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妄想と幻実と
どこかで記事にしていたかもしれないけれど、学生時代または卒業まもなくの頃だったか、ちょっと変なアルバイトをしたことがあって
本に携わる仕事だったから喜んで出かけて行ったんだけれど、ついてみるとなにやら胡散臭いインテリの集まりだった。胡散臭いとは言いすぎかもしれないが、当時のわたしには妙に自信満々な彼らに不信感を抱かずにはいられなかったのだ
あれをインテリと言っていいのかも解らないけれど、強いて言うなら無名のコメンテーターのような、とにかく「わたしは賢いです」という見えないタスキが掛けられていたように感じる
とにかく、精力的に執筆をしていた頃のこと。出版関係のバイトがあるから「行ってみない?」と、同じく引っ込み思案なニートの友人から誘われたら興味がわかないはずもなく、ふたりで恐る恐る出かけて行ってみた
そこには若さを感じない公務員風情の男女が10人程度いて、みんな壁に渦高く積み上げられた新刊と思われる本やそれらが入った段ボールに囲まれた部屋に案内された
真ん中に楕円のテーブル、それを囲むようにビジネスチェアがぐるりと置かれていて整然とはしている。でも、綺麗なのになんか埃っぽさを感じる空間で、なにが起こるか解らないその場から早々に立ち去りたくて仕方がなかった
円卓の騎士のごとくそこに着き、無造作に会議は始まった
なにをするかというと、売れそうな本のタイトルを「考える」ことが仕事。タイトルが決まったら然るべき人に執筆してもらい、製本して出版する。今考えると自費出版の会社だったんだろうか?
毎週決まった日に集まって、売れそうなタイトルの案を出して「今月はこれで行きます」みたいな? その先はどうなるのか確かめることなくおわった。なぜってそれきり行かなくなった。そのおっさんたちの輪に入れなかったから
その輪の中に入っていたとして、なにか得るものがあったのかどうかも解らない
一応わたしも友人無い知恵を絞ってもそれなりの案を出したのよ。しかも「なかなかいいじゃん」的なものもあったわけ。でもね、最終的には「インパクトが足りない」だとか「ありがち」だとか言われて、面白くもなんともないのに空笑いされておしまい
その時決まったタイトルは「シンプルさがいいね」とかなんとか言いながら、ただ体の一部の名称だったり『~の使い方』とか『~とは』みたいな子どもの化学みたいなやつで、こっちは「は?」ってなったことだけは憶えている。それってわざわざ集まって案だし合う程のタイトルなの?ってね
なんでこんなことを思い出したかというと、最近読んでるマンガのせいだったりする
まだ読んでいる『転生』なんちゃら
最近のお気に入りは「ニセモノ聖女が~」とか「婚約解消され~」とか「捨てられたので~」とか「戻りません」「くつがえす」のワードが入ってるやたらと長いタイトルのやつ
そういえばトレンディドラマの頃、長ったらしいタイトルの主題歌が流行った時期がありましたが、漫画界は今そういうブームなのかしら?
でね、
ちょっと自分でも考えてみようと思って ↓ ↓ ↓
『どうしても転生したかった主婦(40)は異世界でミッシェルと呼ばれたい☆』
別にミッシェルでもなく、アマンダでもイザベルでもよかったんだけれどね
話の内容としては、
日々怠惰な家族の世話にあけくれ家事に疲れきった主婦が、本屋さんの立ち読みで「どうすれば転生できるか!?」なる本を見つけるところから始まる
疲れた主婦っていうのは普通に疲れていて、もうなにも「やりたくない」「開放されたい」「ひとりになりたい」と思っていながらも、なんだかんだ悩んで結局家族のために諦めがち。しかしながら「転生」は出来ずともせめて困らせてやろうと小旅行を思い立つ
家族にバレずに家出の計画をし、準備万端整えて完璧にやり遂げられたらその次は「いつか転生してやる!」もしくは「転生できるかも!?」と目論むわけよ
でもある程度年齢がいってるからこだわりが強くてそこから妄想と幻実に葛藤するというわけ
実際に今、自分が転生できるとしたらどうします?ってところ
・お姫様であること(かしづかれたいわけ)
・魔物は出てきてもサバイバルはなし(危険なことは無理)
・対人関係は柔和(今が疲れているから)
・名前は覚えやすいもの(長いカタカナは覚えられないから)
・「主婦」は職業であり国からお金が貰える能力給(これ大事)
そしていちばんの重要事項なのは自分のなまえ
昭和の古臭い「○○子」ではなく、かといって当て字満載のキラキラネームでもない、シンプルかつかわいらしい名前で呼ばれてみたい願望を膨らませる。むかし憧れた魔法少女の名前だとか「ぱぴぷぺぽ」が入った名前でもいい
でも40年も普通の名前で生きて来たから、突然違う発音の混じった名前で呼ばれたら「え?」ってなっちゃうかもしれないから、今の自分の名前をもじって無理矢理カタカナ読みを捻り出す
それがミッシェルでもキャロラインでもフランソワーズでもなんでもいいのだけれど、とにかくお姫様っぽい名前で呼ばれてみたい!
さて、転生できるのか!
こんな感じかなぁ( * ^꒳^ *)
ちょっと書いてて面白そうだったけど、いろいろ無理があるかもね
ま、妄想だからさ
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