短期滞在では提供できないこと
宿泊にもいろんな形があり、一泊だけされる方や連泊される方、長期滞在される方など様々です。
自分たちの場合、一泊が最も多く、たまに連泊される方がいて、長期滞在される方はいない状況です。
一泊の宿泊の場合、「夕方にチェックインして、食材を買って、BBQをして、卓球をして、銭湯に入って、寝て、次の日の朝はゆっくりして11時くらいに遅めのチェックアウトをする」という感じで過ごされています。
楽しんでいただけているので嬉しいのですが、それは宿単体の話であってまち全体を味わうことなく帰ってしまう人も多いだろうなと思ってしまいます。(完全にエゴですが笑)
ちなみに一泊の方に提供できる価値についてはこちらで少し触れています。
ある旅好きの知り合いが昔、
「友達といく旅行はどこ行っても楽しいに決まっている」
と言っていました。
一見するといい意味の言葉として聞こえるんですが、真意としては地域の歴史や文化、まちとしての背景など一歩踏み込んで知ろうとしたり体験したりする人が少ないという残念な意味での発言でした。
短期滞在だと届けられないものもまさにこれだなというのを最近感じていてます。実際連泊の方と一緒にまちあるきをしながらまちの歴史から始まり、なぜ香川でうどんが広まったのかに至るまで色々とお伝えする中で、一歩踏み込んでまちのことを知っていただけたのではないかと思っています。
田舎暮らしや海辺での暮らしを疑似体験したいとなるとなおさら時間がかかってしまいます。
野菜の収穫体験のように暮らしの中のある一場面を切り取って体験として提供するやり方もありますが、それで伝えられることには限界があります。
暮らしの体験はなかなか点での関わりだと難しくて、定期的な関わりを宿としても提案していかないといけない部分だなと感じていて、今年は実験的にこのような取り組みもしています。
暮らしを体験するということは複数の点を経験し、それらが線になって始めて「体験できた」ということになるのだと思っているので短期滞在だと提供することができません。
しかし、こういう部分こそぜひ体験して欲しいなと思うので、これからは長期滞在や定期的な関わり(年に数回訪れる)も増やしていきたいと思います。
密かに、長期滞在用のスペースも準備中で6月からは家賃月3万円くらいで実際に住めるようにできそうです。
この部屋は旅館業を取ってはいないので1ヶ月からの滞在になってしまいますが、一歩踏み込んで暮らしを体験したいという人がいればぜひ一度お話でもしましょう。(2〜3人くらいは住めます)
友達や家族と楽しみたい人も、一歩踏み込んで暮らしを体験したい人も、定期的に田舎に関わってみたいという人もグラデーションを持って訪れることができる環境を少しずつ整えてみようと思います。
短期滞在では提供できないことに向き合ってみます。
P.S
「こんなことしたらいいんじゃない」というアイデア等あればぜひアドバイスしていただけると嬉しいです🙇♂️
地域にずっといると見えなくなるものの方が多いなと感じているのでアドバイスが何よりもありがたいです!