人を信頼するのをやめた
仕事とか恋愛とか本当に大切なことが上手くいかないのはなぜだろう
目標に手が届きそうになって
好きな人に喜んで貰えて
誘ってもらって
自分を受け入れてくれる会社
自分を受け入れてくれる恋人
そんな出来事が現実になりそうなときに、いつも足元をすくわれる
あと一歩のところで崖から落ちるみたいに
落ちている間は自分の感情がわからなくて
「あれ?」「どうして?」なんて頭の中が混乱しているんだ
地面に落ちた頃には、もう山の頂上なんて見えるわけもないのに
ずっと上を見上げて泣いていた
そして崖から落ちたことによる『現実』を知ることになる
仕事も失くして
好きな人に振られて
これからのことを考える猶予は心になかった
私はただ崖の上にいるはずの私を想像していたんだ
付き合っていたはずの未来とか、一緒に仕事をしているはずの未来を
現実逃避した
しないと精神的に辛かったから
でも同時に自分のした過ちを探していた
どこからが選択を間違えていたのだろうと
いまさら考えても遅いのに
後悔という名の絶望へ
もう周りは真っ暗だった
お金もない
仕事もない
好きだったあの人もいない
絶望的な状況下で、できることは泣くことぐらいだっただろうか
泣いたところで何も変わらなかったが
時間は過ぎて心は少し穏やかになっていった
そして人を信頼することをやめた
ちょっと無慈悲な話だ
場合によっては失礼かもしれない
でも、自分を守るために信頼するのを辞めたんだ
私の心はもう前のようには戻らない
人を信頼しない人生は楽しいのだろうか
正直、楽しくなさそうだ
でも仕方がない
私はもう二度と同じような体験をしたくないのだから