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蜜月の刻(とき)
取材をさせてもらう代わり、自分の「初体験」談を話す羽目になるとは、思いもよらなかった。ある意味これは、懺悔であり、禊である。
編集者:匿名希望
自分は男女の関係について、それほど明るいというわけでもなかった。とはいえ、学生時代の交友関係というものはとかく面倒がつきもので、話題にはそれなりに興味を示さなければならない部分もあり…
「高校って、地元のひとばかりじゃないから、通学を一緒にしている友達が親友というわけではないし、部活をやっていれば部活のつきあい、授業によってはまた違う付き合いと、その場によってグループわけがあったりするじゃないですか」
「そうね、そんなこともあったかもね」
「わたしは進学クラスではなかったので、そんなに勉強をしなくてもいいクラスにいたんです。そういうクラスには、ませた子も多くて、妊娠して途中退学なんて子がいたり、放課後は彼の車で帰るなんて子もいたり、正直話について行くのがやっとだった部分もあって」
ついて行けないというところは、知らないことを「知らない」とはなかなか言えないという部分でもあった。そういうところに長く浸っていると、彼がいないことや、男女のなにそれを知らないことが「恥ずかしい」ことと勘違いしてしまうこともしばしばで…
「わたしは早く、友だちと対等の話がしたかった」
「それはつまり?」
「つまりは、焦ってへたをした…ということです」
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