『夏休み明けゼミ発表:見えないものを見るちから~OFPモデル的クイズ観からPQRモデル的クイズ観へ・脱!点Pへの道~』(1/3)
・さて、夏真っ盛りの8月が明けて9月。新学期が始まるぜよ。今日は9月1日(木)、か先生による、週に一度の「クイズ在野研究室オフィスアワー」の日じゃ。
・なんか前回のオフィスアワーで、夏休みの宿題が出された、、、気がするのだが、気のせいだったようなので、ここで供養させていただくぜよ。
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■クイズ在野研究室オフィスアワー
・「クイズ在野研究室オフィスアワー」。それは、毎週木曜日21時30分~24時00分に、『ケアとしてのクイズ』でおなじみのクイズ研究者”か”先生が開催している、Twitterスペース上の相談室である。
・そこでは、「クイズよろづ相談うけ〼(↓に書かれた内容が対象)」の誘い文句にあるとおり、クイズに関するありとあらゆるお悩み事や相談事を、か先生がうけとめてくださり、貴重な私見を頂くことができる。おそらくこの世で唯一無二の、超ニッチな誰得俺得スペースなのである。
・そんな絶好の機会に、自分はというと、その仏のような"か"先生に向かって、一見クイズと無関係で営業妨害と思えるようなクソリプ質問の数々を送り付ける気狂いムーブメントをかましておりますが、そんな気狂いにも先生はマジメに相談にのってくださるので、救われる毎日でございます。神か仏か聖人か何かぜよ(*´ー`*)
・そして、このスペース。振り返ってみれば、今年の6月16日を皮切りに毎週続いており、今回、9月1日のスペースで、なんとその数11回目ッ!!ありがてぇ!!
・先生から頂戴した数々の私見やアドバイスは、記録には残っていないけれど、記憶には残っており、在野クイズ研究者の在野研究者として、大いに刺激をもらう日々でございます。
■今日のお話の前置き
・さて、話はちょいと遡り、前回(8月25日)のオフィスアワーまで戻ります。
・ぐだぐだすぎて内容を完全には覚えていないのですが、たしか、先生から次回までに用意しといてね、と2問ほど宿題が出された気がする。気がするのだ。。
・宿題は「経済」に関するものでした。
・かねがね先生は経済に興味があるそうで、1年程前に、「これだけ押さえる!経済がわかる本!」のような本を読んで作問をしたことがあったそうです。しかし、そもそもの経済の基礎的な知識がなかったため、問題を作ったはよいものの「So-What?(で?何?)」なものしか作れなかったそうです。
・日本経済新聞を読むとよいと本に書かれていたので、日経新聞を読んでみたそうですが、何が書いてあるか意味不明。世の中のビジネスマン、経済に詳しい人々がどのように日経新聞を読んでいるのか、常々きになっているとのこと。
・そこで、曲がりなりにも一応は経済学部を卒業しており、社会経済をよみとくための一通りの基礎知識は備わっているであろう、わたくし、よだれねこに次回までの宿題として白羽の矢がたったという次第です。
・ということで、宿題の一つめは、こちらのクイズになります。
・先生は、兼ねてより「問いと答えを単なる1対1でのみ問うようなクイズ」には面白みを感じなくなっているそうです。
・例えば、みんはやで出題者として自作問を出題した際、回答者の側には答えを考えるために色々と駆使された、か先生が知らない知識・経験が広がっているはずなのですが、みんはやのゲームシステム的には回答者からは「正解か不正解か」という情報しか見えません。これは「自分の知らないことを知る」ためにクイズをする観点からすると、正解率ぐらいしかプラスになることはない、広がりがないなと思うそうです。さもありなん。
・知っているか否かの1対1対応の閉じたクイズではなく、考える余地があり開かれたクイズ問題に対峙した際、回答者である他者がどのように考え、どのような理由をもって、その答えに至ったのか、自分が知らないその思索経路を知ることこそが、先生の関心事である旨を、当該スペースでも繰り返し主張してこられました。
・先生は、その実践の場として、日曜日22時00分(不定期)から、オンライン上のクイズプラットフォーム「QALive」にて「ふつうのクイズ」というボードクイズの企画を主宰し、独自のクイズ道を探求しておられます。
・今回の宿題は、まさにその延長線上にある。もっというと、動機の川上、もっと上流の源泉に近い部分に繋がる問題なのではないかと思います。
・そして、宿題はもう一つ出されていた、、気がします。
・話は、さらに前々回(8月18日)のオフィスアワーに遡ります。
・時刻も0時に近づき、なぜか奇跡的にトイレの話題で盛り上がった後に、プラグマティズムええで~、ブランダムええよ~、推論主義やで~、アブダクション楽しいぜよ~、という話をして、ちょうど先生がトイレ休憩に入ろうとした矢先の出来事でした。
・突如、入ってきたスピーカーリクエスト。
・先生が許可を出して招き入れると、そこから聞こえてきたのは「"弱者中年男性代表"の立場から物申す!!」として、ヤニをふかす溜め息が混じった、クイズを嗜む中年男性の関西弁丸出しのぐだめきだったんですわ。
