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地理・歴史学

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人の価値観は、外的環境に大きく影響されます。地球全体に関して時間軸・空間軸双方から、どのような環境のもとで我々が今ここにいるのか?解明していきたいと思っています。
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#トルコ

知的アンカラガイド『トルコ100年の歴史を歩く』読了

<概要> トルコの首都アンカラ在住の著者が2023年トルコ共和国建国100周年にあたって、アンカラをテーマにトルコの歴史・地理・文化・政治経済を網羅的に扱った新書。 <コメント> 昨年2023年はトルコ共和国建国100年ということで、イスタンブールによりがちなトルコではなく、トルコ共和国の首都アンカラを主役にした現代トルコの生き様を本書で味わうことができます。 ただし「読み物そのもの」としては、ちょっとダルな印象。 地区ごとに大使館があるとかないとか、本屋があるとかない

旅行して感じたトルコのイスラム事情

今回2週間ほどギリシア・トルコに滞在して、2週間前に渡航したロードス島の中央内陸部で山火事になっていることに驚いています。私が訪問したのは島の北部の先端部分だけなので、まったく別の場所ではありますが。。。 #日経COMEMO #NIKKEI さて、国民の99%はイスラム教徒だといわれるトルコにおいて、イスラム教に厳格だというカタール(2022年訪問)やUAE(2017年訪問)などと比較しつつ、イスラム的には、どんな感じだったのか、ざっと以下に整理したいと思います。

トルコからみた世界『トルコ 中東情勢のカギをにぎる国』内藤正典著

<概要>現代国際情勢におけるトルコの役割とその存在価値について、解説した著作。2015年出版なので情報は古いが、東西の橋渡しにして西側から見たイスラーム圏の窓口、そしてNATO加盟国という、トルコならではの独自のポジショニングが興味深い。 <コメント>西欧列強からの圧力を自力で回避し、最後には民主的近代国家を立ち上げた、という点で、日本とトルコはよく似ています。 ところが、近代国家を成り立たせるために活用した大義名分が真逆というのが面白い。 近代化においては、西欧もトル

トルコ民族とは何か?『トルコ民族の歴史』坂田勉著 読了(2024年3月改訂)

以下内容、トルコ系民族ハザール人のユダヤ教改宗について「誤った」と思われる内容あったので改訂しました。 <概要>トルコ系言語を話す人々=トルコ系民族に焦点を当て、それぞれの地域ごとにトルコ系諸民族がどのよう経過を辿って今に至るのか?特に宗教の時代(中世以前)から民族の時代(近代以降)への移り変わりの中で、トルコ系がトルコ系として、どのように民族意識を獲得していったのか、が紹介されている著作。 <コメント>トルコ民族とはどんな人々なんでしょう。中世の「宗教の時代」から近代の

『イスラム飲酒紀行』高野秀行著 読了

『謎の独立国家 ソマリランド』を読んで以来、著者高野秀行のファンですが、高野秀行のイスラーム論『イスラム飲酒紀行』も実に面白く、あっという間に読んでしまいました。 ⒈イスラーム教と飲酒過去にも紹介しましたが、コーランでは飲酒は禁止していません。 酔っ払ったまま礼拝することを禁止しているのです。ただ1日5回礼拝があるので実質一日中酔っ払えない、ということ「つまり飲酒できない」ということです。 本書は「飲酒紀行」と称しながら、イスラーム文化ガイド的性格を持っています。 世

『オスマン帝国 柔らかい先制』鈴木董著 読了

<概要>これまでの西欧主観に基づくオスマン像ではなく、オスマン主観に基づくオスマン帝国の歴史、特にオスマン帝国前期のスルタン独裁の時代をメインに紹介した新書。 <コメント>前回再読した『オスマン帝国 500年の平和』ではちょっと長すぎる、という方には本書の方がコンパクトなのでおすすめ。 『500年の平和』同様、従来の西欧からみた視点ではなくオスマンを主語にした視点なので、オスマン帝国の別の姿が理解できる内容になっています。 特に本書ではスレイマン一世までの帝国全盛期(本

『オスマン帝国500年の平和』林佳世子著 読了

<概要>強大な軍事力と中央主権とイスラーム法に基づき、500年もの間継続したバルカン・アナトリア・中東・北アフリカを統治した最後のイスラーム国家の興亡の詳細を紹介した書籍。 <コメント>来月2023年7月、ギリシア哲学のルーツ探訪をメインに、トルコ・ギリシア(トロイ→レスボス島→サモス島→ミレトス→イスタンブール→アンカラ→ロードス島)を旅行するにあたって、13年前に通読した本書再読。 書き手の上手さもあって、400頁近くの大著にもかかわらず、要点をかみしめながら一気に読