【感想】クラッシャー女中【備忘録】

「#クラッシャー女中 」観た。面白かった。けっこう凄惨な事件を「そういう設定」としてサラッと流して観てたけど、それってつまりユミコちゃんと同じ感覚になってるんじゃないか、「視点が違えば物事の受け取り方はまったく違う」というテーマを無意識に体感しているのでは、と思った。

中村倫也さんを観に来ているかたはこの劇自体に何を想うのかという疑問を同行者が抱いていたが、そういう意味では「ヨシノリくんが好き」というユミコちゃんの視点に一番シンクロしているのではないかと私は思った。観る前からシンクロしてる(だからそれに気づきにくい)という演劇。

楽屋ネタ的な導入とメタ的な構成で「観客」と「舞台」の境界が曖昧になり、その時点でこの世界そのものにまずシンクロするようにできている。そこから何を想ってもどう観ても、自分の中でお話が「完結」する。ような気がする。舞台ってこんなこともできるんだ!と、ビックリした。

で、個人的には、みんなアホだなー!と、完全に他人事で終始ゲラゲラ笑ってました。
「さっ(右手を出す)」がブームになりそうです。#麻生久美子 さんの笑いかた、すごく可愛い。あと #中村倫也 さんのことをしばらくは「馬殺しのトモヤ」の二つ名で呼んでしまいそうです。

#趣里 さん、ちっこい身体で美しくカチャカチャと動き回る様と、コメディエンヌ爆裂っぷりにうっとり。しかしこのハスキーでパワフルな声、どっかで聴いたことあるなあ…そうだ、『子供の事情』のスイカ売りの少女に似てるんだ。…………そりゃそうじゃん!!と後から気づく。

#麻生久美子 さん。清楚な百合のような美しさなのに、お芝居にはいつも度肝を抜かれる気持ち。最初は妖精なのかと思ったけど、最後はとても合理的なアホ。すごく好き。すごく可愛い。でも外見は美人に見えなくなってくる不思議。幸せになってねユミコちゃん。

#中村倫也 さん。子供時代、最初誰が喋ってるのかわからなかった。半分青いからは想像できなかった声。きっとあのお声のほうが本領なのだろう。演技も。悪人というよりは自分を愛せないナルシスト。ユミコちゃんに壊されて初めて、自分のために生きていけるんではなかろうか。 

#佐藤真弓 さん。のっけからめちゃくちゃ美しい歌声にうっとり。美女と野獣のポット夫人みたいに安心して観られる存在。こちらとの橋渡し。罵られても平然としてるわけでもなく、でも言うほどダメージをくらっていないように見えたのがなんかよかった。ラストは神父さんに見えた。

#根本宗子 さん。いつもとっても可愛らしい。ヨシノリくんに虐げられているようで全然そうじゃないドM感に説得力があって笑う。セリフがない時に周りから見てるときの、半分は別のこと考えてるような演技がすごく好きでじーっと見てしまう。余談だが私の姉にものすごく似ている。

#田村健太郎 さん、「愛犬ポリー」の浮気ダンナと似ているようでまた違う雰囲気。ピュアさがすごい。ヨシノリくんママとの最後のやりとりで笑いが止まらなかった。哀れっぽさがありそうでない、絶妙なさじ加減。
朝ドラ楽しみです。余談だが友人とものすごく声が似ている。

#西田尚美 さんの爆笑するお芝居がとっても好きなので、今回初めて生で見られてとっても嬉しかった。ハチクロのリカさんもお演りになった華奢で美しい人なのにあの存在感。あの奥様の扮装がめちゃめちゃ似合うし出てくるだけで笑ってしまうのはきっと「LIFE!」のせいもあると思う。

#田村由美 先生のお名前を思いがけないところで見つけて(#麻生久美子 さんにお花をお送りになっていた)胸が激熱くなり、劇場に入った早々妙なところでテンションがあがってしまった。そうだ、雑誌で対談してたもね。

冒頭、ユミコちゃんとヨシノリくん2人だけのシーンが、あとから思い出すと時間軸も何もかもが謎で、あれこれ考えたらすっごい楽しい妄想になるだろうなあとウズウズ。やっぱ戯曲買おう。 
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