・弱者を連呼し自称するその中年男性は、往年のクイズゲーム「ネットワーク対戦クイズ Answer×Answer」をきっかけにクイズを始めたそうで、ある時、対面でのクイズ大会である「新人王・早押王(通称:しんはや)」の存在を知り、同ゲームの稼働終了もあって、大会に参加してみたそうです。
・Answer×Answerではプロアンサー(上位ランカー)だったことや、若いこ達が集まる「新人王」に混じるのも変やなと思ったこともあり、自分、そこそこいけるんちゃうか?との期待も持ちながら「早押王」の方へエントリーしたそうです。
・結果はご想像のとおりで、あまりにも早いポイントでの周りの押しをみて、「覚えゲーやん、カルタやん」と失意の念を抱いたそうです。アンサーアンサーも覚えゲーに変わりないことも理解した上で、ここでは活躍できんな、ふらっとオープン大会に1人で入っていっても自分の居場所はないなと感じてしまったそうです。
・「新人王・早押王」ではボタンに点ける機会が増えるよう、勝ち負けの数により参加者の組み合わせが変わる「部屋移動」の仕組みが取り入れられているのですが、それについては「弱いもの同士で傷の舐めあいをしているだけ」との思いを抱いてしまい、もう一回行こうという気にはなれなかったとのことでした。
・0時を過ぎ、今日のオフィスアワーとしては終わっていたこともあり、上記のぐだめきに続き、なぜか話題がクイズ以外へと移りました。
・やれ中国がどうだの、アメリカがどうだの。選挙がどうだのといった終着点の見えないざっくばらんな話が続き、か先生がコメントすると、それはちゃうんやないか?と根拠がなく主観でとりあえず反発してタバコをふかすという、不毛なやりとりが続きました。
・世間一般には、初対面の人とは宗教・政治・野球の話題は避けた方がよいと言われておりますので、おそらく、この自称・弱者中年男性代表の方は、先生と初対面ではないのか、あるいは、よほど世間一般から外れたアウトローかのどちらかだろうなぁ、怖っ、、、近寄らんとこ、、、と思って、スッと身を引いてお布団に潜り込み、その日、私はクイズダービーを出題することなく眠りについたのでございます。
・後で先生から話を聞いたところによると、朝方まで延々とあの調子で話を続けていたそうで、大変だったろうなぁ、、と思います。
・弱さを自称する者は、弱さで自傷する者でもあり、その弱さは他傷行為へと容易に移りうる可能性がある点で、お近づきにならない方がモアベターだと思います。
・悲しい世界だけど、何というか、クイズをするときは、救われてなくちゃあならないんだ。クイズを言い訳に使ってはならない。そういうことなんじゃないのかなぁ。
・っと脱線、御面被り仕る。
・その朝までトークの中で、「なぜ、経済は成長しなきゃならんのか?」という話が出たそうで、どうなんだろね?って話になったそうです。
・別にGDPがマイナスにならなければよいのではないか?現状維持なら問題ないよね?近年では「脱成長」というバズワードが『人新生の資本論』をきっかけに話題となっている中、なぜ成長が必要なのだろうか?と。ふむ。
・たしかにそんな気もしてきます。もっというと、GDPがマイナス成長でも、一人当たりGDPが変わらなければ、別に生活水準は保てるから問題にならないのではないか?とも単純に思えそうです。なるほど。
■まとめ
・ということで、今日はこの2つの疑問。
・1つ目は「Q.世の中のビジネスパーソンは、日本経済新聞をどのように読んでいるのか?」
・2つ目は「Q.経済、すなわちGDPは、なぜ成長しなければならないのか?」
・この2問について、(クイズスペースなので)途中途中、クイズを交えながら、夏休み明けのゼミ発表をしたいと思います。
・今日の発表では、この2問の答えを、それこそ1対1対応で覚えるために示すのではなく、もっと汎用性の高い「知識を活用するとはどういうことか?」という観点から、もののみかたを知る楽しさを感じていただけたらなと考えています。
・また、もうちょっとクイズに寄せた話もできればと思います。
・世の中には、同じ物事を見聞きしているはずなのに、そこから、直接には言及されていない色々な知識を見出す人がいます。いわゆる、「一を聞いて、十を知る」ですね。
・例えば、後程とりあげますが、経済の話に絡めると、日本経済新聞で「新アベノミクスでGDP600億円を目指す!」というニュースを目にしたとします。これは、単なる事実としての知識としての「一」ですね。
・この「一」に対して、ふーんと「GDP目標→600億円」という知識だけを受け取る人もいれば、中には、自身がもつ他の知識と組み合わせて、実現のためには?と問いを立て、そこから世の中がどのように動くか予測し、有益な情報を引き出す「十」を知る人もいます。
・前者の受け取り方は「So What?(で?)」、後者は「What ? So…(それは何であるか?そこから言えることは…)」となる受け取り方と言えるでしょう。
・どこからこの違いは生まれるのでしょう?また、"So What?"を避けるには、どうすればよいのでしょうか?
・「見えないものを見るちから~OFPモデル的クイズ観からPQRモデル的クイズ観へ 脱!点Pへの道~」と題して、私事ですが、Quizologyの知見を一部引き合いに出しながら問題解決を図っていければと思います。前置きが長くなりましたが、よろしくお願いします。
(2/3へ続く)