*俵型みそおにぎり*
子どもの頃、母は、気が付くといつも台所に立っていた・・・・
台所で背を向けて立っている母親に「お腹がすいた」というと、残りご飯に味噌を塗って、軽く握ったおにぎりを口の中に放りこんでくれた。想像するだけで口の中に味噌が広がる…わたしはあれが、たまらなく好きだった
母親のおにぎりはいつも三角だったけれど、みそおにぎりに関してだけは俵型だった。わたしたちの手を汚さず、すぐに満足させられるよう、ひとくちに握って「ほら」と口元に差し出す。わたしたちは、まだおしりに殻のついた生まれたての雛のように、大きな口を開けてそれを待った。こぼれる笑顔
ときどき「みそおにぎりが食べたい」というと、梅の入った俵型のおにぎりを握ってくれた。あの頃、みそおにぎりは幼いわたしたちのおやつだった
我が家におしゃれなおやつはなかった。たま~に、小麦粉をこねて油で揚げた「ばくだん」と呼ばれる甘いお菓子を作ってくれた。まんまるい、ホットケーキよりも少し硬い食感のお菓子だった
たまにそれに生卵がついた。殻の頭に楊枝でちいさな穴をあけ、そこからずるずるっと飲む(´艸`*) 今では考えられないことだが、幼児のわたしはそれが大好きだった。そのうち、少しだけ白味を飲みちょろっと醤油をたらし、穴を抑えて振ることを覚えた。雛はただ口を開けて待つだけではなく、自分好みのテイスティングを覚えたのだ
うまいこと穴をあけられずに、たまごを壊してしまうこともあった。祖母にこっぴどく怒られた思い出もある。あの時は上手にできるはずがなかった。なぜか怒られたのは自分のせいではないという感情まで覚えている
あの頃は白米だった。そしてわたしは、俵型おにぎりがあまり得意じゃない
最近無性におにぎりが食べたくなることがある。ご飯時に、わざわざ握って食べたりもする。出来立てのおにぎりは本当に美味しい(*´ω`*)
タイタンさんのこちらの記事を見て、急にみそおにぎりを思い出した ↓ ↓ ↓
タダノヒトミさんのこちらの企画に参加します ↓ ↓ ↓
この画像を見ていると無性に米が食べたくなる。でもダメダメ! もう、気持ちのまま、欲するままに米に踊らされてはいけない年齢になってしまった。米は釜の中でだけ踊っていればいい
そしてさらに!
ご推薦のあったハスつかさんの企画にも参加させていただきます ↓ ↓ ↓
わたしの記事を見てくれた方々が「あーおむすび食べたい」ってなってくれたら、note冥利に尽きるかなぁと思います!