24.01.14 コンサート曲目解説 Liebeslied / Johann Kaspar Mertz
2024年1月14日 アンサンブル「PentaTonika」第1回演奏会のために、noteで随時プログラムノートを公開していきます。
Liebeslied, Joseph Kaspar Mertz (1806-1856)
ヨハン・カスパール・メルツはドイツのギタリスト、作曲家。主にドイツ、オーストリアを活躍の場とし、コスト (N. Coste) と並び、ロマン期における名演奏家・作曲家であった。しかし、没後その存在はともすると忘れがちになったが、近年その業績が再評価され始めた。
本曲は、曲集「吟遊詩人の調べ (Bardenklänge) 作品13」に収録された作品である。本曲は曲集のタイトルの通り、大衆的で親しみやすいメロディを基本とした無言歌であり、構成も単純明快である。
しかし、楽譜に書かれた指示をもとに、いかに「吟遊詩人」的な、味のある演奏にできるかが肝要であり、その点で、演奏者は常に名演奏家メルツから「試されている」感覚に襲われる。