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まなびの京都旅|山鉾巡行・神幸祭編

山鉾散策ツアーの翌日、7月17日は今回の旅のメインの日です。


山鉾と神輿の巡行

観覧は「まなび席」で

翌日は今回の旅の一番の目的、山鉾巡行の日。八坂神社の神様が洛中(京都の市中)の御旅所へ渡られるので、日中に山鉾巡行で道を清めます。そして、夕方から夜にかけて神様を乗せた神輿が八坂神社から御旅所まで巡行するのです。

私たちにとって初めての山鉾巡行でしたし、事前にチケットを購入して、御池通に面した「まなび席」最前列でイヤホンガイドを使った解説を聞きながら観覧しました。

解説する専属講師は、昨日の山村さんと同じく『らくたび』代表の若村さん。以前、若村さんのガイド養成講座を受講していたので、解説がとても楽しみでした!

受付を済ませると、パンフレットや観覧記念符、記念手ぬぐい、それに凍らせたアクエリアスと冷タオルまで入った観覧グッズを受け取りました。水も持参していましたが、熱中症対策は特にありがたかったです。

早めに席に着いたので、パンフレットを読んだり、他の場所で観覧しているガイド仲間と連絡をとったりしながら山鉾巡行を待ちました。

解説が始まったら祇園祭や山鉾、お稚児さんに関することなど興味深い話をいろいろ聞けて面白かったのですが、やはり山鉾が近づいてくると「もうすぐ山鉾が来る!」というワクワク感がだんだん盛り上がり、遠くに先頭の長刀鉾が見えた時は大興奮でした!!

山鉾巡行は旅番組などで何度も見たことがありますが、動いている様子を間近で見るのは迫力がありました。また、長刀鉾は生稚児さんが乗っている唯一の山鉾。厳しいしきたりに従いながら神様の使いとして様々な行事を経験するのは大変そうだけど、誇らしくもあるのかな。機会があったら、生稚児さんを経験した人に話を聞いてみたいです。

山伏山

昨日間近で見た山伏山。事前に御神体や名前の由来などを知っていると、より興味を持って観ることができました。

月鉾

鉾がスムーズに進むように車輪の下に木を敷いていく車方さんの動きにも、思わず見入ってしまいます。

そして我らが郭巨山!二日続けて町会所に行き(散策ツアーの前日、ガイド仲間たちと一緒に見学しました)、粽も授与してもらい、郭巨山の手ぬぐいを首に巻いて観覧していると、もはや身内のような気持ちです。

若村さんが代表を務める「らくたび」のみなさんは2010年から郭巨山のお手伝いをされているので、郭巨山の方々も若村さんの解説を聞く私たちの前で盛り上がりを見せて、目の前でくるりと一回転!!通常、巡行中は山鉾の片側しか見られないので反対側まで見られるのは貴重です。

山鉾巡行、おめでとうございま〜す!!神事ではあるけれど、”推し”の山鉾があると祇園祭をいっそう楽しめると思います。

鶏鉾

今年の郭巨山は19番目だったので、このあと4台の巡行を見守って熱い3時間が終わりました。最後尾の船鉾の鷁、やっぱりかわいい。

山鉾巡行の後は祇園へ向かいました。京都に行くと、ほぼほぼ毎回お参りしている八坂神社にまだ行ってなかったから。到着した時には、かろうじて神輿がまだ舞殿に見えたので遠くからお参りしました。

賑やかな神幸祭

山鉾巡行の夜には、神様が八坂神社から街の中心地、四条の御旅所へ渡られる「神幸祭」が行われます。

夕方、夫と寺町通で夕食をとった後、疲労回復のため夫はOMOへ、どうしても神幸祭を見たい私は御旅所へ。神輿が到着するまでだいぶ時間があったので、新京極商店街などをぶらぶら。

御旅所で神輿の通過予定時刻が書いてあるルートマップをもらい、それを参考に19時半頃にスタンバイしました。沿道にはたくさんの観覧者がいてとても賑やかでした。

1時間ほど待ったところで、予定より少し遅れて御神宝の行列が到着しました。行列には雅楽を演奏する方々もあり厳かな雰囲気。神事だということがよくわかります。

神輿の先導役のお稚児さんが白馬に乗って通り過ぎます。馬に乗る姿も姿勢良くキリッとしていました。

しばらくすると遠くから、手拍子とシャンシャンと鈴が鳴るような音、「ホイット、ホイット」と言う掛け声が聞こえてきました!素盞嗚尊(すさのおのみこと)が乗られている「中御座」と、それを担ぐ三若神輿会の方々です。

沿道の私たちも、「ホイット、ホイット」に合わせて手拍子。この掛け声、初めて聞きましたが、伏見稲荷大社や松尾大社の祭礼での神輿巡行でも聞かれる掛け声なのだそうです。由来などははっきりわかっていないようですが、このリズムのいい掛け声で、担ぎ手さんたちは力強く神輿を担ぎ、観覧者も気分が高揚するのは間違いないですね。

中御座は、六角形をしていて屋根に鳳凰が乗っているのが特徴です。
他の二基は、素盞嗚尊の奥様、櫛稲田姫命(くしいなだひめのみこと)の「東御座」(四角形で屋根に擬宝珠)、この二柱の子供たちである八柱御子神(やはしらのみこがみ)の「西御座」(八角形で屋根に鳳凰)。すべての到着予定時刻は23時過ぎだったので、今回は中御座だけ見てOMOに戻りました。

翌朝は京都旅最終日。三基の神輿が揃った御旅所へお参りして、京都を後にしました。

今回の京都まなび旅では、たくさんのことを見て聞いて、あっという間の5日間でした。次の京都旅はいつかな?何度か来ている京都でも、行ったことのない場所はまだまだ多い。たくさん学べる旅を、また計画しようと思います。

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