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猛暑には参鶏湯食べて猛暑だと揚げ物が売れる激アツな理由に目からウロコポロリ

何年か前の冬、新大久保の『ホルモン船 ホールちゃん』という美味しい韓国料理の店に行った時に、「寒いから熱々の参鶏湯(サムゲタン)が食べたいな〜」と言ったら、店主のテイさんに「グギさん何言ってるの!参鶏湯は、夏の食べ物!韓国では、暑い夏に食べるんだよ!」と言われて、ビックリしました。

そしてテイさんは立て続けに「冷麺は冬の食べ物!」と言ってきて、またまたビックリ。

日本では、熱々の鍋は寒い冬に食べるし、冷たい冷やし中華は暑い夏に食べますよね。

で、調べてみたら、日本人が真夏に鰻を食べる風習の土用の丑の日のように、韓国では毎年7月〜8月の暑い時期に夏バテ防止のために参鶏湯を食べて、暑さに負けない体を作る伏日( ポンナム )という重要な行事があるそうなんです。なるほど。

日本の土用の丑の日は、江戸時代の蘭学者である平賀源内が、もともと味が濃くてこってりしている鰻の蒲焼を夏でも売れるように考えて欲しいと鰻屋に頼まれて、丑の日だから「う」がつくものを食べると縁起が良い夏には精がつく鰻を食べるのが良いということ(こじつけ?)を考えて、鰻屋の店頭に「本日土用丑の日」というキャッチコピーの貼り紙を貼ったら、それを見た人たちが気になっちゃって、大繁盛したというのは有名な話。鰻の産卵期は冬なので、本来は産卵前の脂がのりきった秋から冬の鰻が旬なのに、今では夏の食べ物みたいになっちゃってるのは、平賀源内の宣伝の力ってすごいですね。


なぜ韓国では冬に冷麺を食べるのか?というのも調べたら面白かった。

朝鮮半島では毎年晩秋に越冬用として大量のキムチを漬ける。これを「キムジャン(김장)」といい、2013年ユネスコの無形文化遺産に登録された。大企業などではそのためのボーナスや休暇が与えられる場合もある。韓国では儒教の影響で女性が飲酒や娯楽に興じることは以前は許されていなかったが、キムジャンの際は公然とそれらを行うことができ、女性たちの祭りに相当するものであった。家族や親戚の女性、また地域社会の女性が集まり越冬のための十分なキムチを漬ける。キムチ漬けが終われば、漬けたてのキムチとポッサムと呼ばれる豚肉を茹でた料理に巻いて食べる慣わしがある。
引用:wikipedia

この「キムジャン」って、『愛の不時着』にも出てきましたね!
ものすごく、大事な作業だから手伝うように北朝鮮の村の女性たちに言われたのに、「わたしキムチ嫌いだから」とユン・セリが断っていたアレですね。
あのシーンを見て、キムチを漬けるということが年に一度の大事な儀式なんだと知りました。

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その「キムジャン」でキムチを大量に作った時に出た汁がもったいなかったので、麺を入れて食べたのが冷麺の始まりだそうです。
それで冬の食べ物になったんですね。

ちなみに、朝鮮半島で最初にキムチが作られた時はまだ唐辛子が無かったそうで、その頃のキムチはまだ赤くなくて、「水キムチ」というスープまで飲むものだったそうです。「水キムチ」は今でも食べれるお店、ありますね。

学生のころ、唐辛子は日本から朝鮮半島に渡ったということを知って、何で日本で根付かなかったのかな?といまだに不思議なんですよね。  
唐辛子が日本に根付いていたら、今とは文化もずいぶん変わっていたんだろうな。


参鶏湯は、暑さに負けないカラダを作るために夏に食べるようになった。

冷麺は、冬に漬けたキムチの汁が余ったので冬に食べるようになった。

鰻は、旬じゃないものを平賀源内の宣伝の力で夏に食べるようになった。

目からウロコポロリ


気温と温度が逆の料理を何で食べるようになったのかは、参鶏湯のようにカラダのことを考えてのものもあるけど、冷麺のようにもったいないからという理由や、鰻のように無理やり押し通して今では常識になっているものもあったりして、それぞれ面白いなぁ。


以前テレビで、猛暑の時はスーパーで揚げ物が売れると言っていて、それを聞いた時は「何で暑い時にわざわざ揚げ物食べるの?」と疑問に思ったのですが、主婦が暑い時は家で揚げ物をするのが嫌だからお店で揚げてくれているものを買うという理由を知って、超納得したのでした。

気温と料理の温度の関係、奥が深いので、もっといろいろ調べてみたい。










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