でんぱエンディングのはじまり
覚悟ができていたようでできていなかったように思う。
エンディングどんとこい!全部受け止めるだけだ!と思っていたけど
受け止めるには一昨日の豊洲PITはあまりにもキラキラすぎて、楽しすぎて、フロア中がものすごいエネルギーに満ちあふれていて、想像を超えていた。
プラスでポジティブなエネルギーに、覚悟をいともたやすく超えられてしまった。そんなことってあるんだな。
人の親になってから、ある程度は腹が据わったつもりになっていたけど
まだ自分にちゃんと脆い部分があったとは。
使い回しの魂にも、赤子の肌のようにやわらかい部分が残っていたとは。
嬉しいような照れるような。
私の中の君が住んでる場所、秘密の箱、宝物。
でんぱ組.incに反射してキラキラし続けている私の心。
それがエンディングのはじまりに反応しまくって、ぐらんぐらんに揺らいだ。
で、その揺らいだところから、見ないようにしていた不安が顔を出した。
「でんぱにもらったものが多すぎて、これ全部抱えて、2025年1月5日という日をくぐり抜けられるのか?」という不安が。
いやまあ、くぐり抜けられようがられまいが、1月5日は否応なく終わり、6日もふつうに来るだろう。
朝日が何事もなかったような顔をして昇ってくるだろう。
でも、そのときに自分がどういう気持ちなのか、全然予想がつかない。
それほど、でんぱ組.incはずうっと、私に「初めて」をくれていた。
初めてのドキドキとワクワク、たくさんの笑顔と涙。
まるで一生に一度の恋をしているみたいだ。これは恋愛だ。
エンディングを知った日の夜、街を歩きながら、夢を見ているかのようにぼんやりとしかできない頭で
唐突に「あ、そうか、私、フラれたんだ」と思ったことを忘れられない。
いやいや落ち着けよって感じだが、そう直感で思っちゃったんだから仕方ない。
もうすぐ終わる恋に、思い出だけたくさん抱えて、いったい私はどうなってしまうんだろう。
流したことがない涙を流すであろうことが、今からちょっとだけ怖いな。