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街歩きチェンマイ。城郭の外、川の向こうで感じた2kmのレトロとモダンの共存。
チェンマイは古都ということもあって、タイの歴史ある古き良きを感じることができる街です。日本でいう所の京都のような雰囲気もあり、バンコクの「いわゆる東京感」とは一線を画しています。気候もバンコクと比べて北にあるぶん過ごしやすく、避暑地としてお隣のチェンライと共に有名です。
これまで多くの国を旅してきた中で、個人的な印象ではありますが、避暑地と呼ばれる地域にはレトロ&モダンの共存が発生しやすいと感じます。例えば隣国ラオスでいえばルアンパバーンなどが避暑地になりますが、ルアンパバーンもかなりモダンな街並みとレトロさが混合されている街です。ルアンパバーンについては、また後日改めて書こうと思います。
東南アジアの場合、そのような避暑地と呼ばれる地域にヨーロッパ人が住んでいる率が高いのですが、生活に自然との共生を求める傾向が強いヨーロッパ人と避暑地というのは相性が良いのかもしれません。勿論、ラオスやカンボジアなどは過去の歴史の中でヨーロッパ諸国の施政下にあった時期があるという経緯からヨーロッパ人が東南アジア各国に多く住んでいて、建築物なども大きな影響を受けているという点も関係あります。但し、タイの場合は過去にヨーロッパをはじめ、いかなる国の施政下にも入った歴史はありませんので、このチェンマイのレトロ&モダンはチェンマイの人々が独自で培ってきた文化といえます。特にこの地域は様々な民族が古代から共存してきましたので、多民族文化としても考えることもできます。
今回、チェンマイを散策していて「あ、ここがそうだな」と「レトロ&モダン」がうまく融合していると感じたエリアを紹介したいと思います。わずか2キロ以内の狭いエリアですが、チェンマイ市内の城郭の内側とは違うチェンマイを感じることができると思います。写真を中心にちょっと長くなりますがどうぞ最後までお付き合いください。
今回は前回の投稿で紹介したチェンマイ駅から川沿いに歩いてみました。まずはピン川を目指します。このピン川はやがてタイ最大河川「チャオプラヤ川」となり、遠くタイ湾まで流れていきます。
まだこの辺りでは穏やかな運河、水面が鏡のように綺麗な川です。
それがタイ湾に繋がる河口付近になると、このような大きな河川となるのですから自然の力は凄いですね。
穏やかで過ごしやすいピン川沿いにはそれぞれの時間の使い方をしている人々が集まってきています。
ちょっと青春、素敵なシルエットです。
釣りを楽しむ少年もいます。
川沿い通りの入り口にはレンタル自動車置き場もありました。アプリで登録を行って借りるのかな?
すぐに目に入るのが欧米系の旅行客の多さ。やはりここは彼らにとって有名な訪問先なのでしょうね。
日も暮れかけている中、ホテルが増えてきました。
ハーブ製品の一流ブランド"HARNN"のお店もありました。つまりこの道は、それなりのグレードを持つ道であるという事がわかります。
HARNNがあれば周囲には自然と高級品を扱うお店も集まってきます。ここはシルク製品を販売しているVILA CINIです。
その隣にはアパレルショップのオリエンタルスタイルがありました。建物がレトロ感あって素敵です。木造のように見えながらも壁はコンクリート壁で作られています。(注:現在は場所移転をしたという噂があります。詳しくはFacebookで)
The Galleryは川沿いのタイ料理のお店です。
店舗の中を通って川沿いに行き川沿いテラスで食事を取れるようです。
ここは手作りコットン製品のお店Nussaraです。
ちょっと金額的に値が張るレストランが入っているサラホテル。宿泊費用も1泊3,000バーツ(1万円程度)とこの辺では高額の部類に入ります。
そしてここはTHANN。タイ旅行の経験がある方なら空港や百貨店でよく見かけるお店だと思います。THANNはタイにおけるハーブ製品、オイルやクリーム類を取り扱っているスキンケアアイテムの第一人者、タイ旅行のお土産でも人気のブランドです。
ここはVieng Joom On Teahouse、お茶やお菓子を販売しています。
