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人類が幸せになるための新グローバリズム

世界は今、地球規模の経済危機に見舞われグローバル化に急ブレーキがかかっています。私個人もビジネスが突如ゼロになり、日常の行動さえも制限される前代未聞の事態に唖然とするばかり。少し冷静になり頭をよぎるのは、中国がウィルス発生の事実を隠蔽したことへの怒り、WHOが深刻な事態を政治的理由で軽視し感染を拡大させたことに対する嫌悪感。その結果、世界中の人々を危険に晒し、生活の基盤をも脅かす事態を招いた罪はあまりにも大きいと思います。

武漢ウィルスの影響で、あらゆる個人の人生が狂い、方向転換を余儀なくされていると思います。私自身の人生も大きな軌道修正に迫られています。困難に向かっていると、心の中にある種の憎しみや怒りが芽生えていることに気づきます。「だめだ。自分に降りかかった困難を怒りや憎しみに変えることは問題の解決には至らない.....」、自分に言い聞かせて気持ちを沈めようとした時に思い出したのが、心を熱くしてくれた名スピーチです。

東日本大震災の翌年2012年6月、ブラジルのリオデジャネイロで行なわれた「リオ+20 国連 持続可能な開発会議」。世界で一番貧しい大統領と呼ばれたウルグアイのムヒカ大統領(当時)、質素で飾らない謙虚で強いリーダーです。彼のスピーチを聞いた時、心の曇りが消え我に帰らせてくれたことを思い出しました。

人間というのは実に愚かな生き物だとつくづく思います。8年前、多くの人があの演説に感動したにも変わらずに、社会は何も変わらなかった。「人は幸せになるために生まれてきた。必要最低限のもので満足しないことが不幸である」というムヒカ大統領の言葉は、当時多くのに人の心に突き刺さりました。

思い返せばバブル崩壊やサブプライムローンの悲劇もそうでした。経済の破綻や世界情勢の変化が起こる度に何度も幸せとは何かを考え、地に足がついた日々の生活の大切さを痛感したはずなのに、再び先進国は経済発展を目指し邁進し続けています。他国を敵対視することがいかに危険であるかを歴史から学んだはずなのに、何十年たっても嫌悪感を根深く持ち続けたり、経済的な駆け引きで不信感を募らせたりしています。

地球一周24時間もかからない小さな地球、2020年になっても各国は陣取り合戦に余念がありません。そう考えると人類は文明を進化させたが、精神的には稚拙なままであることに気づきます。ムヒカ大統領(当時)が訴えた人々の幸せを地球上の人類70億人が享受するためには、新時代のグローバリズムの発想が不可欠なのではと改めて思うのです。

大国が神経を尖らせ政治的、軍事的に動きを活発化される今、再び地球規模で人々が傷つくことがないように、世界のリーダーは次元の違う発想で同じ過ちを繰り返さないために行動を起こして欲しいと思います。大国の陣取り合戦の理論と人間が幸せに生きるための新グローバリズムの考え方が本音と建前という違う階層で語られる限り、人類すべてが幸せになるための新グローバリズムは永遠の夢物語になってしまうでしょう。


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