んでいってしまいました。
ハッ
ヤァ
ホッホゥ
こういう雰囲気は今まで、マリオさんがオトアソビのディスコのやつを踏んだときにしか味わえなかったJrくん。溜まった欲望を解放し、無邪気な笑顔を浮かべています。
踊り狂ってブチ上がり尽くした私たちは、夜景を見るためにスカイパーク展望デッキへ。
ホワァ
一面に広がる煌びやかな夜景に、思わず言葉を失ってしまいます。
おや? 背後に気配が……
ブンブンさん!?
どうやら展望デッキを戦場と勘違いしてしまったみたいです。
これは大変。どうにかして三回踏まないと! でも、うまく踏めるかな。高く跳ぶやつだったり、羽が生えてるやつだったらどうしよう……。
ハハハァ
私がうじうじしている間に、Jrくんの空下が炸裂。なんと一撃で倒せてしまいました。
ィヤハァ!
これにはJrくんもドヤ顔を隠しきれません。ありがとう、Jrくん!
ボスを倒したことで、次の観光地に行けるようになりました。
スタームーンも獲得し、いざ、出発〜〜〜〜
2 : 万里の長城
続いて降り立ったのは、中国に位置する世界最大の建造物、万里の長城。
ここは場内でも特に保存状態が良いことで知られる、慕田峪(ぼでんよく)というエリアです。
ホゥ
またブンブンが来るのではないかと不安がっているパジュニくん。大丈夫だといいですね。
景観を堪能しながら、ロープウェイに乗って登っていきます。
降りた場所は黄崖関(きがんせき)。毎年五月に行われる万里の長城マラソンの会場として有名です。
ハハハァ!
走り出すパジュニくん。
お〜い、待ってよ〜! 仕方なく私も走ってついていきます。
おっ、大ジャンプでちょうど届くぐらいの高さに、コインが一直線に並んでいます。
ハッ
これは取らない理由がない! 踏み切って勢いよくジャンプすると——
カチッ
え?
ラ ラ ソ♯ ラ ラ
なんとPスイッチが作動し、万里の長城が全てコインになってしまいました!
ギアピィ!
マリオ3のPスイッチ用BGMも流れだし、さらに上空にはドッスンが! 考えている暇はありません、全速力で駆け抜けます!
ハァ、ハァ……。無事生き延びることができました。
ワワワゥ
振り返ると、城の下にスターコインが。どうやら、初見コンプは逃してしまったようですね。
いつの間にか着いていたのは金山嶺(きんざんれい)というエリア。美しい様相から「長城の中の長城」と呼ばれています。
ホワアゥ!
「僕だってJrの中のJrだい!」と得意げなパジュニくん。
おやおや、何か声が聞こえてきますね。空からでしょうか……?
ream……
v a dream……
I have a dream……!
その声の主はなんと、平和活動の偉人、マーティン・ルーサー・キングJrではありませんか!
ヤッタヤゥ!
自分よりも有名なJrに嫉妬を隠しきれないパジュニくん。声のする方をじっと見つめています。
あっ、危ない! 頭上に鉄骨が! 死なないで、パジュニくん……
突如として真っ暗になった視界。
徐々に意識を取り戻し、ゆっくりと目を開けると、そこには一頭の鹿が。
鹿は頭を下げ、しょんぼりした顔をして言います。
「すいませんでした」
ん? イントネーションが関西弁だったぞ?
そう、ここは千原ジュニア作のコント「少年と鹿と鉄骨」の世界だったのです!
「ほんまに、すいませんでした」
パジュニくんが存在しないかのように続いていくコント。
ホワァ!
