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フロンターレの原点回帰
先週土曜日に行われた川崎F対C大阪を、dazn見逃し配信でやっと観た。結果は、0-0のドロー。これで、川崎Fは勝点5(J1:14位)、C大阪は勝点5(J1:13位)となった。
昨シーズンは、3連覇を逃したとは言え、2017年初優勝以来、ここ6シーズンで4回のJ1制覇を誇る川崎Fだが、今シーズンは怪我人が続出して苦戦している。
特に、前節新潟戦は、内容としても完敗と言って良いほどだった。
それでも、今節のC大阪戦は、随所にらしさが戻ってきている感があった。キーになったのは、おそらくノボリだろうと思う。
2017年初優勝を知る数少ないメンバーの1人で、風間サッカーの体現者でもある。
これまでは、アキがひとりでゲームをコントロールして、チャンスメイクして、何ならフィニッシュもしてと大忙しだったところを、ノボリが左SBでゲームをコントロールすることがてきるので、アキの自由度が増しているように見えた。これは、かなり大きい。
そして、75分にユウが投入されることで、さらにフロンターレらしさは増していく。ユウがフィニッシュを担うので、アキはチャンスメイクに集中することができる。
そして、ハイライトは、残念ながらオフサイドになったが、ノボリからスペースに抜けるユウへのパスである。こう言う目が合うパスワークが、今シーズンはなかなか見られなかった。
開幕戦を観ると、今シーズン、鬼木監督はチームをアップグレードするために、いろいろなネタを仕込んでいたように見えた。それが怪我人続出で、苦戦を強いられ、新潟戦でチームのアイデンティティさえも危うくなっているように見えた。そして、そこで取った打ち手が、新しい戦術ではなく、原点回帰だったのではないかと思う。
常勝チームへと変貌を遂げつつあったフロンターレに訪れた苦難。それでも、これを糧にチームがどのように成長していくのかを楽しめるシーズンになりそうだ。