「創作大賞2024」デザインの裏側
「創作大賞」とは
あらゆるジャンルの作品を対象にした、日本最大級の創作コンテストです。 第3回となる今回は、21のメディアが参加し小説やマンガ、エッセイなどさまざまなジャンルで作品を募集。 2024年4月23日〜7月23日の約3ヶ月間で、昨年の33,981作品より大幅に増え、52,750作品の応募が寄せられました。
今回もそんな創作大賞を演出した制作物のプロセスについて書こうと思います。
いろんなところ、パワーアップさせよう
今年は、基本路線の格調高いインターネットの文学賞を目指し、変わらないことで強さを持つブランディングを目指していくことになりました。
キービジュアル
変わらないことでできていくブランド:24年は、新しいビジュアルも検討したのですが、いままでの資産を生かし、23年度に開発したビジュアルで引き続きブランディングしていくことにしました。
コカ・コーラのコークレッド、アップルのシンプルなデザイン哲学など変わらないビジュアルやメッセージは、人々の記憶に残りやすくなります。アワードで言うとアカデミー賞やエミー賞などもお馴染みのオスカー像などが浮かびます。一貫したメッセージや価値観を長期的に維持することでより、信頼感を持ってもらえることを目指します。変えない覚悟を持って、ずっと続いていく賞を構築していきたいと思います。
また、今年のチャレンジとして、より浸透させるところに力を注ぎました。
webサイト
去年からの基本路線は踏襲しつつ、縦に長かった短所を改善し、1ページビュー目で簡潔に情報が入ってくる設計にし、全体的にスリムにしました。
トロフィー
去年に引き続き、受賞者へお渡しするトロフィーの制作を行いました。
トロフィーも同じものにしたかったのですが、全く同じ状態にするのではなく、サイズと素材を変えてこれからもずっとつくりつづけていくことのできる持続可能な形を模索しました。
今年も友成工芸さんにたくさんリクエストと工夫をしていただき、中心の真鍮をアルマイト&塗装にすることにしました。この素材に変更したことで、経年変化が抑えられることになりました。
撮影:今年は物撮りは行わず、使われている風景を切り取る形での撮影を試みていただきました。
ご協力:写真撮影仁科勝介さん
ビジュアルの方向性: 目指すビジュアルは、実際に使われているシーンや受賞者の方が持っていたりする自然なシーンを狙っていただきました
また、友成工芸さんのほうで撮影した素材もいただいたので、こちらは若干加工して使用させていただきました。
メダルのデザインプロセス
今回メダルは去年と全く同じものを用意することができ、こちらも定番のこれぞ、創作大賞と思っていただける存在にしていきたいです。
こちらもかつおさんにかっこよく撮っていただきました。
ご協力:メダル制作 青谷製作所さま
授賞式の会場づくり
会場デザインの初期段階: 今年、授賞式の会場は別の場所で行う計画もあったのですが、note社に来ることを楽しみにしていただける方がいること、あたたかい会にしたいということ、細かい調整を行いやすいということから、今年もnote placeで行うことになりました。
去年よりもグレードアップした会場を目指そう
去年やってみて一番課題に感じていたのは、ステージを写真に撮った時です。会場自体はお花でとても華やかになっていたのですが、画面上どうしても写り込まず、背景が殺風景になってしまっていました。
そこで、初期案ではパネルを入れる案を検討していましたが、構造上無理があり、結果的に今回の仕様に落ち着きました。
不自然な無理のある装飾はせずに、パナソニックさんのイベントにヒントを得て、本棚に置いて気持ちのいいサイズ感のミニパネルを配置することにしました。
創作大賞のキーカラーは黒ですが、ポイントとしてゴールドと少し青みの強いグリーンも使用しているので、黒だけだと重くなることを考慮して、金ベースのミニパネルと、映り込んだ時に見えるサイズ感でロゴと年号も配置しました。
また、事前のテストで黒い画面を撮影するとかなり反射してしまうことも判明したので、制作をお願いした千修さんには何度か足を運んでいただき、スーパーマッド素材のパネルで制作いただきました。こちらは狙い通り反射が気にならずよかったです。
紙足も角度がつきすぎていたのでカットして垂直に近い形まで直していただきました。
また、お花が写り込んで欲しかったのでサイドにもお花を設置しました。