どこかも分からない閉ざされた世界で、ぼくの声には誰も応えてくれないのか……。
そう叫んだとき、壁が割れて一人の男が現れました。
「全力デ、応エマスッッ!」
現れたのは「バキ」に登場する地下格闘家、マホメド・アライJr。
人がいた嬉しさに、パジュニくんの口元は緩みました。
しかし、Jrとはいえボスの端くれであるパジュニくん。名も知らぬ地下格闘家に手を差し伸べられるなんて、プライドが許しません。
表情をキリッと引き締め、ボム兵を三発投げつけ、さらに横スマで体力を削ります。
アライJrはなす術なく撃沈。勝ち誇った表情でパジュニくんは言います。
「決闘してんだぜ、兄ちゃん」
すると突然、コントを観ていたはずの劇場の観客が、一斉にスタンディングオベーションを始めました。
「ど、どういうことだ?」
「おめでとう。日本語を喋れるようになったなんて、すごいじゃないかパジュニくん。君こそJrの中のJrだよ」
そう言って握手を求めてきた観客は、石田純一Jrこといしだ壱成。
「よくやった! いいもの見せてもらったよ」
背中を叩いてきたのは、長嶋茂雄Jrこと長嶋一茂。
「最高だったね。君でしかありえない、まさに芸術的なショーだったよ」
頭を撫でてきたのは、岡本かの子Jrこと岡本太郎。
たくさんのJrに囲まれ、幸せそうなパジュニくん。
「全てが壊れ去った…… 虚飾 虚勢 傲慢 不遜 尊大 自我……」
涙を流すアライJrのことなど誰も気にかけず、パジュニくんの周りでは拍手と賛辞の渦が巻き起こっています。
賞賛が一通り止むと、どこからともなく光が差し、観客はみな消えてしまいました。
「君は、Jrの中のJrと認められました。元の世界に帰してあげましょう」
「あなたは……」
「私は、バラク・オバマ・シニア。全てのジュニアの魂は私の”中”にあります」
「シ、シニア……」
パジュニくんは気づきました。たとえジュニアの中のジュニアでも、シニアの前では数あるジュニアの一つにすぎないということに……。
「劇場の出口の前に、帰るための乗り物を用意しました。気をつけてお帰りください」
パジュニくんは劇場を出て、停まっていたJR湘南新宿ラインに乗って、無事現世に帰ることができました。
光を抜けて降り立ったのは、八達嶺(はったつれい)という一番人気のエリア。
ハハゥ
あんな体験をしても、まだまだ元気なパジュニくん。日本語を喋れるのは、向こうの世界だけのようです。
北側の女坂というルートはあまりにも混雑しているので、南側の男坂を往くことに。
ホッホゥ
景観を眺めつつ、砦らしき場所に登ってはしゃぎます。
おや、なんだか気配が……?
フンフン!
やはり、ここでもボス、プンプンが待ち構えていました。
プンプンは定石通り三体に分裂します。パジュニくんも負けじとダッシュAで攻撃します。
無力な人間の私は祈ることしかできません。どうか助けて、神様神様チンクルホイ。
ハハハァ!
見事倒すことができました! さすがパジュニくん!
今の戦いを、観光客たちは気にも留めていません。日常の光景なのでしょうか?
これにて万里の長城クリアです。さあて最後は〜〜?
3 : バリ島
バリ島だ〜!
ワハハゥ!
いま私たちがいるのは、キンタマーニ高原。周囲はバトゥール湖やアグン山などの豊かな自然に囲まれています。
ホホゥ
見渡す限りの絶景に、クニアくんも息を呑んでいます。
バトゥール湖には女神が住んでいると言われ、畔に建つ寺院も相まって神秘的な雰囲気を醸し出しています。
バリ島にしては涼しく、かなり快適に観光できるのも特長です。
ワアッ
キンタマーニ高原には、トヤデバシャ温泉という場所があります。
ハハァ
おやおやクニアくん、湯船に浸かる時はクッパクラウンを降りなきゃダメですよ。
ホァ
壮大な自然に触れ、心休まったご様子。
続いて向かったのはウルワツ寺院。海の精霊、プタラ・ダラム・ベジが祀られているという言い伝えがあります。
神聖な場所なので、露出の多い服装で入るのは御法度。
ワワゥ
前掛けしか身につけていないクニアくん。それでも入りたいとゴネ始めました。
ホァ?
おっと、何かを見つけたようです。
クニアくんの目線の先には……ドンキーコングさん!? ネクタイしか身につけていないのに、堂々と入っています。
さらにはプーさんまで! 赤シャツ一枚なのに、悪びれる様子もありません。
ワゥワゥ!
