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『満月の夜』 改 2023/09/07



「満月の夜に独りで月の光を浴びてはいけない」
それは確か、昔からの言い伝え

ある満月の夜

街には人影も無く
月の光だけが辺りを閑かに濡らしている

それは何やら
ぬらぬらと滑らかに光っていて、、、

けれど、いったい
硬いのか、、、柔らかいのか
冷たいのか、、、温かいのか
よく分からない

試しに手を差し出してみると
何かヌメヌメした感触がして
奇妙な質量で、ねっとり肌に絡み付いて来る

(、、、でも、、、悪くはない、、、)

うっとり呆けていると、、、
いつしか月は
誰も居ない夜の街いっぱいに、大きくなっている


(、、、そうか、、、みんな、呑まれてしまったのか、、、)


ゆるゆると
意識が月の光に侵されてゆく感覚は
恐ろしくもあるが、、、心地良くもある、、、

(、、、ああ、、、もう、、、何だっていい、、、
、、、だって月は、、、こんなにも大きくて、、、美しいのだから、、、)


ぬらぬらぬるり、、、滑らかに
ぬるぬるぬらり、、、ぬらぬら溶けて

、、、わたしも、、、月の光になってゆく、、、

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、、、、、、、、

刹那、突然鳴ったスマホの呼び出し音で我にかえった

月はもう
いつもの綺麗なだけの満月に戻っているが
指先には、微かにヌメっとした感触が残っていた、、、

「満月の夜に独りで月の光を浴びてはいけない」

それは昔からの
ただの、、、言い伝え、、、

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【あとがき】

古来より洋の東西を問わず、月は我々人類を魅了し、多くの芸術を生み出して来ました。
それほどに月は美しく、そして心惑わせる程に妖しく魅力的な存在です。
西洋では、月は精神と結び付けて考えられて来たようですね。

そして愛にも、、、
何やら、その影響力には驚くべきものがあるようです。
ならば、ときに狂うもまた、、、必然なのでしょう。

そんな月は、「偶然にも」、原初の地球に小天体が衝突する事で吹き飛ばされた地球の一部が、地球軌道上に捉われて出来たと聞きました。

月の存在がなければ原初の海に潮汐は生ぜす、
地球上に生命も誕生しなかった、、、

つまりは月が生まれて無かったのなら、
自身も他者も、愛も苦悩も、あらゆる葛藤は存在し得なかった、、、

そう思うと、、、
「そんなドラマチックな、面白い都合の良い『偶然』なんて、あるわけないやん!」
と、、、改めて宇宙の神秘を感じるのです、、、ふふふ

皆様は如何でしょうか?
よろしければお聞かせ下さいね☆

そんなこんなで
今日も最後まで読んで下さって、本当に有難うございました☆
皆様と皆様の大切な方々の御多幸を、いつの日も心からお祈りしております☆LOVE☆

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今日の音楽:
Sting "sister moon"
月がもたらす「静かな官能と狂気(by chihayaさん)」を貴方に、、、

ps。おまけ
こちらの満月は、、、美味しく頂きました(笑)

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御月様が身体の余分な脂肪だけ溶かして、運び去ってくれたら良いのに、、、(^◇^;)
天の声(アホな事を言ってないで、もっと真面目にダイエットしなさい!)

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