これは大成功でした。レッドカーペットは授賞式感を出る&使用しやすいアイテムなので、会場に絶対入れたい。一方で、イベントチーム協力のもと、会場で実際にシュミレーションしてみたところ、無理に背景の布をつけたり、キラキラ装飾を入れてしまうと学祭のような印象を与えてしまいプロフェッショナル感が損なわれてしまうため、これらを避け、note placeにふさわしい無理のないスタイルを模索しました。結果として、サイドに配置されたプロジェクターとお花が会場の雰囲気を引き立てる上で重要な役割を果たしました。今年もモロフジさんにオンシジウムを素敵に飾っていただけました。去年参加された方にも去年よりグレードアップしたとも言っていただけて写真もいい写りになってよかったです。
また、今回は照明さん、カメラマンさんにも入っていただいたので、より本格的なステージを演出できたと思います。
また、再現性のある装飾の仕組みができたので、別のイベントでも利用できそうです。
ご協力:シーズン・ハーツさま
また、今年はエントランスも装飾をすることができました。
みんな気分の上がるレッドカーペットを会場全体にひき、お花を設置して、受賞者の方の全員のお名前の乗ったパネルを展示しました。
ここでも照明さんが調整してくれた照明のおかげもあり、より式典感がでたフォトスポットとなってくれました。皆さん写真を撮ってくださりよかった!
皆さんにも帰りにオンシジウムの花束をお裾分けできてとても華やかでいい記念になることができたのではないかと思います。
その他つくりものたくさん
プロジェクト素材制作:その他細かい作り物が当初計画されていた分だけでもかなりの数があり、今年も去年以上にの展開物がありましたが(59アイテム!)ディレクターチームの早期で入念な計画の元、スムーズに進めていくことができました。
それに加えて、授賞式で必要なアイテムも定番化してきたので、来年は脱属人化できそうな予感です。
受賞者全員分の名刺
今年初の試みとして、去年は名刺のテンプレートを用意していたものの、当日お持ちいただいていない方が後悔されていたという反省を生かし、今年はnote社で全員分の名刺を用意することにしました。
受賞が決まってから情報を集めるので、物量と時間との戦いでした。制作に関しては今更ながらに簡単にバリエーションをつくる技を習得し、なんとか作り終えることができました。50名分の入稿を一気にやるのはかなりきつかったですが、皆さんに喜んでもらえてがんばったかいがありました。
参考にさせていただいたnote
https://note.com/katsunori_osanai/n/n4ca8f17e4627
当日配布する冊子:
去年に引き続き冊子も制作しました。型はできていたので情報が揃い切るのがギリギリでハラハラでしたが、漫画部門の方のイラストもいれることができて記念に残るものになってよかったです。
PRチームのアイディアでギリギリでつくった手持ちのパネルも撮影の時に大いに役立ってくれて、つくってよかったです。
新しいノベルティ、noteのノート復活!!
このタイミングでデビューとなったノート
表裏でブランドカラーの黒とサブカラーのホワイトを両方表現したノートになっています。
形としては初代noteのノートと同じスマート新書サイズですが、こちらもロゴに箔をつけれたり、いい感じのノベルティに仕上がりました
(サブカラーロゴの方は版ずれを防ぐために箔なし)
用紙ヴァンヌーボにニス加工をしています
協力:ダイヤモンドグラフィック社さま
過去の受賞作品を展示
過去作品の展示も会場でできたこともよかったと思います
たくさんのご協力をいただき、今回も無事製作することができました。
大変感謝しています、ありがとうございました。
今回は当日も事前のシール張りやお土産詰め、少し案内役なども行い、より授賞式にコミットすることができ、思い入れの深い会になりました。個人的な体調のために懇親会などは参加できませんでしたが遠くから皆さんの様子を見届けることができてよかったです。
また、今回は社内でもいろいろな人たちが協力してくれ、全社をあげての盛り上げや協力があって出来上がった会だったこともとても良かったと思います。やはり、クリエイターさんの生の反応や声を感じることができることはとても貴重な機会となり、やってきたことがよかったと感じれる瞬間でもあります。
これからも引き続き、だれもが創作をはじめ、続けられるようにデザイン面でのサポートをしていきたいと思います。
長くなりました、おしまい。
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