やっぱりルールは破るものなんだ、と敵キャラらしくはしゃぐクニアくん。
「ねー、なんで入れてくんないのよ」
おや、入り口の方から声がしますね。
「入れないなんて理不尽だっちゃ」
気になって見てみると、峰不二子とラムちゃんが入場を止められていました。
ホホゥ
クニアくんも興味津々。
着替えるから入れてくれと訴えた二人が、寺の管理者に誘導された先の更衣室には、ワンピースのナミ、ToLOVEるのモモ、そして閃乱カグラの全員がずらっと並んでいました。
ハハァ
何かに気づいたクニアくん。入り口で自分の身体を見せると、すんなり入ることができました。
靴を履いているだけのソニック・ザ・ヘッジホッグさん、衣装に身を包んだ先程の爆乳セクシーダイナマイツたちとともに寺院を散策し、パワーを満帆に受け取ったクニアくん。
ワワワゥ
次向かう場所で、この旅はもう終わり。寂しさと満足感が入り混じり、クニアくんの気分は高揚してきたご様子。
最後に訪れる観光地は、アヤナ・リゾート・アンド・スパ・バリ。
サンセット・ピクニック・オン・ザ・ビーチという名前のまんまのアクティビティで、この長旅を締めくくりましょう。
ホホゥ
クブビーチの暖かい砂浜の上でも、来たるボス戦への警戒心で緊張しっぱなしのクニアくん。
目の前に広がる、静かで雄大な大海原にも、絶えず睨みをきかせています。
ハァ
臨戦態勢をとり、不敵な笑みを浮かべるクニアくん。その視線の先には……
カメック!?
ワワゥ!
どんとこい!と胸をはるクニアくん。もしかして、お父さんとのバトルが始まってしまうのでしょうか?
ヘーッヘッヘッヘッヘ!
上空を行き来し、茜色のきれいな海面に魔法をかけるカメック。
おや、そのままどこかへ行ってしまいました。
ボス戦のBGMも一向に流れません。混乱するクニアくん。一体どんな魔法がかけられたのか、見当もつきません。
ギャピィ?
ここでクニアくん、なにか違和感をもった様子。陽が落ちるスピードが、少し早い……? しかし、空は全然暗くなりません。
太陽はみるみるうちに沈んでいきます。異変は、太陽が水平線に接した時に現れました。
ヤヤヤゥ!
太陽の下から、大量の水が溢れ出していきます。熟練のサーファーでさえ腰を抜かすような荒波が、ビーチ目掛けて押し寄せてきました。
そう、カメックがかけた魔法は、水平線と沈む太陽との間にある奥行きを消滅させるというものでした。
ワゥワゥワゥ!
海が暴れ出しました。大慌てでビーチを離れ、横Bと上Bを駆使して一目散に逃げるクニアくん。わたしも地の走力でなんとかくらいつきます。
ニュースはあっという間に広まり、大混乱に陥ったバリ島。全速力で海から遠ざかるなかで、クニアくんは昔のことを思い出しました。
〜
まだマリオさんと戦わせてもらえないくらい幼かったころ、クニアくんはいつもお父さんといっしょに寝ていました。
クニアくんを寝かしつけるとき、お父さんはいつも自分の野望を言って聞かせていました。
「お父さん、それってほんとに叶うの?」
「叶うさ。お父さんは世界一強いからな。できないことはない」
「じゃあ、昨日読んだ絵本の親子みたいに、月を取ってきてほしいって言われたら?」
「もちろん、すぐに取ってくるさ。この大きな足と逞しい腕で、ヒョイ、とな」
「じゃあさじゃあさ、太陽は? 太陽は取ってこれる?」
お父さんは言葉に詰まりました。自分の力を過信してキノコ王国の略奪を目論む傲慢な大王にとって、夢を見る幼い息子の無垢なる瞳はあまりにも眩しいものでした。
「本に書いてあったんだ。太陽はぼくがいる宇宙の全部を照らしてて、太陽がなくなったら真っ暗になっちゃうって。それって、太陽がこの宇宙で一番強いってことでしょ? もしかして、お父さんよりも強いのかな?」
「……取ってこれるさ」
「すげーー!!」
「ただし、時間はかかる。太陽ぐらい強くなると、さすがのお父さんも一筋縄じゃいかないんだ」
「でもすげー! お父さんかっこいー!」
お父さんはクニアくんの頭をそっと撫でました。クニアくんが寝てしまってからも、お父さんは一向に眠れませんでした。
布団を出て、窓の外を眺めると、ちょうどクリボーたちがマリオさんの屍体をステージの最初に運んでいるところでした。
柄にもなく黄昏れて、空を見上げるお父さん。雲の奥にある満月に手を伸ばしますが、当然何も掴めません。
クニアくんはそんなお父さんの背中を見て、お腹が空いて起きちゃったなどとはとても言い出せませんでした。
布団の中に潜って目をつぶったクニアくん。この前イタズラでくすねたボム兵は、きちんと謝って返そうと自分に約束したのでした。
〜
ギャゥ!
