プチ旅|桜島
天気のいい日にフラッと桜島へ渡る。数年前からやってみたいと思っていたのですが、ついに先日、実現しました!桜島と鹿児島湾(通称:錦江湾)は毎日眺めていますが、海を渡るとちょっと特別感があるので、プチ旅。
片道20分250円の旅
桜島フェリーの片道運賃は大人250円(2024年10月5日現在)、出港から下船までだいたい20分かかります。鹿児島港側に改札はなく、そのまま乗船します。この日は火山灰も降っていなかったので、一番上のオープンデッキで出港を待ちました。
左側の建物は鹿児島水族館。右側に見える水路の一部は水族館のイルカの通路になっていて、イルカショーのトレーニング「青空イルカウォッチング」も見られます。
フェリーの進行方向を見ると、白い水蒸気を上げる桜島。日差しが少し強いけど、プチ旅日和です。
鹿児島湾には野生のイルカが生息していて、私も数頭で遊んでいるイルカを見たことがありますが、この日は出会えず。
桜島港に近づくと右側に見えてくるのは「厳島神社」の鳥居。鳥居の奥にある小さなお社と共に、フェリーを見守っているようです。
フェリーを降りてフェリーターミナルの改札を通り、桜島へ上陸です。ちょうどお昼時だったので、まず向かったのはターミナルから徒歩10分ほどの場所にある道の駅「火の島めぐみ館」。
小みかん満喫ランチ
今日のお目当ては『桜島満足セット』、鹿児島ならではの味を堪能できます。
温暖な気候で水温も安定している鹿児島湾は、自然環境に恵まれているため養殖が盛んで、鹿児島県は養殖カンパチの生産量日本一なのだそうです。
「がね」というのは、さつまいも入りのかき揚げのこと。他の材料に特に決まりはありませんが、こちらのがねには、かぼちゃ、玉ねぎ、にんじん、ニラ、ごぼうが入っていました。揚げた姿が「かに(鹿児島弁で’がね’)」に似ていることから、そう呼ばれているとか。少し甘めの天ぷらで、子供の頃から好きな郷土料理です。
メインの小みかんうどん。麺に桜島小みかんを練り込んであって、ほんのり柑橘風味。これだけでも十分美味しいのですが、柑橘好きなので小みかんスパイスを足しました。いつ食べても、美味。
ちなみに「桜島小みかん」は桜島の特産品で、直径5センチほどの小さなみかん。小ぶりだけど甘い!桜島の土壌には火山灰や軽石がバランスよく混ざり合っていて水はけがよく、果実に甘みが出るのだそうです。
道の駅の土産物店で販売している「小みかんソフト」、ジェラート風であっさりした味です。
桜島を知る
次に、道の駅から5分ほど歩いて「桜島ビジターセンター」へ。ここでは桜島の歴史や活動を知ることができます。
展示室の入口、床に描いてある絵は桜島の成り立ちがわかりやすい。
そのすぐ傍に「桜島の噴火・爆発回数」パネル。馴染みのない方には噴火と爆発の違いがわかりにくいかもしれませんが、噴煙が火口から1000m以上の高さまであがると”噴火”、一方、地震や空振、大きな噴石を伴った噴火は”爆発”としてカウントされます。時々、噴火が全国ニュースになりますが「桜島で今年◯回目の爆発があり、噴煙が◯mあがりました」と聞く”爆発回数”はパネル右側に書いてある数字。今年はまだ30回、静かです。
桜島の植生を紹介する展示では、噴火から50年後(手前)、噴火から100〜200年後(その奥)、噴火から200年以上(いちばん奥)の桜島の様子が示してあります。大正噴火と呼ばれる1914年の大規模噴火から110年。あと100年もすると、ゴツゴツした溶岩は今ほど見られなくなるかもしれません。
桜島の全体を上から見た模型。大正噴火で溶岩が流れ出て大隅半島と繋がった部分がわかります。この日も国内外から多くの観光客が訪れていましたが、はじめて桜島を訪れた方は、まずここで桜島について知るのも良いと思います。
桜島さんぽ
ビジターセンターを出たら、海を眺めながら「溶岩なぎさ公園」の足湯でひといき。ちょっとぬるめのこちらのお湯は、地下1000m から湧き出る天然温泉なのだそうです。
近くにはこんな溶岩も!見慣れてはいますが、やっぱり迫力を感じます。
最後にフェリーターミナル近くの「月読神社」にお参りしました。1300年の歴史があると伝わる神社で、主な御祭神は「月読命(つくよみのみこと)」、天照大神の弟神です。こちらの鳥居をくぐって海を振り返ると…
鳥居の間にちょうど航行する桜島フェリーが見えました。もう少し角度や位置を変えてみたらフォトスポットっぽく撮れるかな。
気が向いた時にフラッと船旅でリフレッシュ。およそ4時間のプチ旅、またやってみようと思います。