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地理・歴史学

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人の価値観は、外的環境に大きく影響されます。地球全体に関して時間軸・空間軸双方から、どのような環境のもとで我々が今ここにいるのか?解明していきたいと思っています。
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2024年6月の記事一覧

「兵庫の風土」地震メカニズム解明のきっかけとなった世界的な場所「玄武洞」

今回の兵庫県フィールドワークの目玉とも言える場所が、兵庫県豊岡市にある「玄武洞」です。 玄武洞は、玄武岩の名前の由来ともなった場所ですが、何よりも玄武洞は、地震発生のメカニズムを解明するきっかけとなった記念碑的場所で、世界的にも非常に重要な場所。 でも一般には、このことはあまり知られていないのが非常に残念です。 ⒈松本基範による地磁気逆転の世界的発見とは?山口大学初代学長の松本基範(1884−1958)が、1926年に世界で初めて地磁気の逆転現象をここ玄武洞の地質によ

ユダヤの風土:ユダヤを知るための二つの映画

ユダヤを知るには、さまざまな方法があると思いますが、ここでは二つの映画を紹介します。一つは、元々はミュージカル作品の「屋根の上のバイオリン弾き」、もう一つは「シンドラーのリスト」。 ⒈屋根の上のバイオリン弾き1971年に日本公開されたこの映画の舞台は「アナテフカ」というロシアの仮想のユダヤ人集落。一般にシュテーテルと呼ばれたもので、アナテフカを、ユダヤ人の典型的なシュテーテルとして想定。 時代は19世紀末なので、日本が明治時代に入ろうという時期。 当時のロシアは、188

ユダヤの風土:今に生きるユダヤ人を知る

引き続き社会言語学者の鴨志田暁子先生の講義をベースに以下紹介します。 個人的にユダヤ人で尊敬する人は、哲学者のエトムント・フッサールと、進化心理学者スティーブン・ピンカーですが、ご存知のようにユダヤ人は、数多くの学者・実業家・芸術家を輩出しています。 ⒈ユダヤの有名人⑴学者 多すぎるので、人間社会に大きな影響を与えた人物のみを何人かリストアップ。結果的に啓蒙主義を促進した人ばかり=同時代人ばかりになってしまいました。 *化学肥料の発明:フリッツ・ハーバー(1868ー1

ユダヤの風土:イスラエルとは、どんな国なのか?

ユダヤのアシュケナジ系言語イディッシュ語を研究している社会言語学者、鴨志田聡子先生の「現代イスラエルとユダヤ人」に関する講義を受けたので、まとめがわりにここで整理。 なお、イスラエルは1948年建国時、そうはさせまいと近隣のアラブ諸国がよってたかってなきものにしようと戦争仕掛けられましたが、イスラエルも負けじとエジプトのシナイ半島を一時占領するなど、生きるか死ぬかの領土争いが今現在も継続している地域。 そしてイスラエルによるパレスチナへの入植は、国際法的には明らかに違法で

函館と北方領土を開拓した豪商『高田屋嘉兵衛』黒部亨著 読了

<概要>函館という街を実質いまのような街に造り、アイヌとの交流を深め、北方領土を開拓し、日露外交の先駆者たる淡路島出身の豪商、高田屋嘉兵衛の伝記。 <コメント>兵庫県神戸市の兵庫津を周遊していたら、淡路島出身の高田屋嘉兵衛が掲示板などで紹介されていて、 2年前、函館を観光したこともあり、さっそく本書を読んでみました。 すると、高田嘉兵衛は、ただの淡路出身の兵庫津有数の豪商だけではなく、冒険家でもあり、開拓者でもあり、外交官でもあり、人権活動家でもあり、デベロッパーでもあ

歴史学としての「光る君へ」『紫式部と藤原道長』 読了

<概要>NHK大河ドラマ「光る君へ」に関する「事実の歴史」とも言える著作。第一次資料をもとに紫式部と藤原道長に関してどこまでが史実といえて、どこから先が想像と言えるのか、を紹介。 <コメント>2024年の大河ドラマ「光る君へ」の時代考証を担当している歴史学者、倉本一宏による著作。 大石静の脚本が素晴らしすぎるのか、吉高由里子や柄本佑の演技がうますぎるのか、それとも桁違いにお金をかけているNHK大河ドラマならではのセットが素晴らしいのか、わかりませんが「光る君へ」に今完全に