日本人の方が経営されているらしいCircle Source Paper Gallery。以前は市内西側にあった気がするのですが、現在はここに引っ越しされていました。和紙など様々な特殊紙を販売しています。
ちょっと素敵な雰囲気のお店がありました。店頭に並ぶバイクがまた店舗をCoolな感じにしています。
Reginaというお店です。ホテル、お土産屋、カフェ&タイ料理レストランです。このお店は日本語の看板も出していますが、それがちょっとお茶目な感じです。
いばって美味しい料理を食べましょう。
ラピュタ兵かと一瞬思いましたが、微妙に違いました。可愛いロボットです。
ここはKOME TONG CLASSIC Pop Culture Storeというお土産屋さんです。
Bedtini Bed and Breakfast、黄色い壁が特徴のホテルです。
素敵なアパレルショップ。日本の方が経営されてるのかな?と思ってしまうほど、日本的な店舗デコレーションでした。
日も暮れて街に夜の時間が訪れています。そろそろ夕飯の時間です。
この日の夕飯はここです。先ほど紹介したお茶目な日本語看板のあるReginaでタイ料理を食べることにしました。店内にはお土産品が沢山あります。
店内には飼い猫が沢山います。とてもかわいいですね。沢山の猫たちを見ながら店舗の奥に進みます。
キッチンが見えてきました。急に素敵な雰囲気登場です。
店員さんが案内してくれます。こんばんは、お世話になります。
このお店ではタイ産ワインも揃えています。
川沿いのテラスに案内されました。日が落ちたばかりの空の青さとテーブルクロスのエンジカラーがとても合いますね。
ピン川の向こうにある城郭側の様子を眺めながら、のんびりくつろぎながら食事をとる事ができます。
勿論、乾杯は氷入りシンハービール。タイではビールに氷を入れるのが当たり前になっています。こうする事でいつまでも冷たいビールを楽しむ事ができます。決して邪道ではないですよ。
これはソムタム、パパイヤサラダです。辛さを抑えてもらったのでとても美味しくいただきました。しかし本当は辛いほうがやみつきになるので1度辛いものを試してみるといいでしょうね。
トムヤムプラー。トムヤムクンのエビが魚に変わったスープです。エビはタイ語で「クン」と呼びます。なのでトムヤムスープにエビが入る事でトムヤムクンとなるのです。そして魚は「プラー」です。つまりトムヤムプラーはトムヤムスープに魚がはいっているという意味です。トムヤムはオレンジ色のものと透明なスープの2種類がありますがここは透明なスープのトムヤムでした。ほんのり酸味が効きつつ、魚のうまみがしっかりと詰まっている美味しいスープでした。
トートマンクン。エビのすり身を揚げたものです。絶品で僕も大好きな料理です。揚げたての熱々の時にハチミツをかけて食べるのですが、揚げたてに食べるのがコツです。日本からの友達やゲストに紹介すると必ず「おいしい」と言われる食べ物の1つです。
これはラープ。タイ在住日本人が好きなタイ料理ランキング上位に必ずはいってくる食べ物です。日本語で言うと、ひき肉のハーブ&スパイス炒めです。白米が欲しくなります。白米にこれをぶっかけて食べると食が進みます。
これは温野菜サラダ。真ん中にあるソース(ナムプリック)をつけて食べます。ビールがすすみます。
これはカオニャオ。もち米です。このもち米は北部や東北地方での料理では定番で、白米よりもお腹にたまりやすいのと、もちもちした性質がタイ料理から出る汁と絡みあって絶妙の味になるので人気です。手でちぎって食べます。
美味しいものを頂きながら、川向こうのライトアップされている市街地を眺める・・・とても最高のひと時です。夜のピン側沿いのチェンマイがこんなに素敵だとは想像していませんでした。
今回はたった2キロちょっとの距離を紹介しましたが、ご覧になって頂いたようにこのエリアには本当に色々な立ち寄り場所があります。そして冒頭で述べたように、タイの歴史を感じさせるレトロ感だけではなく、モダンな雰囲気も融合された建造物や店舗装飾が多いためタイにいることを一瞬忘れてしまいます。チェンマイ市内の「THE チェンマイ」を感じたあとは、このエリアに足を伸ばして夕方から「Another チェンマイ」を楽しんでもいいかもしれません。
G1でした。サワディクラップ!
追伸
チェンマイ市の姉妹都市は新潟県魚津市です。