雨の匂いが嫌だわ
“雨の匂いが嫌だわ、貴方を見失って悲しい気持ちになるから”
っていうマイスティースの「霧の中」って曲の歌詞が好きなんです。
こういう言葉を大切にしたいなと思う。匂いがするし、場面が見える。時間軸は現在の雨から、過去の「あなたといた時間」にまで伸びている気がする。素敵だなぁ、と。
“お前の中で雨が降れば僕は傘を閉じて濡れていけるから”
こちらは、言わずと知れた細野晴臣さんの「恋は桃色」より。
誰かが、「最も美しいイントロ」ってこの曲のイントロについて降れていたけど、僕は上記の歌詞が好きです。
「愛してる」って言葉や「好き」って言葉を使わずに愛情を表現しようとした時に、悲しみに寄り添うって行動もその一つだと思うんですけど、傘をさしてあげる事や、濡れない様にすることも出来るけど、一緒にその雨に濡れてあげるってのも極上の愛なんだなと思います。シャイで不器用な男ってみんな好きでしょ?空は鼠色、恋は桃色。
いい言葉も、面白い言葉も出ない時の方がほとんどで。でも、何か書いてみたいと思うことが多々あります。
日記でも描こうかと思っても、今日のことなんて朝自転車にイタズラされてた事とか、先輩に褒めてもらったことくらいしかない(いや、結構あるな)
時間が無為に流れている事に対しての恐怖感みたいなのが、年々強くなっている。それはきっと何となく今の終わりが見え始めてるからなんだろうなと。
特別な事なんてなかなか出来なくて、何気ない日常を特別に彩ることも難しい。
ただ、今日雨が降った時に匂ったあの雨の匂いを嗅いた時に、冒頭の歌詞が頭に浮かんで、鼻歌を口ずさみながら自転車を漕いで大通りを自転車で横切る時の一瞬の感情を少しだけ大切にすれば、日々の時間が少しだけ煌めく様な気がしたのかもしれない。
何かに感動していたいし、時間を大切にしたいなと微睡みながら。もうすぐ夜が明けるなー。