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家長のクロスに痺れたゲーム。

8月20日に開催されたJ1リーグ第26節、福岡対川崎Fは、1対4で川崎Fの勝利となりました。これで、福岡は勝点27(J1:13位)、川崎Fは勝点43(J1:3位)となりました。

残留、優勝と目標は違えど、ともに負けられない1戦は、7分に川崎Fが先制点をとります。ガチガチに守る福岡に対して、じわじわと追い詰めて行く川崎Fと言うゲームをイメージしていたので、少し拍子抜けする時間帯での先制点でした。

ただ、前半のうちに福岡は、ボールを保持しながら押し込む時間を作り、同点ゴールを奪っています。この得点により、ゲームは一進一退の攻防になるかのような展開でしたが、前半終了間際にカウンター一閃で川崎Fが追加点を奪い、前半が終了します。

後半は、福岡がマリ、フアンマを投入し、攻撃の圧力を強め、川崎Fはリードしているとは言え、少し苦しい展開を強いられます。そんな中、64分に谷口からのロングフィードが家長へ通り、家長からのクロスにマルシーニヨが合わせて、3点目をあげます。ゲームを決定づけるには充分な追加点でした。

その後、福岡は、グローリーがペナルティエリア内でファウルして、退場およびPK献上。4点目を奪われて、ゲームの行方は決まってしまいました。

このゲームで痺れたのは、家長の2本のクロスです。2点目は右足、3点目は左足で蹴っているのですが、状況に応じた蹴り分けと相手DFとの駆け引きが見事だなと思いました。

2点目はカウンターで、家長が右サイド深い位置にボールを持ち上がります。少しスピードを落として中の様子を伺うような素振りだったこと、家長の利き足が左であることを踏まえ、相手DFは、すぐにはクロスを上げてこないと判断していたと思います。

ところが、家長はスピードを落として、中を見たら、すぐに右足でクロスを上げます。おそらく、相手DFが想定していないことを見切ったことと、ダミアンとのタイミングがあったことで、躊躇なく右足でクロスを上げていると思われます。これには相手DFも反応できておらず、ほぼノーチェックでクロスを上げさせています。

3点目は、谷口からのロングフィードを右サイドの深い位置で受け(このトラップも見事だった)、味方とボール交換をして、今度は左足でマルシーニヨへドンピシャのクロスを上げます。この時、相手DFは明らかに家長の右足側を切っているのですが、おそらく2点目の右足クロスのイメージが残っているのだと思います。結果として、左足で精度の高いクロスを上げることが出来ています。

ちょっとしたことなのですが、この2つのクロスから、如何に家長が相手を見てサッカーをしているかが伺い知れ、むちゃくちゃ痺れました。

そして、こう言う、ちょっとしたことが勝負を分けるんだな、と思わさせるプレイでした。

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