クニアくん! 大丈夫?
ハハハゥ(大丈夫。ちょっと考え事をしてて。足元に空き缶があったなんて気づかなかったよ)
ほら、腕掴んで。もうちょっとで空港だよ!
ホゥ(ありがとう。ぼくも一応ボスキャラなのに、情けないな……)
そんなこと言ってる暇ないよ! ほら、急がないと!
立ち上がったクニアくん。再び走り出した私たちの目に、眩く鮮やかな光が飛び込んできました。
あれは……スマッシュボール!
私は一心不乱にダメージを与えました。するとボールが割れ、辺りは暗くなり、私は全身に光を纏いました。
クニアくんの手を握りしめ、私は最後の切り札を発動しました。
「運命を変えます!」
ルキナである私はそう叫ぶと、一直線に突撃しました。
超高速で空港に向かう私に、クニアくんは必死にしがみつきます。
もうすぐ空港だと安堵した私。しかし、速さにばかり気を取られ、致命的な事実を失念していました。
この技を発動してしまったら、攻撃をするまで止まれないのです。
全身から汗が吹き出し、私は頭が真っ白になって激しく首を振りました。目の前には日本行きの旅客機。私の剣は止まりません。
刃が、旅客機を切り付けました。頭上には、体力ゲージが表示されています。
体力のピースが、一つ、また一つと減っていくのを、私は見ていることしかできません。クニアくんも呆気にとられ、口を開けて固まっています。
いつもならドミノのように高速で減る体力ゲージが、今は一つずつゆっくりと減っているように見えます。
ハッ……!
正気を取り戻した私は、抵抗を始めました。
「運命を……」
全体重を乗せ、逆方向に力を入れます。
「変えます……!!」
バキィッ
HP残り1。攻撃は止まり、割れた剣先が空高く飛んでいきました。
剣先は雲を突き抜け、大気圏を突破しました。
風を携えた剣先は、くるくると回りながら軌道上を浮遊し続けます。
そのまま、一年、二年、時が過ぎていきます。
どれほどの年月が経ったでしょうか。剣先は地球の重心に向かって落下を始めました。
大気圏を破り、ものすごい速さで落ちていった先は——
〜
「俺たちさ、二十年後とかもこうやって集まって呑んでるんだろうな」
「急になんだよ笑」
「お前酔うとすぐそういうこと言うよな」
「いや、だって考えてみ? 小学校からさ、もうかれこれ……15年ぐらいの付き合いなわけじゃん、これなかなかいないよ」
「いるって笑」
「お前中学の時もさ、卒業式の打ち上げで…」
「マジでいいってその話! ……てか、あいつ覚えてる? 中島」
「ああ、覚えてる覚えてる。たしか芸人やってんだっけ」
「ね。まだやってんのかな」
「どうだろうなあ。芸人なんてほとんど売れないどころか、みんなすぐやめちゃうんでしょ。あいつも大卒だし、普通に就職してんじゃないの」
「え、バリバリやってるよ」
「お前知ってんの?」
「うん。あ、ほら」(テレビを指差す)
「うわ、マジじゃん! 写真撮ろ!」
「すげ〜、バナナマンと映ってんじゃん」
スマホのカメラを起動した男のビールジョッキに、窓の外から飛んできた剣先がジュワッと入りました。男は気づく様子もなく、楽しそうに連写しています。
「中島、高校の頃全然面白くなかったよな」
「言うたんなよ笑 まあ、ただ明るいだけだったしな」
「そうそう、一番芸人にならないタイプ笑」
テレビに映っていたバナナサンドは十周年記念の回で、各界の著名人から花束が寄贈されていました。
その中の一つに、ピンクの枠で、やたら文字の小さいカードが刺さっていました。
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マリオへ
流れ星を見ながら
スマブラでもいかがですか?
私もルキナを解禁するので どうぞクッパJr.で挑んできてください。
お城で 待っています。
ピーチより
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その晩、凪ぎきったオホーツク海には、フグマンネンの魚影が不気味に蠢いていたといいます——。
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