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【レビュー】First Listen 1:Deep Purple『=1』(2024)
連日オリンピックが盛り上がってますねー。
頂を目指す姿に心打たれて毎日感動しています。
自分が今どん底なだけに余計ウルっとくる。頑張ろう。
それにしても棒高跳び決勝は人の限界超えてるのでは??素人ではあんなに棒がしならないらしい。
さて、記念すべき1回目は英国ハードロック界のレジェンドDeep Purpleの4年ぶり23枚目のオリジナルアルバム。タイトルもジャケもシンプル。
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海外では7月19日に発売されていたんですが、日本では日本盤発売に合わせて8月8日にストリーミング配信開始しています。
今作よりギタリストがSteve MorseからSimon McBrideに代わったことで、メンバーの平均年齢は下がり75.6歳→70.6歳に(?!)
メンバー4人が後期高齢者という中で、まだ新しい音楽を作ってくれることに感謝。
KISS『Destroyer』(1976)で知られるBob Ezrinがプロデュースに関わって5枚目(カバー集含む)だけど、むしろ全盛期より近作の方が個人的にはよく聴いている。
Mick JaggerとKeith Richardsも素晴らしいけど、こっちの爺さんたちも現役バリバリですわよ。
トラックリスト・曲レビュー
All Songs written by: Ian Gillan, Roger Glover, Ian Paice, Don Airey, Simon McBride and Bob Ezrin.
1. "Show Me" 3:59
2. "A Bit on the Side" 4:10
3. "Sharp Shooter" 3:44
4. "Portable Door" 3:48
5. "Old-Fangled Thing" 4:08
6. "If I Were You" 4:42
7. "Pictures of You" 3:51
8. "I'm Saying Nothin" 3:28
9. "Lazy Sod" 3:40
10. "Now You're Talkin" 4:05
11. "No Money to Burn" 3:21
12. "I'll Catch You" 3:20
13. "Bleeding Obvious" 5:50
Total length: 52:06
1. "Show Me"
いきなり勢いがある。Simonのギタートーンが良いなあ。前任のSteve Morseもフュージョンチックでトリッキーなプレイを得意としていたけど彼以上にプログレッシブな。最早Ian Gillanの歌メロには期待していないのだけど笑、平坦なメロディを楽器隊の溌剌としたプレイで補えている。
2. "A Bit on the Side"
Van Halen「Poundcake」を思い起こさせる16ビートのノリがあるリフ。ここまで掴みOKやね。
Simonのギターソロ流麗だなあ。彼の過去作を聴いてみたくなった。
3. "Sharp Shooter"
うわー、ダーティなリフ。グルーヴィ。
こういう捻くれたの好き。
Ianも頑張ってる。
4. "Portable Door"
典型的なクラシックDPソングと言うべきか。
Ianも頑張ってる(2回目)
リフ終わりの6音聴くと「たまごクラブひよこクラブ」が頭をよぎる。
5. "Old-Fangled Thing"
アップテンポなロックチューン!
ギターとベースのリフユニゾンで曲引っ張りつつDon Aireyのキーボードで盛り上げるか。
6. "If I Were You"
3拍子+4拍子?のイントロ。
ムーディなロックバラード。「Sometimes I Feel Like Screaming」(この曲がDPで一番好き。泣きのギター!大名曲)のような雰囲気はあるが、いまいち盛り上がりきれず。と思ったら後半の間奏〜"If I were You"のコーラスからシリアスにオーケストラも交わりながらしっかり盛り上がってラスト。
7. "Pictures of You"
先行シングル2曲目。MV観つつ聴くと味わい深い。この曲は歌メロも良い!2番サビ前のブリッジからめちゃくちゃ昂る。ソロ前の不穏なコードは何なんでしょう。良いアクセントになっている。ギターソロもテーマのメロディに沿った地味なものではあるが聴きどころ。
8. "I'm Saying Nothin"
間髪入れず曲が始まる。ブルージー。70'sの趣が感じられるリフ。地下室でジャムってるみたいな。
9. "Lazy Sod"
先行シングル3曲目。シャッフル好きよね、Ian Paiceの十八番。
10. "Now You're Talkin"
なかなかいいじゃない。ここまで聴いてきてダレる曲がなく、テンポ速めのロックチューン多めで固めてきてるのはSimonの影響だろうか。新メンバーが加入した際の作品は気合いの入り方が違うのか、良い作品が生まれがち。『Purpendicular』(1996)、『Bananas』(2003)。
ギターとキーボードのユニゾンからのギターソロ〜キーボードソロ回し最高。
11. "No Money to Burn"
印象に残らず。
12. "I'll Catch You"
BPM落としてしっとりめのバラード。
歌メロが良いです。
13. "Bleeding Obvious"
この曲、ラストに持ってくるのか。
7拍子のイントロ。すごく、すごくDream Theaterのようなプログレである。これは凄い。楽器隊の本気に聴き惚れた。もろプログレよね。後半メロディアスに展開するのも良き。アウトロもスリリングだしもう一周してしまいそう。湿っぽく終わるのではなく余力を充分残したまま。バンドを畳む気一切ないな。
まとめ
アルバム全体でSimon McBrideのギターが冴えていて、ここまで引っ張ってくれるかと嬉しい気持ち。Ian Paiceのドラムは相変わらず跳ねていて楽しくなる。
DPの肝はユニゾンであったりリフやリズムの軽快さだと思う。スリリングな展開は随所に出てきて気持ちよく聴けた。
普通にロックアルバムとして良いです。地味と言われればそうなんだけど、ここ数作より格段にロック度合いが増している。どうなっとるんや。
「Space Trackin'」や「Burn」を求めてはいけないが、懐古趣味だと言って敬遠するのも勿体無いよ。